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新シリーズですか?!とても面白くなりそうな予感がします…!! 白髪の女の子大人っぽくてすごい好みです。 自〇しそうになったのには深い理由があるのでしょうね。続き楽しみに待ってます💪
百華 千
人の間を縫って進む。
みんな傘をさしているけど、
私は制服のまま傘をささずに歩く。
みんなで楽しんだ最後のハロウィン。
そのときの仮装は男装だった。
今、ここでそれが活きてくるなんて。
人に気付かれずに歩く私はまるで幽霊だ。
かつん、かつんとビルの階段を上る音が小さく鳴る。
誰も、私に気づかない。
雨がいっそう強くなった。
空も私の死を祝福しているようだ。
屋上に着く。
見下ろすと、皆傘をさしていて上など見上げない。
誰も気づかない。
私は空を仰いだ。
百華 千
私は小さくため息をついて、もう一度ビルから見下ろした。
百華 千
なんだろ、あれ。
泣いて腫れた目を凝らす。
バイクに乗った黒い服に、金髪や銀髪の人達。
百華 千
らしい者がいる。
一瞬、その内の一人と目が合った気がした。
百華 千
その人たちは、急いで私のいるビルに登ってくる。
バレたのね。
百華 千
百華 千
百華 千
そう呟いてその人たちが来る前に飛び降りようとした。
百華 千
ガシッ
松野 千冬
あぁ、やっぱり止められてしまった。
百華 千
百華 千
百華 千
松野 千冬
松野 千冬
百華 千
松野 千冬
百華 千
松野 千冬
百華 千
松野 千冬
松野 千冬
百華 千
松野 千冬
松野 千冬
百華 千
彼は私のもごもごを聞こえないふりをして腕を引っ張っていった。
百華 千
松野 千冬
それが、彼との出会いでした。