3話-実験台-
弦
……、
弦、
今日はお前の契約の日だ。
弦
……ぁそ、…
契約相手はこっちで選んだ
弦
…別になんでもいい、
…じゃあ行こうか、
俺が15になった日
人外契約をする事になった。
この街では毎年
霊媒師になる試験の最終日に
人外契約の実験をされる
今まで数え切れないほどの
多くの人が死んだらしい。
弦
……。
ここには108の人外が
生け捕りにされている
人外は霊とは別だが
敵側の立場
殺されないように気をつけろ
弦
……。
そんなこと言うくらいなら
こんな契約するなよ。
ここの部屋に居るのが、君と契約する相手だ
弦
……
契約内容は人外が決める
勝手に決めると上の奴らに
殺されるからな。
扉のロックを解除して
ゆっくりと扉が開く
…癇癪でも人を殺すぞ。
中に入ると
扉は閉められた。
暗闇の中
部屋の隅でうずくまっているのがいた。
弦
……
弦
……おい、
そいつは立ち上がって
俺の目の前に立つ。
頭上に光る輪、大きな白い羽
天使…?
髪と左手が黒い
ただの天使じゃないのか。
弦
…俺は、弦…
弦
お前の契約者
弦
…お前の名前…なに
ルーク
……ルーク、
弦
…俺の何が欲しい。
ルーク
…別に、何もいらない
弦
……ぁそ、…
ルークという奴は
俺の周りを1周した。
弦
…なに…
ルーク
…いくつ
弦
……15、
ルーク
やっぱり、
ルーク
…君、ここで育てられたよね
弦
……それがなに、
ルーク
…15とか、中学生でしょ
ルーク
ここにいるのおかしいよ
弦
…別に、関係ないだろ…
弦
さっさと契約しろ
弦
こんな所に長居したくない
ルーク
…君の事好きかもしれない
弦
……あっそ、…
ルーク
…一緒に連れてって
ルーク
それが条件
弦
……ん、…
ルーク
…抱きついていい?
弦
……却下、