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243
み お .
397
ゆあん
ツーツー
なんだ、最後の……
うり
シヴァ
のあ
どぬく
みんなが次々に質問を重ねてきた
じゃぱぱ
なおきり
るな
ヒロ
たっつん
ヒロ
ゆあん
え!?
えと?ホントに?
何話したの?
また、質問の嵐だ
夜、寝室に来ると、置きっぱなしになっていたスマホが、音を立てて震えていた
俺は、えとかもしれない、という淡い 期待を抱き、スマホに飛びついた
画面を見ると、えとからの着信だった
通話を開始すると、しばらく何から言おうか迷うように、沈黙が続いた
そして、えとがその沈黙を破った
もふ
ゆあん
それより、気がかりなのは………
最後の発言
切れる直前、えとは嬉しそうに頷いた
「ッうん…!」
あれは、どういう………
「会えたら」
会えたら………?
会ったら、ではなく、会ったら………
じゃぱぱ
電気をつける
あまりの眩しさに目が痛い
俺は階段の近くに置いてある踏み台を取り、えとのクローゼットに入った
中で踏み台を広げ、乗る
手を伸ばし、クローゼットの上部にある板の上を探った
覚えのある紙の質感をみつけ そっと抜き取る
ゆあん
菖蒲色のノート
表紙には見覚えのない「8」の文字が 入っていた
俺が見たのは、「7」だ…
俺達の居ない間にえとが来て これを置いていったのか
じゃぱぱ
のあ
一応、報告はしてある
たっつん
もふ
シヴァ
周りに続々と人が集まる
ゆあん
るな
ヒロ
俺は、怒りを覚えてしまった
なんで、此奴らはこんなにも呑気なんだ
大切な親友が、仲間が行方知れずだと いうのに、どうして……!
ゆあん
秋の冷ややかな風が、住宅街をすばやく 吹き抜けた
少し寒さを感じたので、寝室に行く前に着たパーカーにありがたみを感じる
ヒロ
じゃぱぱ
のあ
なおきり
うり
るな
のあ
もふ
たっつん
シヴァ
どぬく
じゃぱぱ
俺は、仲間思いのみんなが大好きだ
でもその思いも、今回は届かなかった
だから、これから届けるんだ
みんなが追ってきていないことを 確認すると、道の橋に移動した
塀に寄りかかり、立ったまま ノートを開く
そのノートは、俺が読んだ7番のノート より真新しかった
みんな、幸せそうに、静かに眠っている
__このまま、ずっと眠っていてくれれば……
__みんなは生きて……
自由になりたい
縛られていても、みんなと…
明日なんて来なければ
明日を見たい
一人になりたい
一人は嫌だ
私がいても、不幸を呼ぶだけ
不幸をみんなで乗り越えて…
孤独でも、気を遣う必要はなくなる
気を遣うことで、人と…
気を遣われることもない
心配してくれる人が…
"私"を知れば、みんなは離れていく
きっとみんなは、"私"を受け入れてくれる
辛いから、一人で…
みんなとなら、辛くても
逃げ出したい
此処に居たい
永遠に一人でも、自由があればいい
不自由でも、みんながいれば…
この先なんて、暗いだけだから
みんながきっと、灯りをくれる
何処に居たって、私は一人で…
心を開けば、きっとみんなで…
一人なら、傷つかないから
傷だって、みんなと治せば宝物になって…
一人で終わらせて…
みんなと明日へ行って…
一人は静かで…
みんなと居ると、騒がしくて…
人が嫌いで
人が恋しくて
大嫌い
大好き
死にたい
生きたい
ゆあん
声にならない悔しさが、腹の底から 湧き上がってくるようだ
えとは、こんなになるまで何もしな かったんだ
何も、誰にも言わず、ただ一人で 抱え込んでいたんだ
これは、きっと言いたいけど 言えない葛藤
後になるほど、書き殴ったように感じる
この、黒い文字は負の感情
白い文字は、それでも生きたいと願う 感情ということだろう
えとにとって「みんな」は、希望であり 重りでもあった
「もし、また会えたら その時も、また私と話してくれる……?」
もし、会えたら………
「また、私と……いて、くれる……?」
会えたら、また………?
「ッうん…!」
会えたら__
"もし、私が死んでも、また会えたら_"
ゆあん
そうだ、そうだとしたら……!
「会ったら」 ではなく「会えたら」 の理由
いきなり電話をしてきて、まるで別れの 挨拶のような言い方をした理由
「死にたい」が勝ってしまったら…
ゆあん
俺は走り出す
えとを捜して
どれだけ捜しても、見つからなかった けれど
捜さずになど、いられない
じゃぱぱ
ゆあん
焦りと驚きで、声が思い切り裏返った
じゃぱぱ
ゆあん
じゃぱぱ
ゆあん
じゃぱぱ
今は構っていられないんだ
俺は一刻も早く、えとを見つけないと…
ゆあん
振り返り、それだけ言うと
俺はまた、凄まじいはやさで走り出した