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22:19 6月26日(月)
季節は、春。
長いような短いような春休みが終わって、 先輩たちは卒業していった。
今度は私達が最高学年だ。
でも、最高学年になったって、 学校を支えるつもりか、と言われたらなんか違う気がする。
高校も、 エレベーター式で上がっていくだけだから、別に勉強に勤しむ必要もない。 それならば、堅苦しく勉強をするより、少し背伸びをして、爽やかな青春を送っていきたいな。
楽しい一年にしたい。
荷物をよく確認して、セーラ服のリボンも三年生の色にする
新しい学年が楽しみじゃないといえば嘘にはなるが、もう少しぐらい休みを増やしてもバチは当たらないと思う。
ので、いつもとはちがうと違う髪型をいろいろな角度から眺めて、百面相する。
ま、他人からの評価は、自分では想像できないか。
持ち物を、もう何度目かわからない確認をする。
「いってきまーす」
ドアの鍵を持ったまま、 「行ってきます」 という 静まり返った家に、 何度も木霊する。
きっと、帰ってくるときも 「お帰り』は聞こえないだろうし、私が 「お帰り」 を言うときも多分ないだろう。
5件隣のご近所さんの家にピンポンを鳴らしにいく。
しゅう ピンポンを鳴らそうとしたとき、タイミングよく、 秀が出てきた。
秀は、私の幼なじみだ。
幼なじみという言葉からは、真っ先に少女漫画が出てくると思うだろうけど、 幼稚園児の時のあんなことやこんなことを知っ てると、自然と恋愛対象から、 ペッ!って放り出してしまう。
イケメンイケメンとみんな囃し立てるが、私は、それほどあいつがかっこいいとは思わない。 腹黒だしね。
秀の隣に立って、学校へ歩いていく。
隣りにいる、すっかり大人になってしまった秀の横顔を見る。
子供のころは、あんなに泣き虫だったのに..
いいことを思いついて、に話しかける。
「懐かしいのお、秀。お前が幼稚園児ぐらいのときは、よく儂がいじめておったの
秀の弱いところだ
ちっちゃいころは、私のことをオーネと読んでいた。
そしてそれを私が嘲笑うまでがワンセットだったのにね
「おじいちゃんかよ。 そして結構昔のことを掘り返すなよ」
「はっはっは。 なんと言おうとほじくり回すぞ。 よく覚えてるもん。 そして秀。もうおもらししなくなった?」
「何年前の話だよ!するわきゃねーだろ!!!!」
とまあ、こんなふうに、とてもからかいがいのある奴だ。
多分春休み中に改装したんだろう
少し綺麗になった校門が、 新入生たちを続々と通らせている。
一一一一一一一一一一一一一一一一一一一一一一
これからだっっっっっっるい式が行われると知ると、げんなりする。
「サボろっかな………..
「おい」