『世界一のフルート奏者』
藤澤涼架side
最近、僕は気になっていることがある。
それはね、同棲中の元貴と若井が二人でコソコソしてること。
五月に入ってから、二人になると小さな声で何かを話してる
だから、五月になってから18日も二人でコソコソしてるの
wki.
omr.
wki.
あ、まただ
僕が起きてきたら二人でコソコソ話してる
fjsw.
wki.
omr.
僕が声をかけると、二人はそれぞれにそう言った
明らかに声が裏返って動揺している若井。 絶対何か話してたのに話してないと言い張る元貴。
僕も二人を信じたいけど
絶対何か隠してるよね
でも、そんなふうに思いながらも 「何か隠してるよね?」 と聞く勇気は僕にない
だからモヤモヤした気持ちのままいるしかない
何の話をしてるのかな
考えれば考えるほど答えは出てこなくて。
仲良くヒソヒソしてる二人を眺めるしかできない。
それがすごく悔しくて悲しくて寂しくて
僕はその日、一人で泣きながら眠った。
ーー涼ちゃん誕生日当日ーー
藤澤涼架side
あさが来た
ベットの上で大きく伸びをすると、体がポキポキとなった
そのまま髪を手櫛でといて、リビングに向かう
もう七時だけど、元貴達はもう起きてるかな
今日、どんな朝ごはん食べよう
そう考えるだけで自然と足取りが軽くなる
昨日の朝ご飯はなんだったっけ
元貴たちは何が食べたいだろう
そんな気持ちで扉を開ける
すると
パンッパンッ!
扉を開けた瞬間、パンッという大きな音が響いた
それと同時にほんのりとした火薬の匂い。
音にびっくりして閉じていた目を開けると、弾けるように笑った元貴と若井と目があった
「涼ちゃん誕生日おめでとう!」
二人は声を揃えてそう言った
その時気づいた。 そうだ、今日は僕の誕生日。
リビングを見渡すと、綺麗に飾られていて、テーブルにはきのこ料理がたくさん。
元貴と若井は僕の手をとってテーブルに連れて行く
すると、テーブルの真ん中に置かれてあるホールケーキを見つけた
ケーキの上にはフルートの砂糖菓子がのせてある。
そして、その前に置かれてあるチョコレートには、
『世界一のフルート奏者』
の文字。
その文字を見た瞬間、僕の涙腺は崩壊した
すごくすごく嬉しくて。
言葉にできないくらいに嬉しくて。
ありがとう、って言いたいはずなのに、嗚咽でいえない
元貴と若井は泣いている僕の肩を叩きながら 「やっぱり涼ちゃんは泣き虫だ」 と言って笑った。
wki.
omr.
その言葉にハッとする
今まで元貴と若井は、僕の誕生日の準備をしてくれていたのか
その秘密に気づいたことでまた涙が溢れ出てくる
fjsw.
でも、今度は「ありがとう」ってちゃんと言えた
ありがとう、ありがとうね、元貴、若井。
その言葉にまた、元貴と若井が笑った。
『世界一のフルート奏者』 END.
こんにちは✨
今日は待ちに待った藤澤涼架様の誕生日です✨
🎉涼ちゃんハッピーバースデー🎉
涼ちゃん誕生日物語、いいねと感想よろしくお願いします🤲
それではまた!
コメント
5件
涼ちゃんおめでとう! ずっと3人で仲良く居てほしいな💐
ずっと3人で仲良くお祝いしてほしいですね…😆 素敵なお話をありがとうございます! 涼ちゃん、幸せになってね〜!!