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君のために嫌われる。 桃赤

君のために嫌われる。 桃赤

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1

君のために嫌われる。 桃赤

♥

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2022年09月09日

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桃赤

俺にはとっくにわかっていた、

君が浮気してるということ。

前から

ずっと前から

相手がいたということ。

‥‥‥‥‥

桃くん‥

‥‥ん、?ニコ

どうしたの?

悩み事?

君はいつも優しいから

浮気しているなんて信じられないけど。

昨日さ‥‥

何してた、?

え、‥?

1日パソコンいじってたよ

‥‥嘘つき。

本当は女の子といかがわしい所に行ってたくせに。

‥‥‥‥そうなんだ、

お疲れ様。ニコ

ありがとう、

桃くんさ‥‥‥

俺のこと‥‥好き?

‥‥‥どうしたの?

いや‥好きなのかなって

好きだよ。

俺のこと‥‥‥見てくれてる?

俺の最大のsos だった。

‥‥

ちゃんと見てるよ

ちゃんと、?

どういうこと、?

桃くんは俺の彼氏なんだから、

ちゃんとって、どういうことなの?

意味分かんない

俺は勇気を出した。

桃くん‥‥

俺たち、別れよっか。

‥‥‥え、?

なんで?

なんでそんなこと言うの?

バレてないとでも思ってんの?

浮気してんの、知ってるから。

彼の瞳が一瞬にして涙目になっていくのがわかる

ご‥ごめん、‥赤

許されないことだというのはわかってる‥‥

ほんとにごめん‥‥

彼は静かに涙を流した。

流すなら最初から浮気すんなよ

‥‥‥‥‥

桃くんはさ‥‥

これからどうしたい?

ひどいことしたから‥‥‥‥

別れる‥‥‥

‥‥え、?

俺は内心戸惑った

チャンスがほしい

今度はもうしないから‥‥‥

そう言ってくれると思ってた

‥‥‥‥‥

桃くんはさ‥‥‥

俺とその子‥

どっちがいいの、?

‥‥‥‥!!

‥‥ごめん

彼はまた、涙を静かに流していた

‥‥‥‥

そっか‥‥

‥‥‥‥‥

別れよっか。

俺は今にも出てきそうな涙をこらえる

うん‥

今までありがとね

そういって彼の家から出ていった。

出た瞬間、こらえてきた涙がどっと溢れてきた

あのとき嘘でも

赤が一番だよって

もう一回やり直したいなんてことを

言ってくれていたら

‥‥‥

許してあげたのにな‥‥ポロポロ

あいにく外はどしゃぶりの雨だった。

俺は傘も何も持ってきてなかった

このままだと桃くんが傘を渡しに俺のところに来てしまう

桃くんは優しいから‥‥‥

‥‥‥‥‥‥

優しい人は浮気なんてしないか‥‥

俺は大雨の中を駆けていった。

赤がいなくなってすぐ

俺はソファーにもたれ掛かる

そして

さっきよりもたくさんの涙を流す

‥‥‥‥ポロポロ

赤、ごめん‥‥ポロポロ

ごめんな‥‥‥ポロポロ

こんな俺を‥‥‥‥

許してくれ‥‥‥‥

桃父

桃、

桃父

今すぐ赤くんと別れなさい

‥‥は、?

おい、どういうことだよ

この前は歓迎してくれたじゃねーかよ!!

桃父

‥‥‥‥‥

桃父

赤くんは男の子だ。

桃父

男と男が付き合ってるなんて知られたらどうすんだ

別にいーだろ!!

性別なんて関係ねーんだよ!!

桃父

桃!!!

父は今まで聞いたことがないほどの罵声をあげた

その声に俺は戸惑い、

言葉がでなくなってしまった

桃父

‥‥‥‥

桃父

これはお前と赤くんのためなんだよ

意味わかんねー‥‥‥

俺は耐えきれなくなり

涙が溢れてきた

桃父

‥‥‥‥

桃父

俺とお母さんとで、お前の婚約者を決めた。

は、?

どういうことだよ、

桃父

勝手に話をすすめてしまって申し訳ない

婚約は取り消してくれ‥!

桃父

すまないが、それはできない

なんでだよ!?

桃父

‥‥‥もう決まったことなんだ

どうして俺の人生を勝手に決められなくちゃいけないんだ

どうして男同士で付き合っちゃいけないんだ

世の中は残酷だ。

そのことを思い知らされた

桃父

‥‥‥‥‥

桃父

赤くんとは別れてくれ

桃父

もし別れないのなら‥

桃父

赤くんがどうなるか知らないぞ?

桃父

それでもいいのなら付き合い続けろ

俺はもう何を言っても無駄だと思った

‥‥‥‥

別れるのは‥

いつ頃までだ、?

涙を流しながら聞いた

桃父

できることなら早いほうがいい

それだけ言われた

俺は、赤にこのことを話そうとは思わなかった

どうやって赤と別れるのか

考えるのはすごく悲しくて

虚しくて

赤がいない世界で生きていけるのか不安が募るばかりだった

そして俺は

赤から嫌われて別れたらいいという結論にいたった

あのときの判断は間違っていたのだろうか

あのときもっと父に反抗していれば

あのとき赤に本当のことを話していたら

あのとき浮気するなんて馬鹿な答えを出さなかったら

今も赤と笑い合えてたのかもしれない

今になって自分のしたことを反省する

外は大雨だった

俺は傘を持ち

走って赤を追いかけた

けれど

すでに遅く、

もう赤の姿はなかった

こんな俺をどうか許してくれ

そして

また来世出会うことができたら

その時は必ずあなたを幸せにします

雨に打たれながら

俺はそう誓った

end

タップお疲れさまでした

どんな人でも当たり前に愛し合える

そんな世の中になって欲しいです

最後までご覧いただきありがとうございました!!

この作品はいかがでしたか?

541

コメント

6

ユーザー

フォロ失です!

ユーザー

フォロー失礼します! 感動で泣きました! 主さんの言葉の通りになる世界にしていきたいですよね! エンドってわかってても続き読みたくなるくらいです!!笑

ユーザー

めっちゃ好き...フォローとブグマ失礼します!誰もが愛し合える世界になると良いですねぇ‪߹‐߹

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