「という事で、良いでしょうか?」
「お願いしマース!!」
現在学園長室で私の許可を貰っている、いやワイペットかなんかかよ
学園長はふくよかで肌が赤っぽい、正直先代エンマ大王だろうって言うのは分かった
ワイの友達先代エンマ好きだったからな、イケおじ好きだったし
「お主が裏七不思議の1番目、池に飛び込む少女か?」
「…………多分?」
「多分!?」
「いやだって死んだ記憶も無かったし」
「じゃあしゃーねぇか」
「しょうが無いの……?」
正直言って裏七不思議って言うのもさっき知った
「ふむ、妖力も収まっておるし怨霊化はしないだろうな」
「怨霊ってあの怨霊?」
「分かるの?」
「生前の友達が神社の孫だったからね」
イケおじ好きの神社の孫の友達、めっちゃくっきり視える体質だったらしい
「あの子凄い異色を掻き混ぜた様な人間だった」
「どういう人……?」
「イケおじ好きの神社の孫」
「確かに異色」
「まぁ、凶暴で生徒に害を成す者の事ね」
「良いだろう、その幽霊の在住を認める」
「!やった……!」
認められた事でちょっと喜んだ、いやワイは乙女か
「だが、流石に寮に泊まるのは流石に無理だな」
「なんでだよ学園長〜」
「寮に幽霊(私)がいたら怖くて寝れなくなる子とか不安に感じる子とかいるだろうからって話でしょ?」
小さい子が怖いアニメ見て怖がるのと同じ感じだね感覚的には
「流石高校生じゃな、そういう訳で学校内で過ごして欲しいのだが………」
「良いっすよ」
「軽ッ!」
「まぁいさせてもらうからね〜」
流石に寮で過ごすのは気が引ける、それに夜の学校って見てみたいって言うのもある(正直こっちが本音)
「ではこの制服を渡そう、わが校の生徒の証だ」
「あ、あざっす!」
目の前にするとやっぱりデカいと感じるもんで肩とかに力も入るしめっちゃ緊張感ある、例えるなら卒業式の授与式の時くらい
「そういえば………皆の制服の色違うけど…」
「それはな……」
雷堂が説明してくれたところによると科によって制服の色が1部違うらしい
緑→学力
白→IT
青→芸能
オレンジ→スポーツ
赤→YSP
YSPとは簡単に言えば妖力の使い手と言う事らしくジンペイやコマくんとかが使う技みたいなものらしい
ヤバいくらいに素敵なパーソンとかいう意味では無い、決して
「諸君、次いでに頼みがある」
「何ぃ学園長?」
学園長室から出ようとした時、学園長に呼び止められた
「今回その幽霊を、裏七不思議の1番を解決させただろう?良ければほかの裏七不思議も解決して欲しいのだ」
「え〜どーしよっかなァ〜?」
ジンペイが猫みたいな顔をしてニヨニヨしている
「こらジンペイ君!」
「野放しにしておくと不味い七不思議があるのだ、どうか解決して欲しい」
「そこまでヤバいのがいるのか?」
「あぁ、特に7番と6番は人の魂を奪ったり神隠しにあわせる者もおるのだ」
「怖ッ!!」
確かにそりゃ野放しにしたらやばいわな、幽霊なんか魂でいわゆる霊体のワイとか洗脳みたいなもんだろ
「ただ女性率が高い」
「やりマース!!!」
ジンペイがさっきまで渋る素振りを見せていたのと裏腹に即答で賛同しよった、煩悩の化身かよコイツ
「おぉ!ありがとう、礼を言う」
「まぁ……とにもかくにも頑張ろうね」
「あぁ、裏七不思議の場所は裏サイトに乗っているぞ、よろしく頼む」
「ハーイ!」
調子の良いヤツめ、そんな事を考えながら私達は学園長室を出てった
「やったねーん」
制服をジッと見つめる、ちょっと遅い学園生活にウキウキしてる部分もある
「それにしても、幽霊でもものとか持てるんですね」
「あ、確かに」
今頃だけど確かにそうだな、ポルターガイスト的な感じってこうなのか?
