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※お話は私が考えたフィクションです ※ご本人様とは一切関係ありません! ※捏造モブ

語り手

シーン……

🌞

な、なんだよこの空気は…

🌞

誰か喋って!?

静まりかえった空気に、甲斐田は鋭く 突っ込んだ

🏢

甲斐田さん…

⚔️

僕たちの知らぬ間に死にかけてたんだ…

🌞

哀れみの目をしないで!

🌞

全然ピンピンしてるよ!

🥂✨️

あっちではそれより怖いことも起きるってことか

🌞

そうです

🏢

否定してくださいよ…

🌞

あんなことで一々ビビってちゃ、一発で死んじゃいますよ!

⚔️

甲斐田くんって、実はこの中で一番強い……?

異世界人との感覚の違いに、3人は遠い目をする

🌞

ささっ

🥂✨️

お待ちかねやね。もちさん

🏢

おお!そうですね、順番的に

⚔️

僕、か

🌞

なんかね、僕わかるんすよ

🌞

もちさんの怪談はガチで怖いやつって

🥂✨️

ははw

🏢

剣持さん、語り上手そうですし

🌞

わくわく♪

⚔️

ん〜、あんまり期待しないで

⚔️

これは僕が小学生の時の話なんだけど

"ミーン ミーン"

"ジジジジジー"

太陽光がやけに眩しく、種類の違う蝉が、互いに牽制し合うように五月蝿く鳴いている。そんな日だった

Kくん

おーい!

Kくん

刀也くーん

⚔️

あっ、Kくん

⚔️

どうしたの?

Kくんは、ズボンのポケットをまさぐって何かを取り出そうとしていた

⚔️

なになに?

Kくん

じゃーん!

⚔️

うわっ!!?

Kくんが手に持って差し出してきたそれは、蝉の抜け殻だった

⚔️

よく触れるね…

Kくん

えっへん!

⚔️

返してきなよ、可哀想だよ

Kくん

そうかな〜

⚔️

うん

夏休みに入って一週間

学校近くの公園に遊びに来ていた

Kくん

じゃあっ、返してくるから

Kくん

ここで待っててね!

⚔️

うん!

Kくんとは大の仲良しで、よく遊んでいた小学生時代の友達

Kくんは活発で楽観的で、すごくポジティブなんだ

そんなところが、僕は大好きだった

⚔️

Kくん、遅いなあ……

ヒリヒリと日焼けした肌が疼く

猛暑でも関係無しに遊び回る小学生だった僕でも、その日はかなりしんどかった

⚔️

あづい〜……

汗がどくどくと、頭から顎下まで伝ってきた

⚔️

……

⚔️

⚔️

Kくん……?

僕は座っていた公園のベンチから、Kくんが入って行った林を歩いた

⚔️

Kくーん!!

⚔️

どこーー!

⚔️

おーい!

小さな口を大きく開き、彼の名前を叫ぶ

⚔️

Kくーーーん!!!!

返事は、無かった

⚔️

はぁ、はぁ……

⚔️

Kくん、どこ行っちゃったんだろぉ…

⚔️

怖いよ…

⚔️

一人にしないで…

Kくん

あれ、刀也くん?

彼の声が聞こえた

⚔️

Kくん!!?

僕は反射的に、落としていた肩を起こして顔を上げた

きっとKくんが、蝉の抜け殻を返してきたところなんだ

⚔️

あれ?

けれど、そこにKくんの姿は見当たらなかった

⚔️

Kくん、どこ?

Kくん

ここだよー

⚔️

僕のとこに来てよ!

Kくん

ここだよー!

⚔️

ど、どこなの

僕の言葉に応答さえしてくれるが、一向に姿を現してくれない

もしかして、僕をからかっているのか

⚔️

もう、Kくんってば!

⚔️

分かんないよー!!

僕は少し怒り気味に、Kくんを探した

Kくん

隠れんぼだよー

⚔️

えっ

どこからともなく聞こえる、Kくんが言うには、これは隠れんぼらしい

⚔️

なんだ〜

⚔️

早く言ってよ!

