過去に罪を犯した僕

待ってやｯ

そんな悲しそうな顔せんでやｯ

まだｯ

お前からなんもｯ

話聞いてへんねんｯ

どさっ

なんでやｯ

なんでｯ…

動けよｯ

弟をｯ

あいつをｯ

ほとけをｯ

助けるって

決めたやんかｯ

親がいた頃のｯ

あいつの過去を知ってんのはｯ

俺だけやのにｯ

また守れんのか…ｯ？

また…

あいつを…

1人にするんか…ｯ？

なんで

そこまでして…ｯ

いむをｯ…

あれ

俺…

ちゃんと顔みて

話したっけ

ちゃんと相手の言葉聞いた…？

…いや

ちゃんと顔を見てなかった

言葉を聞かなかった

見ようと思わなかった

聞こうとしなかった

りうらとしょうの事ばかり見て

何も

見てあげれてない

いつから…？

だんだんとだった

だんだん

ほとけのこと見なくなった

アニキと同じようにしてればいいって

そんなふうに考えて

全くほとけのこと…

いむのこと

見てなかった

まろは…

ちゃんと

あにきのことも

俺のことも

しょうちゃん事も

りうらのことも

ほとけのことも

ちゃんと平等に

兄弟として見てるんだ

だから

いむが放った

さっきの言葉を聞いて

助けに行こうとしてるんだ

怖いんだ

いむがいなくなることが

だから

いむが轢かれそうになった時も

守ったんだ

そして今

またいむが居なくなろうとしてる

だから助けに行こうとしてる

それなのに

俺はなんだ

いむのことを

弟じゃない

家族じゃない

散々言った

今まで

たくさん酷いこともした

…謝りたい…

いむに

…助けたい…

ｯ…ほとけをｯ！…