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じゃぱ

シヴァさーん!!

シヴ

どした?坊

俺は

主が生まれた時からの従者だ

代々家の家系はここの跡継ぎに従者として仕えるようになっている

そしてこの子が

俺の主、じゃぱぱ

俺といくつも歳の差があるが

まだ子供とは思えないほどに利口だ

じゃぱ

さっきお花摘んだの!

シヴ

おっ、綺麗じゃん

じゃぱ

あげるね!

シヴ

くれんの?ありがと〜

子供らしさもまだありとても可愛い

俺には主もそうだが

もう一人

大切な人がいた

シヴァさん!こんにちは

シヴ

るなさん、こんにちは〜

るな

今日はいい天気で良かったですね

同じ従者でなおきりさんに仕えている

少し抜けてる所はあるけれど

従者としての技量は申し分ない

俺はそんな彼女を

密かに想っていた

シヴ

結婚?

そんな中

俺に結婚の話が飛び交ってきた

村の者

そうだ

村の者

お前ももういい年頃だ

村の者

そろそろ見合いを始めよう

シヴ

俺は言葉がでなかった…

確かにこのまま見合いをして

嫁を娶れば

幸せな家庭を築けることだろう

でも

俺の意地汚い欲が邪魔をする…

できれば

彼女と一緒に幸せになりたいと

そんな図々しい思いが

俺の中で葛藤する

るな

結婚ですか

るな

確かにるなも同じようなこと言われましたね

シヴ

るなさんもお見合い、始めるの?

るな

…そうですね、ゆくゆくは

シヴ

そっか…

言え、言うんだ

意気地無し

たった二文字の言葉を

こんなに喉に詰まらせて

情けないにも程がある…

るな

…あの、シヴァさん

シヴ

ん?何〜?

るな

るな…

るな

シヴァさん以外とお見合い、したくないです

シヴ

……え

それって…

つまり…

るな

ぁ…ごめんなさい!

るな

こんな事言うなんて…

るな

るな、ちょっとおかしいですね!ポロッ…

るな

すみません!

るな

さっきのは忘れて…

ギュウ

るな

……シヴァさん?

シヴ

……俺も

シヴ

るなさん以外とお見合い、したくない

るな

…っ

シヴ

先に言わせてごめん

シヴ

るなさん…

シヴ

俺の所に来てくれない?

るな

…っポロッポロポロッ

るな

…っもちろんです!!!

そして俺は

想い人と家庭を作ることに成功した

その時の気持ちは

嬉しすぎてどう説明したらいいか分からないぐらい(笑)

でもあの時

好きって言えなかったのは

俺だけの秘密

シヴ

るなさん

るな

……

シヴ

?るなさん

るな

…………

シヴ

るなさん!

るな

わっ!びっくりした…

シヴ

大丈夫?最近そればっかだね

その時のるなさんは

何かと気が抜けたように

ぼーっとすることが多かった

シヴ

仕事、大変なの?

るな

少し寝不足なだけです!

るな

寝たらスッキリするので大丈夫ですよ!

シヴ

…あんま無理しないでね

るな

はい!ありがとうございます!

そして俺はその後

主の命により村を留守にした…

それが

るなさんとの最後の思い出だった

ザッ…ザッ…

村の者

川の流れが強いですね

シヴ

ここからだとキツネ族の村に繋がる川だな…

村の者

魚等の食料はいつも通りとれそうです

シヴ

分かった、皆、村に戻って報告書を書こう

村の者

は!!

村の者

…ッ!シヴァ様!!!

シヴ

…どうした?

村の者

村にお急ぎください!!

村の者

村の箇所で火事が!!!

シヴ

…ッ!!すぐ向かう!

シヴ

皆、荷物をまとめて村へ急ぐ!!!

村の者

は!!!

村の者

コッチだ!!!

村の者

火が止まらない!!

村の者

水を持ってこい!!はやく!!!

タッタッタッ!!!

シヴ

皆!

村の者

!シヴァ様!!

村の者

シヴァ様!火の勢いが止まりません!!

シヴ

各自!!水の補充班と消化班へまわれ!!

シヴ

女性と子どもは優先的に避難を!!!

その後、無事火は消化された

村の一角の空き家が燃えたらしい

負傷者の数を確認していた

亡くなった者たちと共に

シヴ

負傷者は?

村の者

二、三人

シヴ

死亡者は?

村の者

…おそらくこの火事で亡くなったのは一名です

シヴ

名前は

村の者

…なおきり殿の従者

村の者

るな様です

シヴ

………………そうか

その後も、数々の証拠が溢れ出てきた

村長の裏切りや

焼けた家から失踪者の亡骸

なおきりさんが

るなさんを殺害したこと…

ザッ…ザッ…ザッ…

シヴ

……ただいま

火を消し終わって数時間経った後

やっと妻の顔を見た

いつもと変わらない綺麗な顔

寝てるのかな?全然起きない

シヴ

…折角美味しいご飯持ってきたのに

シヴ

食べれないじゃん

もう動かない妻の手を

優しく握った

シヴ

…俺、知ってたんだ

シヴ

村の失踪者の事件

シヴ

るなさん

シヴ

アンタでしょ?

…そう、俺は初めから知っていた

るなさんが

村の者達を喰っていることを

腹が空いていたのか、本能が止められなかったのか

真相は知らない

シヴ

…そんなご飯、美味しかった?

シヴ

村人狩って喰うご飯、どんな気持ちで食べてたの?

そんなの

辛かったに違いないのに

シヴ

俺、いたじゃん

シヴ

何で相談しないかな〜…

ポタッ…ポタッタ…

シヴ

…美味しいご飯ぐらい

シヴ

俺、作れたよ?ポロポロッ

シヴ

抱えんなよ

シヴ

俺にも分けろよ

シヴ

…俺まだ

シヴ

好きって言えてないじゃんポロポロッ

どうしよもない

もうおこってしまった…

過去に戻るすべもない…

俺は…

俺の最愛の人を

止めることはできなかった

シヴ

…好きだよ

シヴ

るなさん…

続く…

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