テラーノベルの小説コンテスト第4回テノコン 2025年1月10日〜3月31日まで

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メンバーを信じて...

第3話 - 3話

230

2022年07月27日

#いれいす

#初兎

さくら

ありきたりな言葉...ねぇ...

(正直...今のしょにだに伝えていい言葉がなんなのか...分からない...)

(もし...本当に俺らが理解できないことで悩んでたら...しょにだは...)

(ううん...考えるな...そんなことは...)

(今はとにかく...しょにだを救える言葉を...！)

ないこ

俺が初兎ちゃんにかけてもらった大切な...忘れちゃいけない言葉...

ないこ

全部伝えよう...きっと初兎ちゃんに届いてくれるから...！

ないこ

でも...もし...届かなかったら...

ないこ

...

ないこ

...ダメだよね。こんなこと考えちゃ...

ないこ

今は全力で...伝える言葉を届けようと思わなきゃ...！

初兎

...

初兎

(このテレビ番組もつまらないな...)

初兎

(適当にアニメ垂れ流しとくか...ん？)

初兎

これ...

初兎

なんだっけ...これ...

初兎

...あぁ

初兎

確かりうちゃんにこれいいよ！って進めれてたアニメだっけ...

初兎

いむくんとかも見てたって言ってたな...

初兎

...

初兎

今の俺に響くのかな...

初兎

...一応あらすじだけでも

初兎

...っ！

あらすじにはこう書かれていた

人と少し変わっている主人公。とあるひとりの男の子。

お互い、世間の常識から離れている事からいじめに合う。

そんな2人があるとき偶然出会ってしまいー。

初兎

まるで...俺みたいだ...でも...

初兎

俺の周りには...俺のような人はいない。

初兎

きっとこの主人公たちは...分かり合える人ができたから救われたんだろうな...

初兎

俺には...無理だ...

初兎

今まで何回も伝えたけど...分かってもらおうとしたけど...無駄だった...

初兎

きっと...いむくん達も...

初兎

...

初兎

離れ離れになるのが怖いのは当たり前で...その怖さを俺は今...

初兎

自分で近くにしてるんだ...

初兎

伝えたとしても...無駄だと思ってるから...

初兎

だから俺は...今まで伝えられなかったんだ...

初兎

みんなとだけは...離れ離れになりたくないから...でも...

初兎

俺の事を...ずっと隠し続けるのはきっと違う...

初兎

隠し続けている俺に...みんなの近くにいる権利も...みんなを知ろうとする権利もないのだから...

初兎

...

初兎

最低だな...俺は...

登校日朝

初兎

...

初兎

今日は一人で行こうかな...多分向こうも気まづいし...

ﾋﾟｰﾝﾎﾟｰﾝ

初兎

？！

初兎

だ...誰だ...？

ほとけ

初兎ちゃーん！

ほとけ

一緒にないちゃん達のとこいこー？

初兎

い...むくん...

初兎

(今断ったら...きっといむくん心配するんやろな...)

初兎

ええよ。

ほとけ

やったー！

ほとけ

早く早く！

初兎

(それにしてもいむくん今日は早いんやな...いつも俺から行ってるのに...)

初兎

(何かあったんかな...)

ないこ

あ、いたいた！

悠佑

遅いぞおまえらw

ほとけ

ごめーん！

初兎

いむくん...急に走るなって...

初兎

(しかも最高にきまづい...)

りうら

ないちゃん。今！(ｺｿｯ

ないこ

あ、あぁ...

ないこ

初兎ちゃん！

初兎

ﾋﾞｸｯな...なんや？

ないこ

今日の放課後...俺らに時間をください！

初兎

...え？

ないこ

え...えと...話したいことがあって...

初兎

...

初兎

(どうしよ...今日は特に用事ないけど...)

初兎

(もし...あの話だったら...俺は...)

しょにだ。

お願い。どうしても話したいんや。

初兎

(みんなが離れていく...そんなのは...嫌なんや...もう...)

初兎

(あぁ...大切なものが離れてく感覚ってこんなんなんかな...)

初兎

(すごく...苦しい...)

初兎

ﾊｧ...ﾊｧ...

初兎

(いつも通りにやってるのに...上手く...呼吸が...)

初兎

(あれ...息って...)

ほとけ

初兎...ちゃん...？

りうら

初兎ちゃん？大丈夫...?

悠佑

(いつもと様子が...？)

初兎

ﾊｧ...ﾊｧ...

ﾊﾞﾀﾝ!

っ...！しょにだ！

ないこ

初兎ちゃん！？しっかり！

悠佑

おい！初兎！

ifの部屋

(初兎の手を握り、様子を見てる。)

ほとけ

(りうらに寄りかかって寝てる)

りうら

(いすに座り、寝ている)

悠佑

(心配そうに初兎を見つめる。)

ないこ

(手を震わせながら初兎を見てる。)

初兎

...ん

ないこ

初兎ちゃん...！

初兎

っ...！

悠佑

初兎？！大丈夫か？！

しょにだ！

初兎

あ...れ...ここ...は？

ないこ

初兎ちゃんが倒れたからとりあえず1番近くのまろの家にきた。

初兎

あぁ...ごめん...迷惑かけた...

大丈夫だよ。心配すんな。

ほとけ

ん...ん...？

りうら

ふわぁ...ん？

ほとけ

初兎ちゃん！

りうら

大丈夫？！

初兎

っ...大丈夫大丈夫w

初兎

ごめんな。心配かけた。

ほとけ

いや...大丈夫...

