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教室リーグ~底辺モブ生徒が分析スカウターで超名門校の序列をぶっつぶす~
第78話 - 第78話 【審査員への直接訴え】敗北の淵で放たれた感情支配!論理の怪物を沈める逆転の切り札
35
1,502文字
2026年06月04日
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#青春
十色
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バガラジー
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240
京太郎@ドラマ部門1位獲得
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「――それでは最終ステートメントに移ります!」
司会者の非情な声が響き渡った。
壇上に立つ、久条の顔には色がない。
誰もが、彼女の敗北を予感していた。
久条がマイクの前に立ったその時だった。
彼女の視線が偶然、観客席に座る一人の少女と交わった。
鳳麗奈。白蓮会の一年生。末っ子である久条亜里沙にとっては、唯一、妹のような存在である。
(嘘でしょ?あの感情のない機械みたいな男に、私のお姉ちゃんが負けるはずがない。そんなの絶対に認めない。亜里沙ちゃん。顔を上げて。あなたは私たちの女王でしょ!)
普段は強気な鳳麗奈が、泣きそうな顔で、ただ必死に手を合わせ、久条の勝利を祈っていた。
その無垢な鳳麗奈の眼差し。それを見た瞬間、久条の心に何かが灯る。
(そうよ。私が守りたいのは制度じゃない。大切な人達の未来だ)
彼女は対戦相手である本田に語りかけるのをやめた。
そしてカメラの向こうにいる百人の審査員たちに直接語りかける。
▼最終ステートメント(久条※以下、すべて英語)
「制度は人を守るためにある。ならば人を壊す制度は制度として間違っているのでは?」
「ここからは、カメラの向こう、アメリカにいる高校生審査員の皆さんへ問います」
「あなたの大切な人を深く傷つけるような真実があったとき、それが正義の観点から、公表すべき真実であったとしても、あなたなら世界に向けて真実を叫べますか?」
「自分が同じ立場に立ったと仮定して、投票してください」
会場がどよめく。前列から後方まで、ざわりと波が走った。
それまで本田の論理に鎖で縛られていた空気が、わずかにほぐれていく。
斎藤が呻く。
「無茶苦茶だ。対戦相手ではなく、審査員の感情に直接、訴えかけた!」
柴田が前のめりになり、息を詰める。
「変わった。今、一瞬だけ空気が揺らいだぞ」
そして俺は確信した。
(女王はまだ、沈んでなどいなかった)
続く本田の最終ステートメントは完璧だった。
▼最終ステートメント(本田※以下、すべて英語)
「感情は美しい。けれどそれは人を平等にはしない。私は誰にとっても同じ答えを導く原理を選びます」
その言葉は冷徹で、そしてどこまでも正しかった。
奏:「勝者は?わからないな。ギリギリで本田か?」
ミラー:「ああ。今のは論理として非の打ちどころがない。女王の反撃が遅すぎたかもな」
司会者が、静かに、しかし確実に会場を制する声で告げた。
「――それでは、最終ジャッジを発表します」
会場の視線が一斉にスクリーンへ注がれる。
空気が一瞬、凍りついたように静まる。
心臓の鼓動だけが耳に響く――そんな錯覚さえあった。
足音も、咳払いも、誰一人として立てない。
司会者が間を置き、数字がゆっくりとスクリーンに表示され始める。
41対41前列で誰かが小さく息を呑む音がした。
45対45緊張は臨界点を超え、全員の瞳が一点に吸い寄せられる。
そして――最終結果が表示された。
【53 対 47】
司会者が叫ぶ!
「勝者は京都代表!久条亜里沙!」
その瞬間、会場が爆発した。
拍手、歓声、悲鳴――あらゆる音が渦を巻く。
柴田が椅子を蹴る勢いで立ち上がり、斎藤が珍しく拳を握って笑う。
結城の頬には涙が光っていた。
薄氷の上を渡るような、大逆転勝利だった。
試合が終わり、互いに一礼したあと。
舞台袖で、久条と本田がすれ違う。
久条は、勝利の余韻を隠すように、微笑みながら言った。
「私ともあろうものが、初めて少しだけ苦戦したわ、でもあなたの論理は少し冷たすぎるわ」
本田は淡々と、しかしわずかに口角を上げて返す。
「しかし、あなたの物語は少し都合が良すぎる」
二人はそれ以上、何も言わず、逆方向へと歩き出した。
その背中からは、まだ火花の残り香が漂っていた。
コメント
1件
いやあ、第78話、めっちゃ熱かった!!🔥 久条が本田の論理に押されまくってたのに、麗奈ちゃんの眼差しで「守るべきもの」を思い出してからガラッと空気変わったのが痺れたわ。審査員の感情に直接語りかける切り札、まさに女王の逆転劇!53対47の薄氷の勝利、結城さんの涙にグッときた。本田とのすれ違いも余韻が渋くて、二人の哲学のぶつかり合いが本当に面白い。次回も楽しみにしてます!