※この小説は、作者の希望上、L〇NEっぽい吹き出しは一切使っておりません。 いつも通りの昼間。 いつも通りの公園。 いつも通り何故か公園に必ず現れるクソチャイナ。 だからこそ、あんなことが起こるとは思いもしていなかった――。 「またおめぇか。クソチャイナ。」 「うるさいネ、クソサド。てめぇはどんだけサボったら気が済むアル。」 「ほっとけやい。こっちは聞き込みで忙しいんでい。さっさとどっか行け。」 「生憎こっちも定春の散歩中ネ。 じゃ、またな。」 「おう。」 こんな感じの会話もやっぱりいつも通り。 でまぁ、俺の聞き込みタイムはこの会話を経てから始まるのだ。 ~1時間後~ そして、想像している方も多くいるだろうが、本当に攘夷浪士情報がねぇ!!! あのしょっちゅうあからさまな活動しかしてねぇ桂の情報でさえねぇ!!! 「早く屯所帰って寝てぇ…… 土方あのヤロー……とっとと帰らせろや…」 と、聞き慣れた文句を言いながらパトロールをしていると、聞き捨てならねぇ会話が聞こえた。 「最近の攘夷浪士は更に恐ろしくなったねぇ……」 ぶっちゃけこの時はあまりにも攘夷浪士の情報が無さすぎて興奮していたのかもしれないが、飛びつくように情報聴取に臨んだ。 「ちょっとすいやせーん。その話、もう少し詳しく聞いてもいいすかー?」 その話では、結構色々な事が分かった。数十人の攘夷浪士が結束して、コソコソ活動していること。そして、 天人1名が捕まっていること。 幕府側につく俺らとしては、流石に これを見過ごす訳にはいかなかったので、ちょっと面倒かったが向かわざるを得なかった。 「天人なら自分でどーにか出来そうなもんだがねぇ……」 現場に向かうため、いつものかぶき町の通りを通っていた。 その時だった。 クソチャイナの犬、定春がボッチで歩いているのである。必ずと言っていい程セットだったコイツらがバラバラなのには流石に気になった。 すると、こちらに気づいたのか定春は近づいてき、困り顔で2回程吠えた。 途端に嫌な予感がし、俺は急いで例の現場に向かった。 〜20分後〜 現場には急いで向かったので、思っていたよりも早く到着した。まぁ、すぐに入る訳にはいかなかったので、入口の扉付近で少し立ち聞きしていた。 そして、、 俺の予感は的中していた。 現場は既に廃業したオンボロ工場。 中では、数十人どころか100人はいるのでは、という位の数の攘夷浪士が "俺も見知った顔の天人"を殴ったり、刀で傷つけたりしていた。 そう、、""神楽""を…… 『ハァハァ…おい、てめぇらやめるヌ…グフッ』 『天人のクセに生意気なんだよぉ!!!』 バァン!!! 『…… イタッ!!…ハァ…ハァ……』 『…………タスケテ……』 俺は扉から少し顔を覗かせた。そして、そこで俺が見たのは… "血まみれ傷だらけ"の神楽だった。 《コイツら、俺の相手に何してんの…………》 バンッ!!! 気持ちの高ぶった俺は知らぬ間に扉をぶっ壊していた。 「誰だ!!!」 「……」 「聞こえねぇんだよ!!!」 (あれは……) 「俺は、真選組1番隊隊長沖田総悟……」 「…テメェラ、、俺のケンカ相手に何してんだ……!!!!!!」 この際、俺にとって攘夷浪士の動向はどーでもよかった。ただ俺がキレてんのは「「神楽を傷つけたこと」」。 俺にとっても衝撃が強かったのかもしれない。アイツが心の底から助けてほしがっている顔をしてんの、そして、俺が出てきた時に見せた心の底からの涙を初めて見たから。 コイツらがどういう気持ちをもってこんな事をしたのかは知らねぇ。 ただ、その気持ちをアイツにぶつける必要は絶対にねぇ。 _________マジでふざけんな……! 「こんな事をしたからにゃ、、、死ぬ覚悟はできてんだよな……?」 