【露帝×ロシア(腐)】-前編
神カプを提供してくださった神様:らぎさん
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・露帝(祖父)×ロシア(孫)のじじまごCP
・地雷様ブラウザバック推奨
・Old Country
・露帝→→→(支配欲)→→→ロシア
・露帝←←(怖い・嫌い)←←ロシア
・ロシア→♡→→日本の描写があります。苦手な方は要注意
ゴポゴポと咳き込むように水道水を吐く洗面台。
蛇口から水が激しく流れるジャージャーという水音が、視界の外からぼんやりと鼓膜に響く。
鏡に映る自分の顔を睨んで今日もまた
舌打ちを堪えるように、溜め息をひとつ。
RU「ッ―はぁ―っ……」
嫌だ嫌だ嫌だ、いやだいやだ
どんどんあいつに似てきてる
嫌い、こんな顔、嫌い
こんな顔嫌いだ見たくない見たくない見たくない
怖いんだ、あいつの冷たい目を思い出して気持ち悪くなるんだ。こんな顔―…
いっそのこと鏡を取り外してしまおうか
こんな顔を朝から見るなんて
もう苦痛でしか―……
ギュッ、ゴポ、
きゅぅっと水道の蛇口を閉める音が鳴った。
ハッとして洗面台に視線を投げると水が止まっている。
RU「!!」
背筋にキーンと不安が伝った。
「何してるの、ロシア?」
不快な声色が耳を衝くとともに、心臓がばくんばくんと体を揺らす。
蛇口ひねりをぎゅっと握る、黒革手袋の、手。
RU「っあ、ジェードゥシカッ……‥」
R.E.「うん?何?」
RU「ぇ………っ、別になんでもない」
そうだ、今日は会議があるんだ。
OSCE…欧州安全保障協力機構…の奴らと会議があるんだ
だから俺には早く家から出ないといけない理由があるんだし、だから、すぐ
行かなきゃ、
RU「じゃあ俺急いでるからっ…!」
R.E.「ロシア」
RU「へ、」
ギュっと、
腕を強く引っ張られる
じわっと腕の血管が逆立つ感覚に思わず足がよろけた。
R.E.「本当私にそっくりな綺麗な顔だね、ロシア。その目の色も私の左目にそっくりだよ。」
RU「ッッ――…!
っ…そう…だな」
あぁやめろやめろやめろ
どうせ俺が嫌がってるなんて気づいてないんだろうなコイツは
憐れなジジイだな、せいぜいお世辞と同情くらいはしてやるか
RU「そっくり…だよね、お祖父様」
そう言ってやると、俺の頬を手でそっと撫でながら満足気に目を細めた。
R.E.「A-xaxa,やっぱりそうだよね。だから――
バ リ”ッ……シャリ…
ガッゴ キーン…カ…リシャ…チャリ‥‥
鏡ガラスの破裂音が聴覚を引き裂くような激しさで耳に響く。
一瞬銃声かと錯覚したほど耳に強く残る炸裂音。
脳を刺すかのように冷たく鋭い、醒めやかな鏡の衝撃音に、ばくばくと脈打っていた心臓がより一層苦しく息を詰めるように急ぎ始めた。
RU「、は…?」
足元に散らばる鏡の破片…
そうだ、コイツが割ったんだ
その、洗面台の陶器コップを叩きつけて。
RU「ジェードゥシカ……お、お祖父様、
R.E.「どうしたの?」
RU「だから、その……なんで、」
R.E.「だってお前、私の顔に似るのが嫌なんだろう?」
RU「ぇ‥‥‥‥」
そんなことコイツの前で言ったか?
いや、、このジジイの機嫌損ねたらどうなるか分からないし、そんなこと言ってないよな、俺。
もしかして酒で酔った時に言っちまったのか?
でも…そんな馬鹿正直なことを間違えて口走るほど酔い潰れるなんて、ここ最近は無かったはずだ
なんで、
なんで‥‥‥‥?
