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3 - 3 及川

♥

48

2024年09月22日

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夢注意







あなたは私じゃなくて、姉がすき。










及川 徹




私と徹は1個離れてて、お姉ちゃんと同い年な徹。

でもお姉ちゃんは他校だけど、よく知らない間で

カフェで勉強会をしてるみたい。

2年生なわたしがいっても邪魔なのはわかるけど、 それでも男女2人っきりで内緒で行くのは酷いと思った。


『ねぇ、お姉ちゃん。』

「なあに?」

『また、徹と勉強会してきたの..?』

「あー、でもちょっとだよ。」

『ふーん…』

「でも私彼氏いるし安心して..!!」


そう、姉には彼氏がいる。私の1個下の国見英くん

徹と勉強会してた時にばったりあったらしくて、

その時にお互い一目惚れしてなんやかんやで

交際スタート。

でもそんなの徹には関係ないんだよ。何としてでも

奪い取る。きっとだから内緒であってるんだよ。


だって分かるもん私。

いっつも勉強会のストーリー親しいに私入ってないよ。

岩泉先輩から見してもらってるけど徹は、

私といる時よりずっと笑顔で…幸せそうだった。





そんな今日は私の誕生日

本当は、夜徹とご飯を食べに行く予定だったのに。


「ねえ、今日〇〇ちゃん家で

誕生日パーティーする事になったよ!!」


『え、急だね笑』

「🌸と作戦立ててたんだ!」

『えーと、お姉ちゃんも一緒に..?』

「当たり前でしょ?」

『あはは、じゃあさ!英くんも呼んだ方がさ、

あそこ付き合ってるんだし。』


言った途端、彼はわかりやすく嫌な顔をした。


「…じゃあ〇〇お願い」

『え、?』

「だってーそっちが言ったんだから

当たり前じゃない?」




今日の主役なんですけど、わたし。


久しぶりの徹のオフで2人っきりの時間だったのに。


あきらかに彼女に対する行動じゃない。


自分でも半分諦めてた。今日このデートの機会も

なくなって、やっと決心した。

今日でこの家も徹ともさよならしないと、

私はこのまま、キープされ続けたまま過ごす日々。

お姉ちゃんも好きになったら私は、

捨てられちゃう。









「「「おめでとう」」」




気まづい空気だった。まるで、浮気現場を目撃した

あとの現場みたい。

長い沈黙を断ち切ったのは彼女だった。


「〇〇、体調悪いの…?ごめんね、せっかくのデートだったんだろうけど。」


そう思ってるなら、なんでこんなの開いたわけ..

今すぐブチ切れてやりたかった。


でもここには彼と後輩がいる。

それに、切れたところで、周りにはお姉ちゃんの

味方しか居ないから。ただ、俯いてご飯を食べる

しか出来なかった。




「えー?無視??〇〇ちゃん聞こえてんの?」


『….別に。』


「何拗ねてんのさ!!せっかく用意してあげたのに」





『だったら、何かいったら徹はわたしのためになにかしてくれるの?』


「え?」


『私がこうなるって、お姉ちゃんとか分からなかったの?!

私、いつもお姉ちゃんに徹との時間うばわれて、やっと2人っきりでいれる機会だったのに!!

しかも、なんでふたりが隣同士なわけ?普通カップル同士が隣でしょ!?

英くんもさ、言わないとこの人たち変わってくれないんだよ?彼女が男と2人っきりで内緒でいるとか嫌じゃないの!! 』



つい言ってしまった。止まらなかった。

顔をあげられなくて、ただ、嗚咽がするほど

酷く泣いていたのがわかる。






「ねえ、先輩勘違いしてるけどさ。」



『…ぇ ? 』



「俺と🌸さんが付き合ってるって何ヶ月前の話だと思ってんの。とっくに別れてるし」



『は、ぇ?』


「及川さん、おれ先輩が欲しいです。

及川さんには🌸さんが居るしいいですよね?」


「は?」




何が起こったかもわからなかった。

ただ、手を握られて、そのままずっと走り続ける

しか出来なかった。








「すいません。急に」




『ううん、ぁの..私こそごめんね。色々と』

「あー笑平気です」




『あのさ、別れた理由聞いてもいいかな?』

「….」


どうしても聞きたかった。お姉ちゃんはなんでもできるし、気配りも愛嬌もいいし、素直でいい子だから、なんであんな人を手放したのか聞きたかった。



「…俺、ずっと先輩が好きだったんです」

『…え 、』

「及川さんと付き合ったって聞いたときすごくショックで数日部活サボってたんですけど、ある日🌸さんが話しかけてきて..」


『きて、?』


「…🌸さんも及川さんが好きだったらしくて。」



頭が真っ白になった。それと同時にやっぱりそうだよねっていう思いもあった。

好きじゃなきゃ妹の彼氏とあんなベッタリしないよね


「お互いを忘れるために付き合ったんです」

『..英くん』

「でも..付き合って2ヶ月くらいから、🌸さん..及川さんといつも一緒にいたんです。

それが1ヶ月も続いて付き合ってる意味ないなと思い振ってやりましたよ」

吐き捨てるように笑う彼をわたしも一緒になって笑うことは出来なかった。


「そんな顔しないで、先輩」


そういってわたしの頬を優しく撫でる彼の顔は少し火照っているようだった。

彼の顔を不意に見上げると少し首が痛くて心臓もうるさくどきどきしていた。

私は徹と居て最後いつこんな気持ちになったのだろうか。

そう考えた途端、好きだったのは私だけで徹の好きはお姉ちゃんの方にいっちゃったんだと改めて自覚することが出来た。



『英くん、わたし..徹とさよならしてくる。』


「..まって先輩」



私を呼ぶ彼の唇は、わたしの唇と重なった。


英くん。私、ファーストキスなんだよ。



「..おまじない、がんばって」









【徹、まだわたしの家にいる?】

[いるよ。てかどこにいんの?

