陛下はツンな令息を落としたい

tt side

今日は月に一度の食事会。

しかも今回は、お泊まり付き。

……つまり、絶好のチャンスや。

ポケットの中には、小さな瓶。

中身は──mbにもらった“最終手段”。

できればあまり使いたくない。

ヤるのも…恥ずいし…まだ1回しかしてへんし…

でも、最近ぜんぜん構ってくれへんから……

やっぱりmbが言ってた通り、色仕掛けするしかないんかな…

気合いを入れて鏡に向かってにやりと笑う。

その顔は、どこからどう見ても「計画犯」。

城に向かう道すがら、俺の“恋の戦い”は始まった。

jp side

今日は月に一度の食事会……

結婚することで舞い上がっていたあの時の俺は、練習も兼ねてお泊まり会もつけていた。

無論、ttが隣で寝るだなんて──我慢できるわけがない。

そう言い聞かせながらも、頭に浮かぶのはttの笑顔ばかりだった。

──嫌な予感がする。

今夜、何かが起こる気がする。