白線。(1)

AM 6.30

僕と彼との朝のLINEはいつもこうだ。

慣れているが本当は寂しくて， 辛い。

今日は珍しく電話がかかってきた。

_______ もｯ ___しもし。___

___もし___しｯ___

僕は朝から幸せだった。

頭の中は真っ白だった。

___________。

彼は東雲　珀。

僕が今世界で一番愛してる人だ。

容姿が良く， スポーツもでき， 優しい正解をしている。

身長も高く， 程よく筋肉も付いている。

生まれながらに持った綺麗な， 白色の髪の毛。

まさに モテ男だ。

僕とは真反対の彼だ。

勢い良く家から飛び出し， 自転車で学校へ。

ﾁｭﾝチュンﾁｭン

普段と変わらない毎日。

雀のかわいいさえずりが聞こえる。

本当はかわいいなんて思われたくない

けど，珀から言われる『かわいい』 だけは，うれしかった。

PM8.20

呆気ない返事を返してしまった

珀はずるい。

僕は珀と一緒に教室に向かった

PM8.40

モブAや，Bはいつもうるさい。

本当にうるさい。

ほぼ唯一，春華だけが違った。

ﾊﾟﾁﾊﾟﾁﾊﾟﾁﾊﾟﾁ

なんだかんだあって授業は終わった

珀に勉強を教える為に， 騒がしい教室から出て 階段に向かった。

勉強は順調に進んだ

彼女はかわいいかな。 彼女とは勉強なんかしないで， 一緒にぎゅーってしたりしてるのかな

なんて，ボーっと考えながら， 勉強に夢中な珀を見ていた。

いつもクールな珀が僕の前だけでは素を見せてくれてるのかなぁ とか，勝手な妄想を広げる。

ドキッ♡

急に珀が服の裾を持ってきた。

ドキﾄﾞｷﾄﾞｷドｷ

春華は全部知ってるみたいで， いつもドキドキする。

話は盛り上がった

あっとゆうまに学校は終わった。

あっとゆうまに時間は過ぎた。

買いたかった本も買え，僕は幸せだった。

僕は自転車を勢い良くこいだ

でも，僕は何か物足りなかった。