なんて呑気な事を考えてると、何かに引っ張られてる感覚になった
「んぇ?ん?うぉ!!?」
「え!?あ、す、すみません!!」
は?は?は?待って?この子もしやあの妖魔界の大王さまなのでは????
「あ、エマさん!」
「あ、ま、マタロウさん!」
どうやらこの子はエマって名前らしく学園長(先代エンマ大王)の娘らしい、いや性別変わっちゃってるって
て言うかなんか赤いオーラが見えるんすけど?
「ジンペイ達とお友達なんだね〜」
「あ、は、はい!」
え、かわよ、生きてたらナンパしてた(可愛い子大好き)
「よろしくね〜ってあり?」
「あれ、すり抜けた?」
握手をしようと出した手をエマちゃんが握ろうとするとそこに何も無いかのように手がすり抜けた
あ、そうだワイ幽霊やったわ
「あれ〜さっきは掴めてたけどな〜」
「集中してやって見たら?」
「あ、確かに」
フブキちゃんが言った通り、エマちゃんの手に集中してやって見たら掴めた
私が幽霊だからか多分エマちゃんは冷たい冷気を触ってる感覚だと思う
因みに私の方は暖かく感じる
「わ、凄い……!」
可愛い(迫真)
「基本的にYSPクラブにいるよ〜」
「わ、分かりました!」
「おい、行くぞー」
「あ、うん!またね〜!」
「あ、はい!」
メラに呼ばれ、エマちゃんとお別れした
ガラッとYSPクラブの部室のドアを開けるとスラッとした体の白髪ロングの男の子が立っていた
目の縁に赤いアイシャドウの様な線がある好青年って感じだ
「あ、九尾先輩!」
「ん?あぁ、皆おかえり」
キュウビか、確かにそれっぽいなって言うかイケメンになったなぁ〜(元からだけど)
「其方の女性は?」
「彗縁 みれ美〜」
「新しい部員だ!」
ジンペイが私の背中を叩きながら言った、痛ぇわ
「そうかい、僕は九尾 リュウノスケ、よろしくね」
「あ、うん」
そう言って九尾が握手をしようと私の手を握郎とするとその手は空を切った
「………おや?」
「もしかして先輩、気付いて無いんですか……?」
「何がだい?」
首を傾げる九尾に足元を見るように促す、私の透明で透けてる足を見て3秒くらいフリーズして、私の顔を見た
今コイツが考えてるだろう事に対して頷いて同意する
「君幽霊なのかい!?」
「いえっさー」
初見の反応ってなんでこんな面白いんだろ、弄り倒したい位面白い
コマくんが九尾に事情を説明する、にしても触れる方法ってありそうだけどなぁ、ジンペイたちと初対面の時にジンペイ私の顔殴ること出来たし……
「成程……僕も出来る限り手伝うよ」
「そりゃ心強ぇわ」
「にしても触れられないんだね……」
「…………あ」
「何か思いついた?」
「ねぇジンペイ、私の事殴った時どういう事したの?」
「どういう事って〜妖力拳に込めただけだぞ?」
妖力を込める……………あ、閃いた
「ねぇ九尾、手に妖力込めれる?」
「あ、あぁ、これでいいかい?」
そう言って九尾の手に青いオーラが見えた
それを合図に九尾の手に触れるとしっかり手を握る事が出来た
「おぉ………!」
「妖力を込めれば触れるっぽいね」
ワイやっぱ天才かも
「取り敢えず遅いし、今日は帰ろうか」
「そうだね」
「じゃーなー幽霊」
「はいよ〜」
気が付けば外は夕日が沈み切る前にもなっていた
一人でいるのは慣れてるけどいざ学校の中でってなるとちょっと緊張する
まぁ学校探検でもすればいっか
「じゃーね〜」
そう緩く挨拶して、YSPクラブの部室のドアが閉まった
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