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ある日露伴はテイワットと呼ばれる大陸で目覚めた。聞いたことの無い場所で唯一の手がかりは露伴が杜王町で最後に見た謎の正方形の【物体】。

それについて調べるため露伴は西風《セピュロス》騎士団へ助けを求めた。 騎士団は今は風魔龍と呼ばれる魔物による被害の対策および事態の収拾に手がいっぱいになっていて【物体】を調べるのに人員を割ける状況じゃない。それを聞いたパイモンは露伴が騎士団を手伝わさせるよう促した。しかし、今すぐにできることなど無く宿で待機する他なかった。数日後、露伴がネタ探しのためにモンドにある大きな教会へと向かった。

その道中ジンが誰かと二人で話しているのを見つけた。 なにやら重要そうな単語が聞こえてきる。二人の会話が終わり、ジンと話していた人が帰ると露伴とパイモンの方を見ると二人のところまでやってきた。

ジン

ふたりとも……盗み聞きとは……まあ、ちょうどいい。

ジン

風魔龍の襲撃による余波も、一段落ついた。しかし、使節団側の圧力はもう無視できないほど大きくなっている………

ジンは深刻そうに言った

パイモン

使節団?外交の使節団か……

パイモン

璃月港から? それとも稲妻城から?

ジン

スネージナヤ

ジン

七神の中で氷神を祀る国家からだ。その使者には名前があってだな……

ジン

……【ファデュイ】、 聞いたことはあるか?

パイモン

あー、 【ファデュイ】か、 聞いたことあるぞ!

パイモン

でも、あまりいいイメージはないな。

【ファデュイ】、スネージナヤの外交官の代表団だ。肩書こそちゃんとしているが良くない噂が多い。

多国にスパイを派遣しているだの魔神戦争を再び起こそうとしているとかそれっぽいものから冗談みたいなものまで色々言われている。 露伴もテイワットへ来てから何度かそのような話を聞いたことがある。

ジン

風魔龍を殺すことが正しいと、私は思わない。

ジン

それに、氷の神が率いる【ファデュイ】は風神眷属の力を望んでいる……それが見え見えなんだ。

岸辺露伴

【力】か……騎士団に見せたい物があるんだが

ジン

うん?ああ、騎士団本部に戻ろう

ジン

こんなところで…… 大事な話をすべきではないな

 第一章 第二幕  〜涙のない明日のために〜

露伴たちは騎士団本部に戻った。そこにはリサがジン達を待っていた。 全員が今円状に用意した席へ座るとジンが露伴にスネージナヤを簡単に説明した。

モンドとスネージナヤは同じく、七国の一つだ。モンドは独立した城で、どの国にも属さない。 【冬の国】とも呼ばれるスネージナヤはモンドとも外交関係を結んでいる。しかし外交に関して、 ファデュイはおそらくこの大陸で最も勢いがあると言える。

岸辺露伴

ジン、こいつをみてくれ

露伴は森で見た謎の緑の男と風魔龍が去った後にあった赤色の結晶を取り出し見せた。

ジン

これはある力が含まれた結晶だ…… リサ

ジン

これの構造分析を頼めるか?

リサ

ええ、ちょっと確認するわね。

リサはそれを見ると光に当てたり、元素を流したりしている。 彼女はそれを凝視しながら言った。

リサ

結晶の中に穢れた不純物があるわ

リサ

でも、これ以上は…ごめんなさい、 今はまだ結論を出せないわ。

リサ

少し時間を頂戴、 禁書エリアで資料を探してくるから。それと……少しこれ借りるわね

リサがそう言い部屋から出ようとドアノブに手をかけたその時、鋭い痛みがリサを襲う。 リサはふらつき、近くにあった棚に手をついて体を支えた。

リサ

結晶の中の不純物に近づくと、 痛みが……なるほど……これは【神の目】との相互排除ね。

リサ

この穢れの力は、 わたくしたちの体内にある元素の力と相殺しあうの。

リサ

【風魔結晶】とはまた違う【毒】ね、

リサ

これは【神の目】を持たない人も持ってる人よりはマシだと思うけど……長いこと所持をしていると……

リサ

考えるだけでも恐ろしいわ

パイモン

だから、露伴には何も起きないのか!

パイモン

だって露伴は別の──モゴモゴ

露伴は急いでパイモンの口を塞いだ。モゴモゴ言っていって手がこそばゆい。

今、別の世界から来たとか聞かれたら「奇人」とかのレッテルを貼られたり、怪しまれたりするのはゴメンだ。パイモンは怒りながら露伴が突いた。

パイモン

急になにするんだよ!

