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“次は終点、川崎ー川崎ー”
聞いたことの無い駅名。しかも、23時。 17歳である私は補導される時間帯だ。 けれど今の私にとっては、周りの目や立場などを気にできるような容量はない。
気づけば電車は止まっており、扉が空いていた。
唯
今の私の判断能力は、どこの誰よりも鈍いだろう。 それほどに憔悴しきっているのだから。
唯
唯
そのときは、自然に囲まれて死ぬのもいいなと、漠然と思っていた。
携帯の地図アプリを見ながら、足を棒のようにして歩いて1時間半。
唯
唯
唯
あたりを見渡すが、誰もいない。
私はある人達と待ち合わせをしているのだ。
それも、今回が初対面。
普通の精神だと、この時間に山奥で初対面の人間と会うことはしないだろう。
そんなこと、自分でもわかっていた。
私は自殺をしにここまで来たのだから。