第十一話 . この気持ちは _ 。
僕の現状をムッシュ以外のみんなに言うことにした
みんなとても驚いていたけれど 、 誰一人として怒る人はいなかった 。
それに 、 僕がカンファレンスにも 、 現場にも行っていないことには 、 何も触れてはこなかった 。
征四郎は僕と一緒に住むことに賛成をしてくれたんだ
だから 、 あとはムッシュに伝えるだけ … 。
僕は …
医者を離れないといけないのかな … ?
……… 、 なんだろう … この気持ち …… 。
僕って …… 、 何を望んでるの … ?
ぼく … 、
かなしい 、 なぁ …… 。
どうして … ?
征四郎が僕に
“ 佐伯のとこ行くぞ ”
って … 。
征四郎 、 僕 、 分からないんだ 。
色々なことを忘れてしまって 、 沢山の迷惑をかけて 、 大切な人を忘れて … 。
僕 、 医者を離れたらどうすればいいの … ?
不安そうな僕を見て 、 征四郎は僕を抱きしめてくれた 。
「 お前は俺と一緒に暮らせばいい 。 それ以外何も考えなくていい 。 」
征四郎はそう言った 。
医者を辞めて 、 精神科へ連れて行くと 、 そうも言われた 。
僕 、 精神状態が不安定ってことなの ?
記憶がなくなるだけだよ … ?
… きっとそれが 、 なんだよね …… 。
ムッシュに言いに行こう …
僕は大丈夫 。
征四郎がついているから !