リサ

……とにかく、この結晶は露伴ちゃんに持っていてもらおうかしら。

岸辺露伴

………露伴ちゃん。

岸辺露伴

まぁ、いいぜ。

リサ

感謝するわ

リサ

わたしたちが持っていても痛みが増すだけだもの

リサは少しの休むと図書館へ資料を探しに部屋を出た。

ジン

……不思議な現象だ。これら君自身の特殊性について、何か心当たりは?

岸辺露伴

特殊性だってぇ?ヘンなことはないだろ

ジン

…………さっきもリサが言っていたが体内にある元素の力と相殺しあっている。

ジン

それにより体調に異変が起きている……と思う。

ジン

それにガイアから聞いたが風魔結晶を触れた時何も起きなかったのだろ?【風魔結晶】を触れた者に毒が回るのは体内の元素を腐食するからだ。

ジン

毒が回らないし、【神の目】を持たないと言うのなら露伴が、君が一切元素を持たないという可能性があるのだ。

岸辺露伴

なぜそうなる?【神の目】は持っていないが、体内に元素が存在しないのはカンケーないだろ?

ジン

聞いてないのか?あれは【風魔結晶】は【神の目】を持っていないが持つと
一瞬で毒が────

もちろん知っているし聞いていた。が、露伴は知らないことにした。

ジン

さっきの質問の意図はそれを確かめるために聞いたんだ

岸辺露伴

………………

パイモン

コ、コイツ昔の記憶が少し曖昧で………

ジン

……そうか、すまない悪いことを聞いてしまったな。

ジン

……いきなりですまないが、 露伴、 西風騎士団の栄養騎士の爵位……代理団長の感謝の気持ちを受け取ってくれ。

岸辺露伴

お、おい、今西風騎士団の……

岸辺露伴

栄誉騎士って言ったのかッ⁉

ジン

モンドを危機から救ってくれたこと、風魔龍への調査に協力してくれる、称号を与えるのに十分だろ?

ジン

それに一般人が風魔龍についてあれこれ調べていたら事情の知らない者に怪しまれてしまうだろ?

ジン

騎士団には君の力を貸してほしい。変わった結晶……風魔竜の暴走の答えはきっとモンドの平和とも関係があると思う。

ジン

真実に辿り着けるように、風の加護が君にあらんことを願っている。

ジン

何か新しい発見があったら、ここに来てくれ

岸辺露伴

……わかった。すべてを終わったら『【物体】について調べる』

岸辺露伴

これを忘れるんじゃあないぞ

グゥゥゥ──

大きく鳴り響いた音の出ところはパイモンの腹だった。 パイモンは恥ずかしそうに顔を赤らめていた。

岸辺露伴

……………。

パイモン

仕方ないだろ!お腹空いちゃたんだから!

岸辺露伴

そうだな、もういい時間だ……【鹿狩り】にでも行こうか

【鹿狩り】 モンド料理の代表的なレストランだ。モンド城へ住む者ならここを訪れたことが無い者はいないと言われるほど、料金、味、親しみやすさどれを取っても高水準なのだ。

露伴とパイモンは屋外の席へ座りドドリアンの海鮮スープを鳥肉と野生キノコの串焼き二つを注文した。

岸辺露伴

………なあ、パイモン、一つ気づいたことがあるんだ

パイモン

な、何だよ……まさか!?

岸辺露伴

ああ、そうだ。

岸辺露伴

…………モンド人ってアルコールいぞ……酒癖の悪いヤツが多いよな?

パイモン

そんな事かよっ!オイラてっきり風魔龍について何かわかったのかと思ったらそんな……

パイモン

っておい!お前最近宿に帰ってくるのが夜遅くなのって

パイモン

酒場にでも行ってるんじゃないだろうな!まさか……お前もアルコールいぞ…………

パイモンの言葉を遮るように皿がドンッと音を立ておかれた。

海鮮の匂いが腹を刺激してくるカニの入ったいるスープ、そして腹ペコなれ見るだけでよだれが止まらなさそうなキノコと鳥肉の串焼きにがっついた。

パイモン

さっき団長たちに……言わなかったことがあるよな。

岸辺露伴

【天国への扉】《ヘブンズ・ドアー》のことか?

パイモン

それもだけどー

パイモン

あの時、オイラたちが見たのは、龍と結晶のその他に……

岸辺露伴

アイツはぼく直々にしらべてやる

パイモン

やっぱり覚えてたんだな!