遊びとなれば、僕の心にも火が着いた

⚔️

絶対探してやる〜!!

Kくん

アハハッ

⚔️

ぜェ、はァ……

何時間経ったのだろうか

あたりはとっくに日が落ちてしまっていた

本当なら、もう家に帰ってもいいくらいの時間だろう

けれど、僕はKくんを見つけなければいけなかった

見つけなければ、家に帰られない

⚔️

Kくーん、もう、帰ろうよ〜

Kくん

んフフっ

Kくん

えっ

Kくん

帰りたい?

Kくん

ギブアップ??!

⚔️

いやっ

⚔️

ギブアップとかじゃ、ないしっ!!

僕は負けず嫌いだったから、Kくんにはどうしても勝ちたかった

⚔️

絶対見つける!

Kくん

そっか〜…

Kくん

ギブアップしてもいいんだよ〜

⚔️

いいもん!!

そこからさらに数十分、辺りを駆け回るようにしてKくんの姿を探した

⚔️

はぁっ

⚔️

はあ......

⚔️

Kくん......

Kくん

ギブアップする?

⚔️

うぅっ

きっと、ギブアップしなければKくんは出てこない

⚔️

(ギブアップすれば、家に帰れる...?)

Kくん

ほらほら

Kくん

もう帰りたいよ、僕も

⚔️

うん...

⚔️

ギブアップ、する

Kくん

Kくん

はは

⚔️

Kくん...?

Kくん

アハハハハ!

Kくん

アハハハハハハハハッ!!!!

⚔️

なにっ

⚔️

Kくん、なにが面白いの?

⚔️

はやくっ

⚔️

帰ろうよぉ

Kくんは、突然笑いだしたんだ

何も起こっていないのに

そして

一向に姿を見せなかった

Kくん

刀也くん!

Kくん

ギブアップするんだね!

⚔️

そうだよ、もういいじゃん!

⚔️

帰ろうよ!

⚔️

置いて言っちゃうよ、Kくん!

僕は少しイラついて、Kくんを置いて帰ろうとした

Kくん

じゃあ、次は......

鬼ごっこだね!

⚔️

えっ...

耳元で聞こえたKくんの声に反応して

僕は振り返った

⚔️

...ひっ!!!!????

そうしたらね

そこにKくんは居なかった

じゃなくて、最初から、そいつは

Kくんじゃなかったんだ

Kくん?

はい、じゃあ10秒あげる!

⚔️

な、っなに

Kくん?

その間に、逃げてね

Kくん?

逃げれなかったら

Kくん?

殺しちゃう

⚔️

う、

⚔️

うわぁぁぁあ!!!!!

僕はそいつの話を最後まで聞かずに

その場から逃げ出した

Kくん?

10

⚔️

ハぁっ...

⚔️

ぁあ...!

Kくん?

9

⚔️

(はやく、はやく逃げなきゃ...)

Kくん?

8

⚔️

(Kくん、Kくんは...)

逃げている途中にも、辺りを探したけど

Kくんの姿は無かった

Kくん?

7

⚔️

なんなんだっ

⚔️

もう、

Kくん?

6

⚔️

嫌だっ......

泣いてしまいそうだった

Kくん?

5

Kくん?

4

Kくん?

3

⚔️

(捕まったら)

⚔️

(殺される...!!)

Kくん?

2

僕は、そいつから1kmは離れた場所まで逃げた

Kくん?

"ビュンッ"

⚔️

はぁっ...

⚔️

はあっ

⚔️

(大丈夫だっ、まだ)

⚔️

(このまま走れば、家に...)

つかまえた♪

⚔️

ぇ...

Kくん?

じゃあ、殺しちゃうね

そいつは満面の笑みで、僕を見下ろす

⚔️

やだっ!

⚔️

やめてっ...!!化け物!!

そいつは拳を思いっきり振り上げた

⚔️

(あぁ、死ぬのかな...)

段々と意識が遠のいていった

Kくん

刀也くん...!!!!!?