りうら

びっくりした...

ないこ

...ねぇ...初兎ちゃん。

初兎

ん...？

ないこ

起きたばっかだし申し訳ないけど...

ないこ

俺らに時間...くれるかな...？

ないこ

もちろん...嫌だったら嫌だったで全然いいよ。

初兎

...

初兎

(こんだけ迷惑かけたのに...ないちゃん達は一生懸命俺に向き合ってくれてる...)

初兎

(なんで...？)

初兎

なんで俺に...そこまでしてくれるの...?

初兎

俺は...ないちゃん達に沢山迷惑かけて...沢山...心配させてるのに...

初兎

なんで...そこまで...

悠佑

そんなのひとつしかないやろw

りうら

そうだねw

いれいすー初兎ー

みんなが初兎(ちゃん)(しょにだ)のこと大好きだから！

初兎

っ...

初兎

(今まで何回もあった...大切だって言ってくれたこと...その後に見捨てられたこと...でも...)

初兎

(こんなに真剣に向き合ってくれたのは...初めてだ...)

初兎

(応えたい...みんなの思いに...)

初兎

...

初兎

(なんだろ...でも...みんなだからこそやっぱり...失いたくないからこそ...)

初兎

(怖い...な...)

ほとけ

ｷﾞｭ(初兎の手を)

初兎

い...いむくん...？

ほとけ

初兎ちゃん...ひとつだけ...

ほとけ

"僕は...僕達は少なくとも...過去の人達ではないよ..."

ほとけ

過去の人達は初兎ちゃんの事を受け止められなかったのかもしれない。だけど。

ほとけ

僕達は信じるよ。信じたいって思う。

初兎

いむ...くん...っ

ないこ

そうだね。ほとけっちの言う通り。

ないこ

俺達は信じる。初兎ちゃんが大好きだから。こんなことしか言えないけど俺達はほんとにそう思ってる。

ないこ

初兎ちゃんの人生を...初兎ちゃんの生き方を...俺達がとやかく言う必要は無いからね。

ないこ

初兎ちゃんの好きにして欲しい。それが1番俺たちが望んでること。

ないこ

初兎ちゃん。もう一度いいかな。

ないこ

"俺達に...話してくれない？初兎ちゃんの悩んでる大きなこと"

初兎

...

初兎

いいよ...話す...

初兎

(多分きっと...この人達が認めてくれなかったら...この先誰も認めてくれないと思う。)

初兎

(この人たちに本当の俺を隠してるのは...嫌だ...!)

初兎

俺ね...確かに見た目は男だけど...女の子の服とか...メイクとかするのが好きなんだ...

初兎

自分でも...自分の性別がわからなくなるくらい...

初兎

俺が俺のしたい事をすればするほど周りとはかけ離れていく...

初兎

1人でも理解して欲しくて何回もこの人ならって思った...でも...

初兎

全員理解してくれなかった...それどころか気持ち悪いって俺の事を遠ざけて行くんだ...

初兎

かわいい服を作ったり見たり...普通じゃないことくらいわかってる...

初兎

気持ち悪いことも...頭では理解してる...だからこそ...

初兎

俺は...皆に話したくなかった...

初兎

俺が俺のこと好きじゃないのに...みんなが理解してくれるとは思えなかったからね...

初兎

それだけじゃない...

初兎

俺がみんなを大切に思ってるから...みんなと離れるのが嫌だった...

初兎

自分勝手なことはわかってる...だから...

初兎

ごめんなさい...今まで隠してて...

ﾁｸﾀｸ...ﾁｸﾀｸ

初兎

...？

初兎

(みんな...やっぱり...)

ないこ

はぁ...なーんだ...そんなことかぁ...w

初兎

えっ...

ないこ

性別がどうだからとか...関係ないでしょ...だって

ないこ

初兎ちゃんは初兎ちゃんなんだから

初兎

...！

逆になんでこれを認めないのかわからん...しょにだの勝手じゃんな？しょにだの人生なんだから...

ほとけ

1回初兎ちゃんのこと気持ち悪いって思った人殴りに行きたいくらいだもんw

悠佑

おい殴るのはだめだぞw

りうら

そう言ってアニキだって殴りそうなのにw

悠佑

やめろお前w

初兎

っ...みんなは...

初兎

気持ち悪いって...思わないの...？俺を...俺のままで...

いれいすー初兎ー

当たり前でしょ！

初兎

っ...！

初兎

っみんな...ありがと...！

りうら

じゃあ初兎ちゃんの秘密も聞けたし！そろそろ帰る？

悠佑

長居するのも悪いしな

ほとけ

あっ...確かに...僕宿題やらなきゃ！

ないこ

まぁたしかにねwじゃあ初兎ちゃん！またね！

しょにだ...話してくれてありがとう

初兎

...こっちこそ...聞いてくれてありがと！

初兎

ﾆｺｯ

...！

(しょにだの笑顔...ずっと見てきたはずなのに...なんだろ...)

(初めて見た感じがする...でも...)

ﾆｺｯ

(しょにだが笑ってくれて...良かった...!)

この作品はいかがでしたか？

230

4件

物語神うわあああめっちゃ好き♡ほんとにいれいすって最高

物語神すぎて泣いたこれだからいれいすっていいよね

さくら

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