みんなは殺し屋だった！？

ｶﾞﾁｬ(扉開

変な手紙送ったのも盗聴器を仕掛けたのも

全部俺らなんだよ！！(大声

ｻﾞｼｭｯﾝ(ナイフ

ﾊﾞｯ(扉開

暗い部屋に扉を開けた音が響く

息が一瞬にして凍りつく

手錠と鎖で繋がれたすち

そのすちの前には

みことが何かのパイプに縛り付けられていた

気絶しているのか全く動かない

震える声を出すなつ

背筋が凍る

野生動物が獲物を見るような視線

いつもは緑に光るはずのすちの目は

なつの“赤“とは少し違う

紅く染まっていた

淡いのに強いそんな色をしていた

俺らはどこかでこの目を見たことがある

すちは息を荒くし、小刻みに震えていた

そう言ってなつといるまはすちの鎖を外しにかかる

声をかけても返事はせず

一心に何かを息を荒くし見つめている

なつがすちの目線の先を辿る

険しい顔でなつはそう言った

一瞬にして理解できた

すちの目の前にはみこと

この部屋の間取り

縦の長さはあるくせに横の長さはあまりない

そして

すちは鎖

みことは縛り付け

考えたやつをぶっ殺したくなる

ｶﾞﾁｬｯ(鎖取

すちは俺らに見向きもせずに

ほぼ這いずるように向かっていった

目線の先の

みことの方へ

返事はなし

縛られているのを解き

みことの脈を確認する

身体中にある痣

打撲の跡

腕の方は腫れあがっている

おそらくとてつもない暴力を振られたのだろう

俺たちがくるまでの間

許せない

だがもっと許せないのは

鎖に繋がれたすちの目の前で

みことに暴力を振るっていたことだ

怒りが込み上げてくる