パイモン

ちょうどあそこの人みたいな格好だったよな!

パイモンが指を指した方向にはたしかにこの前森で見た緑色の服の男酷似した少年が歩いている。

岸辺露伴

すごいな、ほんとに似ているな、ここじゃあ流行りの服なのか?

パイモン

そんなこと知らないけど、あの顔…………

本人じゃないか!

二人の言葉が重なり大きく響いた。 その緑色の服の男は大きな声に驚いてビクッとしていた。 振り返り露伴たちの顔を見るなり嫌な顔をし、少年そそくさとどこかへ行ってしまった。

露伴とパイモンは逃がすまいと明らかにお代以上のモラ(この世界でのお金)机においてから駆け出した。 駆け回ること数十分、清泉町《きよいずみちょう》と呼ばれる小さな村で緑色の男は露伴たちに追い詰められてしまった。

岸辺露伴

やっと追い付いたぜ………

岸辺露伴

おい、そこのおまえ!

君たち……ハァハァ……ボク何かしたかい?

どうしてボクを追いかけてくるくるの?

岸辺露伴

それは君が逃げるからだろ

君たちが熱い眼差しで僕をみてくるから……!

パイモン

それは………だって

岸辺露伴

おたくが【風魔龍】と一緒にいた理由は?

あっ!もしかして、あのときトワリンを驚かした人たち?

岸辺露伴

【トワリン】………か【風魔龍】じゃあないんだな

岸辺露伴

ずいぶん仲がいいみたいだな?

緑色の男は肩を上下させ「何も知らないよ」と言いたそうな顔をして露伴の目を見た。 お互い走り疲れ、息が乱れていて「ハァ……ハァ」という息の音だけが聞こえる。

岸辺露伴

四角い【物体】について知っているか?

岸辺露伴

そう、まるで全てを吸い込んでしまいそうな黒色の【物体】を

四角い【物体】?

男は本当に何も知らなそうな反応だった。

岸辺露伴

【風魔龍】については知っていることについて教えるんだ。

君たち、失礼だと思わないの?

目が合うなりいきなり追いかけてきて

人の交友関係、根掘り葉掘り聞いてくるなんてさ

岸辺露伴

早く答えるんだ

場の空気は完全に張り詰めていた。 何かの拍子で殴り合いにでもなりそうな空気だ。

パイモン

ま、まずは自己紹介でもしようぜ!なぁ露伴!

岸辺露伴

………ぼくは岸辺露伴、コイツはパイモンだ。

ボクは吟遊詩人、ウェンティさ。

ウェンティ

もっと正確に言えば、 『モンド城で一番愛される吟遊詩人』を三期連続で優勝したウェンティだよ

ウェンティ

悪いけど君たちは勘違いしてるんじゃない?

ウェンティ

ボクはきっと君の知りたい情報は何も━━━

岸辺露伴

【天国への扉】

【天国への扉】 これは露伴の持つ【スタンド】の名前だ。 スタンドとはその人の持つ【精神エネルギー】が具現化したものだ。 彼の【スタンド】の持つ能力ほ相手を本にしてその相手の体験を読むことができる。 さらに、そこに文字を書き込めば人知を超えたものでなければ【命令】することができる。 そしてこの【能力】は全員に効くわけではない。 効きやすいものとそうでないものがいる。その差は露伴と【波長】が合うかどうかだ。【波長】が合うものはそれだけ【天国への扉】の能力が効きやすく、波長が合わないものは効きにくいだけでなく。能力が発動するしないこともある。 しかし、今までそんなことは一度もなかった。いや、一度だけあった。しかし、それは【天国への扉】が発現してからすぐだったからと露伴は思っている。 今回は昔とは違う。効かないだなんてそれこそ人知を超えた存在じゃないとありえない。

ウェンティ

うぐっ!

ウェンティは全身に感じたことのないひどい不快な感覚を感じ、反射的に露伴に弓を向けた。

岸辺露伴

(ページが開かない?いや、ほんの一瞬、コマ送りしないと気づかない程度の早さで開いていた……!)

露伴の額には冷や汗が滲んでおりそれに気づいたパイモンはどうしたのかはわからないがただ事じゃないことに気づいた。 なぜなら、この岸辺露伴という男、弓を向けられたくらいで冷や汗をかくような人格していないからだ。

ウェンティ

ん?それって!

ウェンティは露伴の鞄を指さした。 露伴はもしやと思い、【風魔龍】が去った後に残されていた赤い結晶を取り出して見せた。

ウェンティ

やっぱり!この気配!トワリンが苦しんで流した涙ッ!

