この日、ミーティングに集まった5人はそわそわして、誰も会議に集中出来ていないのは明らかだった。
いつもなら注意すべき大人組からして上の空だ。特にいふは座ってはいるもののしきりに玄関へと目をやっていて、話しかけてもろくに返事もしない。
アメリカへ行ってからも子供組は悠佑と連絡を取っていたようで、時々それぞれの近況報告をしていた。そして、悠佑が帰国したと連絡があったのは2日前。ミーティングに合わせて、今日落ち合うことになった。1年ぶりの悠佑。会議どころじゃない、という気持ちは自分も同じだから、ないこも苦笑して会議を切り上げた。
チャイムが鳴った。一瞬置いて、立ち上がる。横を見ると、いふはすでにいなかった。
「あにきぃぃぃぃっ!」
「おわっ!まろ!相変わらずやな!」
玄関で上がる歓喜の声。そしてそれに続く懐かしい声。それをきいて、他メンバーも玄関へと急いだ。
「おかえり!」
5人の声が重なる。いふに抱きつかれている悠佑はその声に顔をあげ、あの太陽のような笑顔で答えた。
「ただいま!」
ここまで読んで頂き、ありがとうございました!
次はもっといい作品かけるよう、頑張ります…。
コメント
3件
終わっちまった...これからも頑張ってください!