さぁっと血の気の引いた顔で床を凝視する俺を横目に、くすくすと静かに笑い立てる。
R.E.「Xa-хи,хихи……ロシア?ほら、今日は会議があるんでしょ?片付けは使用人にさせるから早く行っておいで」
RU「‥‥…は、はい。」
はぁ…‥‥…疲れた、、やっと会議が終わった。
今にも暗殺事件が起きるのではないかというピリピリした会議室から、ようやく解放されたのだ。
自販機にもたれかかって、倦怠感を追い払うように本日何回目か分からない溜め息をつく。
まぁ、会議の空気があんなにも殺伐としていたことに関しては、自分が一因でもあるからそこまで文句は言えないが……
もう会議になんて一生参加したくない
そもそも他の奴らと顔を合わせたくない
どうせ、俺の親父…ソ連と比べて弱いだのガキだの馬鹿にして笑うんだろ。
それに、自業自得だとは分かってるが、中指を立てられるのはやはり気分が良いとは言えない。
ざわめく会議場の喧騒が、遠くでぼんやりと響く。
‥‥‥‥でもそんなことどうでもいいや。
何せ朝の記憶が頭を離れないのだ
――洗面台の鏡が露帝の手に砕け散った瞬間、ガラスが床に飛び散る鋭い音。
「だってお前、私の顔に似るのが嫌なんだろう?」と笑うあの声。
無意識に指を這わせて自分のネクタイを握りしめる。
そんなこと…言ってないはずだ…と呟くが、胸の奥で不安が広がるのを抑えきれない。
あいつの淡くて冷たいライトブルーの瞳、自分の顔に重なるあの目――嗚呼、嫌だ、嫌だ、嫌だ。
いやだ
帰りたくない
幼稚園でぐずる子供みたいな台詞だと我ながら嘲笑が漏れる。
いっそのこと家に帰らずにそこらへんの安いビジネスホテルにでも…‥‥
「ロシアさん?」
RU(ビクッ「!?!?」
JP「あ…ごめんなさい、急に話しかけちゃって」
RU「‥‥‥‥なんだ、日本か…‥‥。で、何の用だ?」
JP「…ぁ、えっとこの書類、ロシアさんのですよね?エレベーターに落ちてたんです」
RU「…‥‥‥‥あ、!ほんとだ‥‥…」
JP(「ほんとだ」…!?)
RU「……ハッ、あ、いや、別になんでもない。悪かったな。」
JP「いえいえ、構いませんよ!」
JP「…ロシアさん、もしかして疲れてます?」
RU「は?」
JP「いつもダルそうな顔してるので…。これ、さっき自販機で買ったコーヒーです。良ければ…」
そう言って鞄から取り出したコーヒーをこちらに差し出す。
気まずい気持ちを隠すようにそっと顔を覗くと、子供を連想させるように潤った黒い瞳と目が合った。
思わず撫でたくなるような小柄で華奢な輪郭。
心なしか心臓がきゅっと緩やかに跳ねる感覚を覚えた。
他の連中とは違う
冷ややかに笑い飛ばすアメリカ、無関心なイギリス、目が合えばすぐに睨み返してくる北欧、憐れむような眼差しのドイツ…
もしも、日本が、こいつが俺を匿ってくれたら―………
「ロシア」
その瞬間、背筋がひゅっと悲鳴を上げた。
優しくて低くて落ち着いてて、子守歌みたいな柔らかい声。でも、底冷えするような、ぞっとする声。―俺がいちばん嫌いな声。
R.E.「ロシア?」
RU「ぉ、おま―…ぃゃ、ジェードゥシカ………?なんで、」
R.E.「xa-хихи…幽霊でもあるまいし、そんな顔しないでよ。この会議場は亡国存国問わず使う場所なんだから…私がいても当然でしょ?」
言われてみれば、それはそうだ。現に俺自身も、今日この会議場に向かうとき父親☭にバッタリ鉢合わせしてしまうのではないかとソワソワしていた。
