視線

これから三年間やっていく中学校

友達と呼べる相手ができて、出だしは中々良いと思う。

「先生まだかな」「入学式何時からだろう」という会話をしていると、またもや教室のドアが開いた。

担任かと思い視線を向ける。

だが、そこにいたのはクリーム色の髪色で赤い目、いかにも"不良"と感じる男の子。

私は見たことのない容姿にすぐ視線を逸らした。

それは他の生徒も同じだったようで、少し焦った様子で目を逸らす。

……嫌だ。

そう思った。

容姿を見る限り、少し怖いのは事実だろう。

でも、それを陰口へとすぐに変換してしまうこの子が好きじゃなかった。

でも、結局私は自分のことしか考えないみたいで

と、この子に合わせることしかできなかった。