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例の里内最強厳選が終わったようで大妖精様から招集がかけられた。たった三日ではあるがなんでこんなことしているか俺はすっかり忘れてるんだが、まさかのマリンちゃんですらしっかり覚えていてルナベルにこっぴどく怒られた。

一応自分に対する言い聞かせも含めて順を追って話すと、まず最初はとある森の入り口で野盗に絡まれてる少女がいて彼女らを助けたら実は彼女らは妖精族であることが判明した。で、彼女らを襲っていた人間たちはどうやら奴隷商人に金で雇われた奴らだと判明してこのままだと妖精族が奴隷商人にしつこく粘着されると思った俺ら(主にルナベル)がそれを阻止するために助けた妖精族の子供たちに里まで案内してもらって一部始終を説明した。結果として、里長である大妖精様は受け入れてくれたが妖精族と人間の間では昔の軋轢がありそれが里内で浸透していたから信頼を得ることが難しかった。が、それ逆手にとって里内で一番強い奴と俺らが戦い、負けたらこの件からは手を引くと里全体に伝えてもらい、逆に俺らが勝てば一時的に従ってもらうという条件を持ち掛けて大妖精様もそれで納得してくれて三日かけて里内最強の人物を用意してくれるということだ。

で、今日がその里内最強と言われる奴らとの対戦になるのだが正直不安でしかない。というのも俺は凡人だ。いや、自分で言うのも恥ずかしいが俺は凡人以下だ。そんな奴が戦力になるのかと問われたら本人含めてそんなわけあるかと答える。それほどまでに俺は弱い。うん。弱いんだ……。マリンちゃんよりも俺は弱いんだ……。一応大妖精様からとある魔法を伝授してもらったが効果を聞く限りとんでもない魔法なので俺自身使いたくないのが本音である。ということなので実質今回の戦闘はちゃんと2VS2となる。俺は戦力外になるの。仕方ないね、実力がないんだもん。

対戦相手が誰かは聞かされてないからわからないが、注意するに越したことはない。というのも妖精族は魔力量がまぁバカみたいな量あるし、それを主体にして戦ってるから魔法一つで壊滅なんてことも俺らのメンツではある。ルナベル曰く、『魔法対策はあるからそんなに心配しなくていい』なんて言っていたが正直不安でしかない。

で、もう一つの不安要素がある。それは何かというとマリンちゃんの存在だ。あの子は幼いながらにしてここに立っている。本当は俺的にも立たせたくないんだけど彼女がわがままを言うから仕方なく立たせているのだが、不安というのはこの戦闘に対しての不安というよりはその先である奴隷商人ともし出くわした際のことが俺は心配で仕方ないということだ。彼女の出自は詳しくは聞いてないが両親に騙されて売り飛ばされてるんだ。今でこそ無邪気に振舞っているがきっと恨みつらみがないわけがない。そんな子がもし彼らと会ってしまったら俺は止められるか怪しい。

この心配は杞憂で終わってほしいが、残念なことに俺のこういう不安はほとんどの確率で的中しているんだよなぁ……。まぁ最悪実力のあるルナベルさんに任せますかね。

「おい、ミナルお前今面倒ごとを私にぶつける算段を立ててたな?」

「さ、さぁ?どうでしょうかねぇ?」

「この戦闘でお前は肉壁決定だな。」

「やめてください。死んでしまいます。文字通り、本当に……。」

「では、皆さん集まったようですので闘技場にご案内します。」

大妖精様の案内によって闘技場という場所までやってきた。恐らく戦闘をするであろう場所に二人の少女がすでに立っておりこちらを見つけるや否や凄い睨んできた。それはもう、親の仇みたいな感じですっごい睨まれた。おかしいな?前日まで見てた感じ子供たちからは比較的好印象のはずだったんだけど、そうじゃないパターンもあるのね?それにしては結構がっつり嫌われてるけどもね?

「では、改めてルールを確認します。時間無制限の武器の使用は許可します。魔法ももちろん許可します。勝利条件はこのフィールドから落ちるか相手に降参と言わせる、または実践の場合決着がついてる状況になるかです。」

「実践の場合決着がついてるってどういうことルナベルおねえちゃん?」

「簡単に言えばマリンちゃんの首元にナイフを当てられたらもう勝てないなってなるでしょ?」

「うん。死んじゃうねその場合だと。」

「要はそういった状況を作ったら勝ちだよってこと。」

「なるほど!じゃあマリンそうならないように頑張るね!」

「そうね。でも大丈夫、私が片付けちゃうから。」

「よし!頼んだ騎士団長さん!!」

「あんたは私の盾になるんだからしゃべるな。」

「俺の扱いかたひどくないっすかね?」

わちゃわちゃしている俺らを見て小さくため息をつき再度こちらを睨む翡翠色の瞳をした少女が口を開く。

「私らは正直里内に人間がいても気にしないし、どうでもいい。でも、大人の凝り固まった考え方が気に食わない。だからここで私ら子供の力を見せて大人の伸び切った鼻をへし折りたいの。そのために私らの養分になってくれない?」

「ほほぉ?だいぶなめてるなこのがきんちょは?」

「あんたら子供の可能性を示したいのは分かったけど、それ以上に今ここで私らが勝たないとその大人たちに可能性を示す前にあんたらの未来が潰されちゃうからその養分にはなれないかな?」

「じゃあもう、力で分からせるしかないんだね!負けないよおねえちゃんたち!!」

こうして今翡翠の瞳を持った少女たちとの戦闘が始まる……!

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