思い出せない大切なもの

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小さい頃みたいに 泣いている君に、 駆け寄る。

優しく聞いてくれる ないくん。

ありがとう。

そして、 ごめんなさい。

心を開けなくって…。

小さい頃から、 他人に心を開く事が苦手だった。

それは、 虐待を受けていたから？

虐めを受けていたから？

それとも、 りうらの性格？

わかんないや…ｯ、。

今、欲しかった言葉を 言ってくれるないくん。

頼もしかった。

嬉しかった。

でも、 信用しきれなかった。

また、希望の光は消えてしまうんじゃないかって。

怖かった。

ぎゅ～っ

あぁ～ｯ、 りうらは周りに恵まれたなぁ…ｯ

なんて幸せなんだろう。

笑顔を取り繕ってしまう君は、

想像できないくらい辛くて、苦しい思いをしてきたんだろう。

小さい君の背中には、 抱えきれないほどの辛い思いが詰まっているんだろう。

そんな君を守りたい。 そう思ったよ？

だけど、君が見ているのは俺なんかじゃなくて。

…ほとけっちなんだ…、ｯ

誰よりも。 いや、

世界で一番、

君を解っているのは 俺なはずなのに…。

でも、俺は君がどう思おうと

君が大好きだ。

君を一番解っているのは俺だから。

そこだけは絶対負けない。

ずっとずっと。 愛してるよ。

取り繕った 笑顔なんかじゃない。

本物の笑顔。

その笑顔を守りたい。

こんな感じで、 ないくんと一緒に 病院に行く。

これをずっと繰り返していると、

あっという間に 1週間が経った。

ﾋﾟﾋﾟﾋﾟﾋﾟｯ

今日はほとけっちが 退院する日！

今日からが 本物の勝負の始まり。

これからどれほど ほとけっちが記憶を取り戻せるか。が鍵になる。

でも、絶対に記憶を取り戻してくれるはず…っ

約束したから…。

りうらの彼氏は 有言実行できてかっこいいはずだもん…っ//

それで、記憶を取り戻して…りうらは…、

謝りたい…ｯ

感謝を伝えたい…ｯ