意識が朦朧としていたけど、何故かKくんの姿と、僕を呼ぶ声が聞こえた

⚔️

(走馬灯...?)

僕は耐えきれず、その場に倒れ込んでしまった

⚔️

んぅ...

意識を取り戻した時、僕は病室のベットに横たわっていた

Kくん

あっ!!!刀也くん起きた!?

医者

体調は大丈夫ですか?

横には医者らしき人と、Kくんが座っていた

⚔️

大丈夫、です...

⚔️

どうして僕...

Kくん

刀也くん良かった...!

Kくん

昨日のこと覚えてる?

⚔️

昨日...

⚔️

(頭がズキズキする...)

⚔️

僕は、化け物と追いかけっこして...

⚔️

それで、捕まって...

Kくん

そう

Kくん

それだよ!

Kくん

その化け物?なんだけど

Kくん

なんか、僕が刀也くんを見つけた時

Kくん

刀也くん!って呼んだの

⚔️

あ、あー

Kくん

覚えてる?

⚔️

ちょっと?

Kくん

そっか!

Kくん

そうしたらね、そいつ

Kくん

消えたの

⚔️

き、

⚔️

なんで?

Kくん

いや、分かんないけどね

Kくん

なんか、消えたからビックリしたら

Kくん

刀也くんが倒れてて、もっとビックリした

Kくんによると、僕を殺す寸前だった場面で僕の名前を呼んだことにより

正体不明の化け物は、その場から姿を消したらしい

⚔️

でも、あの化け物なんだったんだろ...

⚔️

なんでKくんの姿で...

Kくん

え?僕の姿だったの?

⚔️

うん

僕とKくんが昨日の話題で盛り上がっているところ

ひとつの問いかけが耳に入る

医者

剣持くん

医者

君の居た公園の林というのは、どこのことかな

⚔️

え?えっと

⚔️

公園の東方面にある

⚔️

木がたくさん生えてて、公衆トイレの近くにあります

医者

あ、あぁ

Kくん

えっ

それを聞いた医者は、なにか悟ったように頷いた

Kくんも、なぜか驚いたように固まってしまった

⚔️

どうかしたんですか...?

⚔️

Kくん...?

医者

剣持くん、今後はこのようなことが無いように、気を付けて公園を使用しなさい

⚔️

な、なに

⚔️

どういうこと...?

Kくん

刀也くんっ

Kくん

東方面の林は立ち入り禁止になってるんだよ

⚔️

ぇ...?

僕は、その時初めて知ったんだ

僕が入った林は、誰も立ち入りできない危険な領域だった

⚔️

でっ、でも

⚔️

Kくんはその林に入っていったからっ

Kくん

な、なに言ってるの刀也くん

Kくん

僕が蝉の抜け殻を返しに行ったのは

Kくん

東方面じゃなくて、北方面にある少し小さな林だよ

⚔️

えっ

医者

北方面の小さな林は、自由に出入りができます

医者

しかし、東方面の大きな林は、迷子になる子供や祟りなどの噂から、封鎖されているんです

医者は僕に、丁寧に教えてくれた

⚔️

そ、そうだったんだ...

⚔️

ごめんなさいっ、知らなくって...

医者

謝ることはありません

医者

なにより、無事で良かったです

医者

あそこの林は本当に危険で、今までも数人の子供が行方不明になっているので

僕は今になって、恐怖で泣きそうだった

Kくん

あぁ、刀也くんが

Kくん

僕が東方面に行ったって言ったじゃん

⚔️

う、うん。そうだよ

Kくん

それって、その化け物だったんじゃない...?

そこから数年、僕とKくんが遊んでいた公園は一帯立ち入り禁止となった

公園を取り巻いていた林の木々は、建物の建設によって伐採されたが

東方面に立っていた林は未だに伐採されておらず、重苦しい雰囲気を放っている

一体、どうして化け物は僕を林に誘き寄せたのだろうか

それは未だに分からない

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こわっ!一番怖い気がする!

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