テラーノベル
アプリでサクサク楽しめる
コメント
0件
👏 最初のコメントを書いて作者に喜んでもらおう!
11
18,352
11,268
おれはこの時間が好きだ
週に一度だけの
肩の凝りをほぐせる場所で
こうしてカクテルを飲む
それが日常だった
sh
自分のペースを崩されるのは苦手で
守りの姿勢に入ることが多々あるけど
ts
なんかこの人だけは違くて
sh
sh
簡単に入り込んできて
内側から絆されていくような気分だった
初めて会うはずなのに
sh
ts
sh
sh
sh
カウンターテーブルに頬杖をついて
こちらを見てくる茶色い瞳に
少しだけめまいがした
sh
sh
ts
sh
sh
距離の詰め方が急すぎる
初対面でこんなこと言うのか、この人
ts
sh
酒のせいで酔っているんだと思った
夜のテンションと
バーの雰囲気に惑わされているんだと思った
ts
ts
sh
自分から頼んだくせに
言われたら照れるだなんて
ts
ts
sh
sh
ts
カクテルの入ったグラスを傾けて
目を細めるヒョンが
…美しい、とは言わないことにするけど
__いや、美しかった
sh
無意識に見ていたみたいだ
目が合ってすぐに顔を逸らした
そんな目で見つめられたら
離れられなくなりそうで
sh
ts
これ以上はまずいと直感が判断した
まだグラスに入っていたカクテルを飲んで
急ぎ足で会計をした
久しぶりに外の空気を吸ったような気分だ
あの人の香水が鼻腔内にまだ残ってる
初めて会ったはずなのに
何度も前から知っている気がして
sh
sh
引き止められた時にはもう既に
止まれる気などないと確信していた
ts
sh
間があったのは
質問に答えなかったのは
ts
ts
この返事がどれだけ嬉しかったのか
おれの袖を引いて先に歩いていった
sh
ts
確かにこの人は
足取りが少し不安定だった
フラフラと歩くから
おれも引かれてフラフラと歩いた
sh
特に何を考えることもなく
この人に引っ張られるまま歩いていた
気づけば路地に入っていて
辺りの街灯が所々点滅していた
sh
ts
だいぶ街の喧騒からは離れていた
駅に向かう人の流れもなく
言えばここに二人きりだった
質問に答えないあたり
何となくもう分かっていた
おれを見つめるその上目遣いがさ
全部語ってる
sh
sh
ts
知らないフリしてたおれが悪かったかな
でも
そうさせたのはあなただから
何事も無かったかのように
時間というものは流れていく
一日一日は長いのに
1週間は短かった
sh
sh
この声を
あの日の脳がまだ覚えていて
ts
またあの日に
戻ってしまいたくなりそうになる
sh
ts
sh
sh
なに
そんな寂しそうに言っておいて
おれは分かってるよ
首元の印が
また二つ増えてること
分かってるよ
その酔った仕草が
全部計算だってこと
ts
sh
ts
知らないフリをするんだ
あなたと一緒にいるために