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文豪ストレイドッグスBEAST -2-
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〈エピローグ〉
「はぁっ、、はぁっ、、、」
横浜の路地裏に、息を漏らす少年がいた。
少年は腹を抑え、左足を引きずり、壁を伝って歩いていた。
少年が通った後の道は、赤い液体が滴っていた。
「こんな、、ところで、、倒れるわけには、、、、」
少年の口から、乾いた声が漏れた。
その声は、すぐ後ろの闇に吸い込まれ、消えた。
突然、顔に衝撃を受ける。少年は倒れたのだ。
しかし、少年が、自分が倒れたことを認識するのには、数十秒かかった。
ようやく、自分が倒れていることに気づいた少年は、朦朧とする意識に耐えようと、必死に起き上がろうとする。
しかし、まるで闇の手が少年を掴んでいるかのように、地面から躰が離れない。
そして、少年はゆっくりと意識を失っていく。
少年は、意識を失う寸前、視界に一人の帽子を被った男が写ったが、少年はそのまま目を瞑った。
気がつくと、そこには白い天井があった。
僕は、更に周囲を見回した。
白いカーテン、ベッド、時計、そして、点滴の台。
どうやらここは医務室のようだ。
「お目覚めかい?」
「!?」
突然、後ろから声がしたので、驚いて後ろを振り返ると、そこには黒髪でボブカットの女性がいた。髪には蝶の飾りをつけている。
「え、、っと、、あなたは、、?」
「妾は与謝野。医者だよ」
与謝野さんは快く答えた。
「アンタは?」
「僕ですか?僕は、中島敦、、です。」
「そうかい、敦、、か、。」
与謝野さんは僕の名前を確かめた。
でも、僕の頭はごちゃごちゃだ。与謝野さんは誰で、どうして僕を助けてくれたのか。
ここはどこなのか。そして、、それから、、。
敦は、黙り込んでしまった。
すると、そんな敦を見て、与謝野さんは言った。
「それじゃッ、妾は乱歩さんへ報告でもしてくるかねェ」
その言葉を聞いて、僕はハッとした。
『乱歩、、?』
与謝野さんが振り向いた。
「乱歩って、あの江戸川乱歩ですか!?」
与謝野さんは驚いたような顔をして言った。
「そうだよ。知っているのかい?敦」
「知らないわけ無いじゃないですか!あの有名な乱歩さんですよ!!僕の孤児院でもよく話を聞きました!」
与謝野さんは、『孤児院』という言葉に目を細めながらも、僕に言った。
「そうかい。ならいいことを教えてやろう。」
悪戯のような笑みを浮かべて、僕に囁いた。
「敦、アンタを助けたのは乱歩さんだよ」
僕は、頭が真っ白になった。
「え、、、?」
「ちなみにここは、武装探偵社だよ」
───武装探偵社。なるほど。乱歩さんが務めてるっていうあの、、、、、って、ん?
僕の思考が、やっと追いついた。
「ええええええええええええええ!?ウソですよね、与謝野さん!?」
僕は勢いに任せて振り返った。
すると、与謝野さんは笑顔だった。
「はははっ!ウソじゃないさ。本当だよ」
ただ嬉しい、それが僕の心情だった。
与謝野さんと僕は、しばらく話をしていた。
ふと、与謝野さんが時計を見て言った。
「おっそろそろ依頼の時間だ。敦、最後にいいかい?」
与謝野さんは立ち上がると、さっきまでとは別人のように、真剣な表情をした。
「敦に伝えろと、乱歩さんに云われていることが、二つあったんだ。一つは敦を治癒すること。もう一つは、、」
与謝野さんは、一呼吸おいてから、再び言った。
「武装探偵社に勧誘しろ、と」
「はい、?」
急な話題転換に、僕は再び、思考停止しそうになった。
〚そんな急な、、僕ですよ?無理に決まってます〛
────セリフは準備できていた。あとは言うだけ。簡単だ。
与謝野さんはまっすぐ、僕を見ていた。言葉が詰まる。
準備しているのに。セリフは喉元まで来ているのに、、、
「っ、、僕は─────」
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朝だ。快い朝。温かい太陽の優しい光が窓から部屋の中へ入り込んでいる。
鳥が鳴く。心地よい声で、朝を知らせている。
そんな気持ちいい朝に、僕───中島敦は目を覚ました。
温かい布団をさすった。柔らかい。
僕の正面には白っぽい色をした天井がある。
殺風景なこの部屋も、僕にとっては十分だった。
布団から出て、朝ごはんの支度をした。
薬缶に水を入れ、火にかけた後、ちらりと時計を見た。
時計の針は、午前5時を指している。
今日もまた、僕の一日が始まるんだ!
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#学パロ
ゆず
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コメント
1件
おおっ、読了したよ!「エピローグ」ってタイトルで始まったけど、これは第1話だよね?与謝野さんのキャラがすごく活きてて、特に「妾」って口調が原作っぽくてニヤリとしたわ。敦が孤児院育ちであることがさらっと出てきて、助けられた恩人=乱歩さんって流れもグッとくる。伝令の二つ名場面、敦が「僕は―――」で止まるの、めっちゃ続き気になる…!