すっかり忘れていた……嗚呼、めんどくさい
なんと言葉を返そうか迷っていると、露帝の唇が満足そうに弧を描く。
その時、
きゅっ、と硬く冷たい革手袋の感触が頬に食い込んだ。
パッと視線を上げると、息が詰まるほど―…いまにも睫毛が触れそうなほど、すぐ目の前に顔を近寄せていた。
どくん、どくんとパブロフの犬の条件反射のように、心臓が慟哭を始める。
もしもこれが日本相手ならば。
もしも、目の前にいるのが、この不気味で冷たいロシア帝国じゃなくて、日本だったら…この脈拍はもっと心地よいものだったのだろうか。
ふと、日本の柔らかい視線が気まずそうに床に落ちたのを背中で感じる。
ちがう、ちがう、ちがう、ちがうちがうちがう
やめろやめろ、お願いだからもうやめてくれ
そう心の中で何度叫んでも身体は動かない。
JP「あ、、私、イギリスさんに書類私に行かなくちゃ…!失礼します…!!」
少し硬い声とともに日本の足音がどんどん遠ざかっていった。
頬から硬い手袋の感触が離れる。
RU「は、っ……ッウぁ、ヤポーニャ…
R.E.「あの子…日帝の息子か?お前のことだからもうとっくに他国からは見捨てられてると思ってたけど……。ふぅん、そっか。まだ気にかけてくれる奴もいたんだね」
ズキン
露帝の発したその言葉に、
心に重いナイフを刺されるような…心臓に血がじわじわと滲むような、酷く痛い感覚を覚える。
痛い。
痛い。
それでも自分の身体は、頬は、唇は……笑って取り繕うことを強制するものだから、思わず微笑んで「あぁ…一応な」と
軽く返事をしてしまう。
R.E.「ほら家に帰ろう、」
ぽんっ、と露帝の手が肩に乗った。
……骨ばってるけど、細い指。昔はあんなに大きく見えたのに、今じゃ大して俺と変わらないな。
昔はおおきかったのに、
今じゃなんてことない、華奢な、手。
そうだ
なんで俺は怖がってるんだ??
やろうと思えばこんなジジイ、普通に投げ飛ばせるだろ
国の化身だから身体が老いないとはいえ、存国だった頃からだいぶ時間が経ってるんだから…今なら俺の方が体力もあるはずだ。
身長も昔は2倍くらいの差があって怖かったけど今は殆ど同じくらいだしな
なんで俺はこんな奴にビビってるんだ
なんで…
と、ふと露帝の顔を覗き込む。
するとそれに返事をするように
R.E.「どうしたの?ロシア」
奥が見えない淡く色素の薄い瞳を、そっと揺らして笑みを浮かべた。
その時、露帝の瞳がスゥっと冷めていく
街灯に群がる蛾を見るように、
冷やかに、緩やかに―…
嗚呼、まずい。
瞳に脳を貫かれてしまう。
RU「……いや、なんでもない」
今日は大人しく家に帰ろう。
ふと、遠くから何か視線を感じた。
俺の背筋をなぞるような視線。
…‥‥…そっと、振り向くと
コメント
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待って続きが、続きがぁぁ……気になる……
やっぱり露家はドロドロしてなきゃ始まんないですよねッッッ!!!(?)もう表現の仕方大好きすぎて今なら北方領土取り返せそうです(???)ゾクッとする感じが最高でした…!!!
全てが神ですよっっ!?!!表現の仕方とか天才すぎます🥰露帝の一人称が「私」なのも良い!! なんか、病んでそうなロシちゃんも好き💕最後ぉぉぉ!気になる(((o(*゚▽゚*)o)))終わり方も天才すぎますッッ 後編待ってます!!!!!