この作品はいかがでしたか?
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俺は、“裏切られた”
みんなは、可哀想。 とか、 辛いだろうに とか、 思うだろうけど
俺は、山ほど裏切られてきた。
最初は、地獄のどん底に落ちたような感覚だったが、何十回、何百回裏切られてきた俺は、 もう壊れていたのかもしれない。
メンバーは、元気だろうか。 俺がいなくなって、明るくなっただろうか。
俺は皆が幸せだったら、何でもいいよ。 だって、大好きになっちゃったんだもん。
そりゃそうだ。 こんな俺が、誰かを愛するなんて許されない。 神様は、教えてくれたんだ。
逃げることは許されない。
死
とは逃げること。 俺は...自殺なんかできない。
もう、何もしたくない。
俺は、裏切った。
笑顔が絶えず、 鈴を転がしたように笑う、 小柄なメンバー1人を裏切った。
あいつは、俺たちが居ないとだめなのに、間違った方向へと進んでしまった。
『大丈夫』が、口癖だった。
例え『大丈夫』じゃなくても、 笑顔で、『大丈夫』という。
もともとあいつは、愛に飢えていた。
小さい頃から植え付けられていた、赤を否定する言葉。
そのせいで、自己嫌悪が人並み以上の赤。
ネットを初めてすぐに出会った。
ほんとに男なのかってくらい、 明るくて、 可愛くて、 誰からにでも好かれそうだった。
赤の過去の話、それが今も尚続いていることを聞いた。
それでも考えは前向きで、年上の俺からしても綺麗な生き方だなと思った。
赤を裏切った理由。
俺らの悪口が書いてあるツイートを、 赤が投稿したから。
そんなこと言うはずない。 分かってた。分かってたはずなのに、
その場に乗って、裏切ってしまった。
「黄は、赤がやったと思う...?」
「僕は...」
「分からない...です...」
「赤がやるとは思わないし、」
「信用してなかった訳でもない。」
「でも...やってるって証拠もない...」
「うん。」
「桃くんは赤のこと、どう思ってますか?」
「その話を、今から皆でしようと思って。」
「そう...ですね。」
「どしたの、桃くん。みんな呼んで」
「赤の事について、もう1回話そうと..」
「俺も考え直したいと思っとった。」
「僕は、信じられてない。赤くんのこと。」
「僕は、半々ってとこです。」
「俺は...どうするべきなんだろう...」
「赤はさ...」
「俺らがいないとだめじゃん...」
「自分のせいにするし、」
「飯食わないしさ」
「俺らが面倒見ないと、」
「すぐ壊れる」
「っ...でもっ、あのツイートはっ」
「赤が、あのツイートをするって」
「みんなは思うか...?」
「ポロポロ」
「僕っ...赤に酷い事っポロポロ」
「これ、赤からの手紙...」
みんなへ! ごめんね。こんな俺が、みんなを大好きになっちゃって。 でも最後の1回くらい言わせてよ...w “大好き、愛してる。” 俺に“愛”を教えてくれてありがとう。 なーくん!どん底人生な俺を救ってくれてありがとう。 無理しちゃだめだよ、たおれてもしらないからね! るぅとくん!“愛方”やってくれてありがとう。 これからも腹黒プリンスとして頑張ってwww さとみくん!最後まで俺のこと考えてくれてありがとう。 もう俺に構ってちゃだめだよw リスナーさん幸せにしろよ! ころちゃん!皆を楽しませてくれてありがとう。 可愛いお顔も大切にね! ジェルくん!いつも無茶振りに応えてくれてありがとう。 これからも最強エンターテイナーとしてリスナーさんを笑わせてね! みんなほんとにありがとう。 これからも5人で頑張ってください。 大好き。愛してる。 莉犬
「う゛ぁポロポロ」
「ごめっポロポロ」
「5人てポロポロ」
「赤のとこ、いくぞポロポロ」
「うんっポロポロ」
この1週間くらい、何にもしてない。
みんな元気かな体調崩してないかな
腕には無数の線。
閉め切った部屋。
いつもなら、もう学校行けてたのに、今は動けもしないや...w
あぁ、やっと死ねる
ゆっくりとまぶたを閉じた
あの後赤の家に向かった 今はドアの前にいる。
「押すよ...」
「コクッ...」
ピーンポーン
.........
「開いてるんじゃ...」
ガチャ
「えっ?うそっ」
「取り敢えず入るぞっ...」
そこから色んなとこ探して、最後に赤の部屋になった...
コンコン
「赤、いる?」
「はいる、ね」
ガチャ
「う゛っ」
部屋の隅で血と混じっていた赤が居た
「...俺のせいだっ...リーダーなのに」
「これはっ...病院...」
「もう電話したでっ...」
「ありがとうございますポロポロ」
俺は、赤に抱きついて
「ごめんな。」
と言った。
丁度、救急車が来たので、みんなで向かった...
気づいたときには
目の前に綺麗に寝ている赤の姿があった。
腕には無数の線。
何日も食べ物を口にしてないであろう体。
目の下の隈。
赤は、どんな気持ちだったのだろうか
信じてたはずのメンバーに裏切られ、逃げ場の無かった赤。
少なくとも俺だったら耐えられない。
あれから3日が経って、もう起きてもおかしくない。
また、あの笑顔が見たい。
声が聞きたい。
でも、やっぱり神様は意地悪だ。
「ん...」
「あ...か...?ポロポロ」
「おはよう、さとちゃんニコッ」
「!」
赤の目に...ハイライトがっ...入ってないっ
「赤っポロポロごめんなさいポロポロ」
「ぼくもっほんとごめんポロポロ」
「俺もポロポロリーダーなのにポロポロ」
「赤ポロポロごめんポロポロ」
「みんな気にしすぎ!」
「でもっ...ポロポロ」
起きちゃった...w
こんな俺が、病院なんて場所に居ていいのか。
まぁ、いっか...w みんなが帰ったあとにでも飛び降りよう。
「大丈夫だって...w」
「今日俺、泊まるな。」
「っは…?」
「やめてよ…w」
「解放、させてよ…ポロポロ」
「いまさら、遅いんだよポロポロ」
「みんなが笑顔なら、それでいいのポロポロ」
「苦しいんだよポロポロ」
「中途半端はやだよ、ポロポロ」
「1番嫌いだよポロポロ」
「嫌いなら最初から嫌ってよポロポロ」
「突き放してよポロポロ」
「大好きなんて、言わないでよポロポロ」
「勘違いさせないでよポロポロ」
「突き放してポロポロ」
「俺のこと嫌いだって言ってよポロポロ」
「ごめんな、大好きだよりいぬ」
「やめて、ポロポロ惑わさないでポロポロ」
「惑わしてなんかないよ」
「ごめんな、りいぬ、俺たちなにも分かっとらんかったポロポロ」
これ以上浮かばない 1年くらいかけて書いた
ごめんなさい。
コメント
4件
本当に凄いです!
フォロー失礼します!
最後の「はっ…?」のところで本音出てて好きです