ミク
(はぁ、なんで私、ボール拾いしてるんだろうか、)

ミク
(グクを待ってるだけなのにさ、)

ミク
(これなら、私ななみと帰りたかったんだけどー、)

と、心の中で愚痴を言っていると、体育館の外に、ななみが手を降っていた。
ミク
え、ななみ!

ミク
もう、6︰30分なのに、なんでいるの?!

ミク
帰らなかったの?

ななみ
うん。ちょっとミクちゃんと話したい事があって。

ミク
話したい事?

ななみ
うん!だから、体育館の裏側で話そ!

ミク
ここじゃダメ?

ななみ
うん!駄目!"大事"な話だから♡

ミク
そ、そっか。じゃあ、グクに言ってから行くわ。

ななみ
ちょ、なんでグクくんに言うの?

ミク
いや、言わないとさ、私が帰ったってなると思うから。

ななみ
いいよ〜言わなくて!すぐ終わるから!

ミク
そう?

ななみ
うん!じゃ行こ!

ミク
(なんか、ななみ、様子が変だな。)

ななみ
ふぅ、、、はぁ、、。ふぅ。

ミク
……?

着いたと思ったら、急に、ななみは目をつぶって深呼吸をし始めた。
ななみ
はぁ。よし。

ミク
どうしたの?

ななみ
…何がどうしたのだよ。

ミク
え、?

ななみ
可愛い子ぶってんのもさ、そろそろ疲れて。

ななみ
ま、私の本性はこれだから。

ミク
きゅ、急にどうしたの?ななみ?

急に、怖い目付きで、怖い声で、ななみが別人の様に話してきた。
ななみ
あのさ、名前呼ばないでくんない?

ミク
え、

ななみ
お前に呼ばれる度、汚れるんだけど。

ななみ
それにさ、ずっと言わなかったけど、お前と友達やってんの。グクの為だから。

ミク
グクの、為、?

ななみ
うん!そう。

ななみ
私は、前からグクが好きなの。

ななみ
グクと喋ろうとすると、いっつもお前がいる。

ななみ
お前さえ、いなければ。今頃私達は幸せに付き合ってんだよ。

ミク
私は、別に、グクの事好きじゃなくて、幼なじみとして、話してin

足で思いっきりお腹を蹴って、私は、痛さのあまり、倒れ込んでしまった。
ななみ
あー、うっさ。言い訳なんか聞いてないんだよ。

ななみ
そもそも、お前はヤンキーだろ?

ななみ
ヤンキーはヤンキーらしくしてろよ。

ななみ
もうさ、私とグクに関わんないでくんない?

ミク
え、なんで、

ななみ
だから!言ってんだろ?!

ななみ
お前がいるとグクと喋れないから。恋が進まないんだよ。

ななみ
それに、知ってる?

ミク
な、何が?

ななみ
学年皆ね、私とグク、カップルでもおかしくないよね。とか、これこそが美女と野獣だよね♡とか、噂されてんだよ?

ミク
そ、そっか、

ななみ
何が、そっかだよ。

ななみ
だから、私達から離れて?

ななみ
一緒にいないで?

ななみ
じゃないと、んーー、変な噂流すよ?

ミク
変な、噂?

ななみ
うん!

ななみ
私の事いじめてる。って言って。

ミク
そう言っても、皆、信じないよ。

ななみ
いや、信じるよ!いざとなったらカッターで自分の腕切って嘘泣きして、ミクがやったって言えばね♡

ななみ
そしたらグクも私の事信じて、ミクを酷く怒ると思うし♡

ななみ
それが嫌なら、私とグクに話しかけないで?

ミク
ッ、でも、私今日グクと帰る約束。

ななみ
グクにはミク帰っちゃったって言えば。いい事だし。そしたら私と一緒に帰る〜♡

ななみ
だから、もう帰って?お前、邪魔。

ミク
…わか、った、

ななみ
(*´꒳`*)ンフフ♡ありがと〜明日から私達に話しかけなくていいからね?

ななみ
じゃ、バイバーイ。

私は、痛くなったお腹を抑えながら、走って家に帰った。