寒いし帰ってきなよ]

【んん、徹外までちょっと出てきてよ】

[ちょっとまって]




きっとまだ顔が赤い。体も火照っている。

だって初めてのキスなんだよ。徹にもされたこと無かったし。

自分の発言で改めて愛されてなかったなって実感すちゃう。さっきだって、追いかけてくれなかったもんね。





「…〇〇ちゃ..っ」


『徹..っ先輩。』


「..呼び捨てでいってよ。」

『….私とお別れしてください』


「またまたっ、冗談やめてよ笑」


「〇〇っ、冗談でしょ?てか、その唇どうしたの?リップ崩れてるじゃん。」


『ぁ..』

体が熱くなっちゃう。頭の中には英くんがいっぱい出てくる。


「国見ちゃんになにかされた、?」

『…』

「..答えろよ」


「おい っ 」

徹の怒った声とあの顔は見たことが無かった。

もう彼を好きと思えなくて、恐怖としか考えられなかった。



『…す…たの。』

「は?もっとハキハキ言って欲しいんだけど」


『..告白してくれて、キスもしてくれたんだよ。』

「は、なにそれ」


『徹は、1度でも私に触れてくれた?キスもハグもはじめてが彼氏じゃないなんて、おかしいよ!!』


「〇〇、」

『徹はいつもお姉ちゃんしか見てないよ』

「ちがう!!」

『違くないよ、今日だって..追いかけてくれなかったじゃん!』

「それは..🌸1人になっちゃうから、」


『それだよ!!』


ぐしゃぐしゃになった自分の顔なんか気にもしないで、感情任せに動いてたと思う。


『いつもいつも彼女よりお姉ちゃん優先して、お姉ちゃんは彼氏も居たのに!…そもそも、男女2人で内緒の勉強会なんてありえないし 、どうせやることやってたんでしょ!』


「〇〇っ!」

『..ぅあ ッ 』


その瞬間、徹に思いっきり両肩を掴まれた。そのときの徹の顔と強い力に恐怖しかなくてその場に座り込んでしまった。

「ぁ … ごめんッ 、 〇〇ちゃ..」

『いやぁ’ッ さわら..ないでッッ、痛い..いたいよぉ、たすけて..英くん。』








徹side


今日は俺が1番大切にしてる彼女の誕生日だった。

最近は〇〇の姉である🌸とばっか勉強をしていた。でも、勉強はしっかりやって、帰りに少しバレーの話をするだけだった。🌸は烏野高校のマネージャーでよく飛雄の話を聞いてた。あっちが俺に好意を持ってることなんて知りもしなかった。


色んな女子たちの中で、〇〇はどこか違くて、ファンでもマネージャーでもないのに守らなきゃって感情が湧いてきて、いつの間にか惹かれてて、〇〇は..〇〇だけは大切に丁寧に扱って少しづつ愛し合おうって決めてたのに。



『キスしてくれたんだよ。』





怒りと嫉妬で爆発しそうだった。

“してくれた”ってなんなのさ“された”じゃなくて?


慎重に積み上げてきたものが一気に崩れていった。


慎重すぎたんだ。


俺は1回でも〇〇にハグやキスをしただろうか。告白した後、俺は好きと伝えただろうか。

遅すぎた後悔とファーストキスを後輩に取られた悔しさが突き刺さってくる




そしてまた地雷を踏んでしまう








『どうせ、やることやってたんでしょ!』




なんでそんなことを言うの?信じてよ。



彼氏が自分に興味が無いと疑ってたのだから無理はなかった。

でもその時は、感情が先立ってつい怒りを〇〇にぶつけていた。


目線のすぐ下にいたはずの彼女の姿がなくて気づくと過呼吸を起こしながらうずくまっていた。





慌てて彼女を抱き抱えて、落ち着かせようとした時、彼女は別の男に助けを呼んでいた。



“はは、俺いまちょーダサいじゃん。”



俺なんかが泣いちゃいけないのに、

ひとつの滴を落とした。



『…と、る?』


「ぁ、ごめんね〜..〇〇ちゃん。

おれなんかが、まじごめん。」


『なにの、、ごめんなの?..』


「怖かったよね、それに..今まで放ったらかしでごめん。でも、本当に俺はあいつに気はないよ。」

『うそ、うそだよ…信じられないよ』

「…」

『すぐ追いかけて来てほしかった。わたし、他の人とキスもハグもしちゃったよ…

「…っっ、それでも..〇〇ちゃんは俺の彼女でしょ?」

….すぐにでも辞めてやりたいよ』

「…うん、」

『でも、徹の言葉真に受けちゃって、また好きになっちゃう….でも、辛いのはやだよぉ..』

「..もう泣かせないから、辛い思うなんてさせないよ。もう1回チャンス欲しいな。」

「….次やったら、今度は本当に英くんと結婚しちゃうから」

『え”..それだけはダメ!!!!』







『….〇〇、愛してるよ』










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