テラーノベル
アプリでサクサク楽しめる
2,053
124
#投稿不定期注意
ねこまた
128
朝の江戸
空はどこまでも青く 柔らかな風が町を吹き抜けていた
白璃は日傘を差し、静かに歩いている
白璃
布越しに微笑む
最近は外へ出ることにも慣れ、町の景色を眺める余裕も少しだけ戻ってきた
商人たちの威勢のいい声
子どもたちの笑い声
平和な日常だった
自然と足は、いつもの団子屋へ向かう
源蔵(団子屋店主)
源蔵(団子屋店主)
白璃
源蔵(団子屋店主)
源蔵(団子屋店主)
白璃
白璃
源蔵(団子屋店主)
白璃
白璃
源蔵(団子屋店主)
白璃は少し照れたように笑った
白璃
白璃
源蔵(団子屋店主)
源蔵(団子屋店主)
白璃
一口食べる
白璃
源蔵(団子屋店主)
二人は笑い合う
穏やかな時間だった
白璃
白璃は代金を置き、店をあとにする
その時
春風がふわりと吹き抜けた
白璃はとっさに布を押さえる
しかし、その拍子に腰につけていた小さな巾着が外れ、地面へ落ちた
白璃は気付かないまま歩いていく
少し後ろ
神威と阿伏兎が店へ向かって歩いていた
阿伏兎
神威
神威
阿伏兎
神威はふと足元を見る
小さな巾着が落ちていた
神威はしゃがみ、それを拾い上げる
神威
阿伏兎
神威
神威は前を見る
少し先を歩く、白い布を被った少女。
ゆっくりとその背中へ歩み寄る
神威
白璃は振り返る
白璃
あの日、自分を助けてくれた青年だった
神威は巾着を軽く持ち上げる
神威
白璃は目を見開いた
白璃
自分の腰元を見る
白璃
白璃
神威は静かに差し出す
神威
白璃は両手で受け取り、ほっと息をついた
白璃
白璃
神威
白璃
白璃
白璃
神威は小さく笑う
神威
神威
白璃は少し照れたように微笑み 丁寧に頭を下げる
白璃
神威
白璃
少しだけ静かな時間が流れる
神威
神威
白璃
白璃
二人は反対方向へ歩き出す
振り返ることはない
けれど お互いの姿は少しだけ心に残っていた
源蔵(団子屋店主)
源蔵(団子屋店主)
神威は店へ入る
神威
源蔵(団子屋店主)
神威
源蔵(団子屋店主)
源蔵(団子屋店主)
神威は少し考える
神威
神威
源蔵(団子屋店主)
源蔵(団子屋店主)
源蔵(団子屋店主)
神威は団子を受け取り、一口食べる
神威
小さく名前を口にする
それだけだった
阿伏兎は横で団子を頬張る神威を見て 肩をすくめる
阿伏兎
源蔵(団子屋店主)
源蔵(団子屋店主)
神威は何も言わず団子を食べ続けた
その頃
町外れの廃屋
暗い部屋
黒い外套の人物が窓の外を眺めていた
?の部下
?の部下
?
?の部下
部屋に沈黙が落ちる
?
?
?の部下
黒い外套の人物は静かに振り返る
その顔はまだ影に隠れたまま
?
?
部下は深く頭を下げる
?の部下
静かな笑い声が、暗い部屋に響いた
春風は穏やかに吹いている
白璃も
神威も
まだ知らない
二日後
その穏やかな日常が 大きく揺らぐことになるとは──
コメント
1件
ああ、第13話、読み終えました。この回、すごく良かったです。白璃が少しずつ日常を取り戻している様子と、源蔵さんとの団子屋のやりとりにほっこりしました。そこに神威が巾着を拾って届けるっていう、さりげない再会の演出が絶妙でしたね。二人とも振り返らないのに、お互いの姿が心に残るっていう距離感が、これからの関係を思わせます。そして最後の暗い伏線…「三日後」の不穏な空気。日常の温かさと陰の対比がしっかり効いてて、続きがすごく気になります。リゼさん、今回も良いとこで引きましたね!