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5 Start
「……全員揃ったな。これより、すち防衛緊急会議を始める」
すちの部屋のリビング。
いるまが、ドスの効いた声で全員を見回した。
机の上には、さっきポストに入っていたあの不気味な写真と、すちが『らん』から直接言われた言葉のメモが置かれている。
当のすちは、ソファの真ん中で毛布にくるまりながら、顔をハラハラと引きつらせてガタガタと震えていた。
「あの『らん』って奴、傘に入れて近づいてくるなんて……絶対に許さないんだからーっ!」
こさめが悔し涙をポロポロ流しながら、すちの手をぎゅっと握りしめる。
「すちくん、怖かったよね。こさが24時間ずーっとおんぶして守ってあげるからね!」
「こさめ、おんぶじゃ警護になんねぇだろ」
いるまが腕を組み、真剣な目で机をバンッと叩いた。
「いいか、すち。そいつはお前の家が近い人を名乗ったんだ。ってことは、このマンションのどこかに隠れて、今もお前のことを見張ってる可能性が高い」
「……っ、じゃあ、おれ、もう一歩も外に出られないの……?」
すちが涙目でハラハラしていると、なつがすちの前にしゃがみ込み、温かいココアを差し出しながら力強く言った。
「外に出なくていい。明日から買い物は全部俺が仕事帰りに済ませる。すちは家から一歩も出るな。飯は俺が栄養バランス完璧なやつを3食作って、お前の口に運んでやるから」
「ひ、暇ちゃん、ありがとう……ゴグゴグ(ココア飲む)……でも、学校や仕事はどうしたら……っ///」
すちがピュアに困惑していると、みことがすちの背後に回り、優しく肩を抱き寄せた。
「学校も仕事も、しばらくお休みしよう。……決定だね。これからは僕たち4人が日替わりでローテーションを組んで、お前の家に24時間付きっきりで泊まる。夜、一人で寝るのが怖いなら、僕が朝までずーっとぎゅってして添い寝してあげる」
「み、みこちゃん、それはただのお泊まり会じゃ……っ///」
口では「みんな大袈裟だよ」と言いつつも、自分より背の低いお友達たちの、下心1ミリもない純粋で圧倒的な『ガチ心配』の包囲網に、すちは少しだけ安心感を覚えて照れ笑いした。
「みんな、本当にありがと……っ。おれ、みんなが友達で本当によかった……!」
すちが涙を拭いながら、みんなに感謝するとみんな笑顔で結束を固めた。
――だが、その作戦会議の声を。
「……なるほど。なつが飯担当で、みことが添い寝、いるまが防犯、こさめが密着か」
すちの部屋の換気口の奥。
仕掛けられていた超小型の盗聴器から流れる音声を、向かいのビルの暗い部屋で、らんがヘッドホンをつけながらすべて盗み聞きしていた。
らんは暗闇の中で、すちが発した声を耳で愛おしそうに拾いながら、ドロドロとした歪な執着で細めた瞳をギラリと光らせた。
「お友達のガードがそんなに固いなら……まずは、彼らを一人ずつ『排除』していかないとね。……待っててね、僕の可愛いすち」
下心ゼロで純粋に大親友を守ろうと団結する4人のお友達。
そして、その作戦をリアルタイムで盗聴し、友達の排除を企む狂気的なストーカーのらん。
すちを守るための、ハラハラすぎる防衛戦のゴングが鳴り響くのだった。
5 終
次回♥️400💬1
コメント
5件
え、これ護衛隊4人死なないよね? 「排除」って大体♡♡♡時に使う言葉だけど
うわっ……第5話、めっちゃ緊張感やばかった……! みんながすちくんをガチで守ろうとしてるの、ほんとに優しくて尊い。なつの「口に運んでやる」とかみこの「添い寝してあげる」とか、下心ゼロなのが逆にズルいよね。でも最後のらんの盗聴+「排除」って言葉でゾッとした。このギャップがもう……ヤバいよ。続きが気になって仕方ないです……!
ᰔ
82
#初心者🔰
ゆあ
238
#緑愛され
ゆらね🎼🍵🍍🌸
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