ダッダッダッ
哀弥
どうして、どうしてこんな事に、
哀弥
全部、俺の、せい、だ
これは俺の悲しき逃亡の話
俺は如月哀弥
ただの高校生だ
哀弥
はぁ、もう嫌だな
俺はこんな世界が嫌だった
哀弥
もう、帰ろ
哀弥
帰っても、なんも意味ねぇけどな、
???
こら!また屋上行ってる!
楽葉
危ないでしょ!
こいつは楽葉(このは)俺の幼なじみだ
哀弥
はぁ、別にいいだろ
楽葉
心配で言ってるの!
哀弥
知らねぇし
楽葉
はぁ、ほんと
楽葉
お母さん達悲しむよ?
哀弥
ッ…!うるせぇ!
哀弥
バンッ(押す)
楽葉
へっ…
ドシャッ
哀弥
え……?
哀弥
どう、して…
楽葉
……
目の前には血だらけの楽葉が倒れていた
哀弥
どうしよう、あ、アァ、
頭が真っ白になった
何も考えれない
楽葉
……だい、じょうぶ、だよ
楽葉
私は、だいじょう、ぶ
哀弥
……ッ!
血だらけの楽葉が口を開いた
楽葉
さぁかな、や、にげっ、て
哀弥
そんな、!
楽葉
いいの、わたしは、いい、から
楽葉
さぁはやくっ!
哀弥
ッ!?
初めてだ、楽葉のこんな声を聞いたのは
ダッダッダッ
俺は走った
そして、最後後ろを振り返ると
楽葉
ニコッ!!
涙を流しながらも、
いつもの眩しい笑顔をした楽葉が見えた
グシャッ!
哀弥
ッ……
さっきまでいた階段から、何かが潰れる音がした、
哀弥
もしかして、楽葉、俺を守るために、
自ら、階段から落ちたっていうのか、?