「真選組が私欲で人を殺してもいいんヵ……」 1名の攘夷浪士の話も聞かず、俺はそいつを斬り裂いた。当然だ。 俺の大事な相手を傷つけた相手の話なんか聞くはずがねぇ。 すると、四方八方から攘夷浪士共が斬りかかってきた。 この時から当時の俺にも想像のつかなかった地獄のような粛清が始まったのだ。 相手も相手なだけに始めのうちは正直朝飯前だった。 しかし、ちょうど50人ほど片付けた後のこと。 _________斬っても斬っても減らないのだ。 「クソっ……、、どっかしらに隠れてやがったか…………」 相手がクソレベルであろうと、こう人数が多いと流石に体力の限界がくる。 前もこんなことあったな。 ……あっ、真選組動乱篇の時か。 体力の限界が相手にバレたか。 今が好機だと思った相手がすんげぇ人数が一気に斬りかかってきた。 お陰様でまぁまぁ傷を負った。しかも、腹部の傷が結構深かったか。血が止まんねぇ。 「サド!!!後ろ!!!」 神楽の叫び声に気づいた俺は後ろを振り返ろうとした。しかし、腹部が痛み、完全に間に合わねぇ……! ____俺が目をつぶったその時だった。 「グハッ……!」 (え……) 突如俺の目の前に映ったのは、見覚えのある木刀だった。 そして、見覚えのある天パ銀髪。 (まさか……) そう、俺の前にいたのは万事屋の旦那、坂田銀時だった。 彼だけでない。新八くん、近藤さん、土方クソヤローもいた。 「てめぇらさぁ、コイツらが俺らにとって、どんな存在か分かってやってる?」 旦那の絶対言わなそうな一言に俺は正直驚いた。そして、 「______仲間、、というよりそれ以上の存在なんだよ……。」 「てめぇらぁ!!!!!!!!コイツらの代償払う準備は出来てんだよなぁ?」 珍しく旦那は本気の顔をしていた。 そして、 「総悟ー、まだ動けるか?」 と、土方の声も。そして、旦那は、 「神楽ー、行けるかー?」 やれやれ、コイツらは本当に俺らのことを心配しているのかどうやら。 まぁ、当然のごとく俺らの答えは 「「もちろん」」 そして立ち上がった俺らは4人のもとに行った。 俺は知っている。それは多分他の5人も。 __この6人が揃ったら最強である事を。 「おめぇらぁぁあ!!!!!!行くぞ!!!!!!」 そして、旦那の一声で俺らの"反撃"は始まったのだ。 途中やられそうになったりもしたが、旦那や土方の助けもあり、何とか乗り越え、俺らの反撃は即終わった。 結局俺らは百数十人の相手をする羽目になったが、やはりこの6人が揃えばこんなの朝飯前だ。 でも、ここまで人数が多いとやはり体力の限界も来るものだ。全員息が上がっていた。そして、今まで傷を負いまくっていたチャイナはもっとに決まっていた。 「クソチャイナ、大丈夫ヵ……」 すると、チャイナは近くで立っていた俺の方に倒れてきた。 「おい、チャイナ!」 叫んだ俺に言ったアイツの言葉は意外なものだった。 「……助けに来てくれて……ありがとう……。」 確かに意外ではあった。……けど、少し嬉しかった。コイツが俺に正直になってくれたこと。でもまぁ、俺は正直になるつもりは一切無いので 「お前ってお礼とか言えるんだなw」 「はぁぁ?やっぱり今のは前言撤回アル!!!」 「おい!それはねぇだろ!」 「私をバカにした罰ネ!」 安心したのか、この会話を聞いていた他の4人は保護者のような微笑みをしていた。 そして、後に他の真選組隊士達も到着し、事件は一件落着した。 後で聞いた事だが、旦那たちが俺らの居場所を知ったのは、例の一般住民かららしい。そして、やっぱり定春がボッチだったのも。 こうして、俺のいつも通りの生活は戻ってきたのだ。
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