テラーノベル
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ブツン ______ 。
ある日突然俺の目から光が消えた 。
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「…… 暫くの間は要安静だそうだ 。」
「ならいい 。仕事はあいつらに任せておけ」
「………………すまない 。」
「謝ることはない、最近あいつらはお前に甘えすぎてるから丁度いいだろ」
首領はそういうと俺の頭をひと撫でし部屋を出ていった。(実際はドアが開いて閉じる音がしただけなので出ていったのかどうかは分からないが多分あっていると思う)
人の気配がしなくなり静寂に包まれた部屋に広がる闇 ______ その闇にいつか呑まれてしまうのでは、と感じ布団を握る指に力が入るこのまま過ごすのは何処か落ち着かない、そう思いながらカチカチと動く時計の針に耳を済ませていれば不意に
「暫く安静なんだってね 、俺お前がいきなりぶっ倒れるからびっくりしちゃったよ?あは、驚いたー ?実は結構初めの頃から居たんだぜ?」
静寂を破る声にびくりと肩がはね声をした方向を向くと椅子を引きずり近くに持ってきて腰掛けたであろう男____灰谷蘭はからからと笑いながら話し始めた 。
「お前……仕事は ?」
「三途と竜胆に丸投げしてきたから今はフリー」
この男はいまにっこりと笑顔でピースでもしているだろう。そんなことを思いながら呆れて溜息をつくとそっと瞼を覆う包帯に指が触れ其の儘頬へと流れるように指が滑っていく
「あれ、驚くと思ったんだけどなぁ」
「驚かしたかったのか ?」
「いーや、ただお前の綺麗な瞳がここに隠れてるって思うと触りたくなった」
「…………?」
「わかんなくていーよ」
くすくすと聞こえる笑い声に更に首を傾げると勢いよく開くドアに驚きそれを見た蘭は声を上げて笑いだした
「あはははは……鶴蝶びっくりしちゃってんじゃんノックぐらいしなよ三途〜」
「るせェ!!!手前が余計な仕事増やしやがったからだろーが!!!!」
「そんなの知らねーしぃ、てか何その袋」
「は?!べ、別になんでもいいだろうが手前には関係ねぇだろ!!!」
「はいはいわかったからもう少し声下げような?ただでさえ目が見えなくて聴覚が敏感になってるってのにお前の声はオーバーキルすぎるからさ」
「はぁ?!………………っと悪い…」
「珍しく素直だな 。」
「ちょーウケる」
訪問してきたのは三途で仕事をサボった蘭を連れ戻しに来たと思ったがどうやら違ったようで椅子を引いてくると腰掛けガサゴソと袋を漁ると手元にひんやりとした柔らかい袋を渡してきて首を傾げフニフニと触っていると”ゼリー飲料”と述べ残りをサイドテーブルにどさどさと並べ始めた
俺は思った。
「別に風邪じゃないから普通に飯は食えるぞ?」
「ぶははははは三途wwおまw」
「わかんねぇだろーが!!一応買ってきてやったんだよ一応!!!!!」
机に並べられたのはゼリー飲料の他にポ○リなどの経口補水液だろうと予測しそう答えると案の定そうだったらしく蘭は手を叩きながら笑い三途は声を大にして騒ぎ始める
「はぁー、シヌ……三途お前マジでサイコーだわww」
「要らねぇなら全部捨ててやる!!!!」
「いや、ありがとう三途……正直目が見えないからこういうのが貰えるのは有難い」
「……………………そーかよ」
「心配かけたな」
「別に、部下の心配すんのは上司として当たり前だろーが」
「そうか……」
「ぶっちゃけ言うとあの時1番焦ってたのさんz……いった゛!!!ちょ、三途足!!足踏まないで?!」
「踏んでねーし!!嘘つくんじゃねぇよ!!」
「現在進行形でぐりぐりしてるよね???」
「えっと……大丈夫か ?」
「三途がいじめてくる〜」
「いじめてねーし!!!!」
しばらくの間踏んだ踏んでない論争をしていると2人の声に掻き消されそうなほどの控えめなノックと共に誰かが部屋に入ってきた
「やっぱりここに居た……2人の声廊下にまで響いてたんだけど?」
「その声は竜胆か」
「そ、心配でちょっと様子見に来てみたけど案外元気そうで良かった」
「心配かけたな」
「あの後大変だったんだぜ?兄貴が……ん゛?!」
「竜胆は少しの間お口チャックしましょうねぇ〜」
「ん゛〜〜〜〜〜!!!!」
「あ、……ぇ…大丈夫か?」
「大丈夫大丈夫、竜胆は少しお口が軽いみたいだから俺が塞いであげてんの」
「そうか」
「ん゛!!!!」
「あ、ちょ、指噛まないで?!いでででで」
「うるせぇ……」
「三途も大概でしょ?!」
「あ゛ぁ?!」
「と、取り敢えず落ち着け……?」
ギャーギャーと3人が騒ぎ始めると扉が大きな音を立てて開くと3人を叱りつける声が響いた
「怪我人の前でギャーギャー騒いでんじゃねぇ問題児共!!!!!」
「九井か」
「お前もお前で冷静に俺って判断すんな」
「え、わ……悪い…」
きっと今の九井は鬼の形相で3人を睨みつけているのだろう3人は大人しくなりさっきまでの騒がしさが嘘のように思える
「蘭、手前は三途と竜胆に押し付けたぶんの仕事をちゃんと終わらせろ」
「えー、ヤダ」
「三途はちゃんと仕事終わらせてたのは褒めてやる、だけど病人のいる目の前で騒ぐな」
「ちっ……」
「竜胆、お前はあとは書類の直しだけだからさっさと終わらせてこい」
「はぁい」
「以上解散 。」
九井がそういうと蘭と竜胆は渋々部屋を出ていったらしく蘭が座っていた椅子に九井が腰掛けた
「仕事はちゃんと回ってるから心配すんな、お前の管轄も蘭と竜胆にまとめて視察に行かせる」
「わかった…………」
「どうせ迷惑かけたとか思ってんだろ?大丈夫だから今はゆっくりと休んどけ」
「………わかった」
「んで、何この大量のウ〇ダーとポカ○」
「それか、三途が買ってきてくれた」
「…………三途、鶴蝶は風邪じゃねぇから普通に飯は食えるんだぞ?」
「知ってっし!!!!!何回も言うんじゃねぇ!!!!!」
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コメント
4件
いいね2000です!
いいね1000いったぜ👍
著作権的に二次創作アウトだったはず…