岸辺露伴

涙?

ウェンティ

騎士団風にいうと【風魔結晶】だね。

岸辺露伴

待て待て待て、騎士団のヤツが【風魔結晶】とは毒の種類がすこし違うっていっていたぜ?

ウェンティ

それは………きっと長い年月とともに結晶自体の【毒】が変化したからじゃあないかな?

ウェンティ

それは比較的新しい比較的新しい結晶じゃない?

岸辺露伴

なぜわかる?もしかすると、何万年と前の結晶をぼくがたまたま掘り出したって可能性もあるじゃあないか?

ウェンティ

魔力の流れがぜんぜん違うよ…………【呪い】の影響で濁った魔力のながれがね。

岸辺露伴

あっ

露伴は地面に【風魔結晶】を落としてしまった。 それに気づいたのは故意ではない。なぜなら『気づいた』のだから。 たまたま落とした【風魔結晶】を拾うためにかがむのが面倒くさかった。それが理由だ。 露伴は【天国への扉】の少年のような象の手が【風魔結晶】に触れた瞬間!

浄化されたのだ

ウェンティいわくそうらしい。 綺麗とは形容しがたい血のような色の結晶が、透き通った綺麗な水色のクリスタルえと姿を変えたのだった。

ウェンティ

君、本当に不思議な力を持っているんだね……君のような人が、吟遊詩人の詩に登場させられるのはある種の運命だと思ってくれ。

ウェンティ

日向にいれば英雄に、日陰にいれば災いに……あっ!

ウェンティ

は君のために新しい詩を書いているヒマないんだった。

ウェンティ

たとえトワリンは討伐されずとも、 その生命力はすごい勢いで消耗していっている……彼は怒りの中で、 自分を燃やし尽くそうとしているんだ……

ウェンティ

…… 涙の結晶の浄化、ありがとうここからは、ボクが動く番だ。

パイモン

それで?どうするんだよ?作戦はあるのか?

岸辺露伴

おい!

岸辺露伴

ぼくはまだトワリンを助けるなんて行っていないぜ

パイモン

露伴、そんなこと言わなくても……

岸辺露伴

そんな目で見るんじゃあない!ぼくが悪いみたいじゃあないか!

岸辺露伴

別にめんどくさいとかそう言うと理由じゃあない

岸辺露伴

ただ、コイツの言う事を信じるにはコイツを知らなさすぎるんだ

岸辺露伴

なぜトワリンの事情を知っているのかだとか、あのときなぜやつと一緒にいたのとか、それと………

パイモン

それと?

岸辺露伴

………。

ウェンティ

いいよーボクは……でも

ウェンティ

さっき君がいきなりボクを追いかけてきたところとかをたくさんの人が見ていたんだよ?

ウェンティ

これを騎士団の人に行ったて言いんだし、何なら今ここで叫んでやったっていいんだよ?

ウェンティ

選びなよ?パイモンちゃんの言う通りにするか、自分の考えを信じてこのまま帰るか。

岸辺露伴

わかった、わかったよ!手伝ってやるよ

ウェンティ

トワリン、彼は今、心臓に流れた黒い血によって苦しめられていて何年もの間、穏やかに眠れてないんだ。

ウェンティ

だから、今回、目覚めたときに、彼の精神はアビスの魔術師の呪いにによって、腐食されてるんだ。

岸辺露伴

アビスの魔術師……あいつらは何なんだ?

ウェンティ

簡単に言うと、人ならざる者によって結成された、アビス教団、人類の敵となる組織だよ。

ウェンティ

荒野のヒルチャールでさえアビス教団には、刃向かわないんだ。

ウェンティ

話を戻すけど、彼の呪いを解くため、彼と対話しようとしてたのを、誰かさんに邪魔されちやって、ねぇ

岸辺露伴

悪かったな

ウェンティ

ねぇ、露伴、ぼくと一緒にモンドの大聖堂に行ってくれないかい?

ウェンティの言う大聖堂とは 西風《セピュロス》大聖堂のことだ、西風大聖堂一番の特徴は巨大な神像が大聖堂の前へと祀られているところだ。 こんなに大きな神像が祀られているが【自由】を教えた風神は本当にそんな壮大な神像が必要だったのか……と露伴はネタ帳に記している。

岸辺露伴

大聖堂だって?懺悔でもしに行くのかァ?

ウェンティ

取りに行くんだ。ライアー

ウェンティ

──── 【天空】をね!

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