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「ねぇ。手…繋がない?」
初めての夏祭りデートが始まって少しした頃に彼がそう言った。
「うん…。繋ぐ?」
私は差し出された彼の左手に自分の手を重ねた。
付き合い始めてまだ少し。手を繋いだのなんて、告白した時以来だ。
私は恥ずかしくてうつむいた。
顔が熱い。
それよりも、繋いだ方の右手が熱い。
彼の熱が伝わって来るようだ。
繋いだ手が少し湿っぽかったけど嫌じゃなかった。
彼の思ってたよりも大きいな手が、私は大好きになった。
「なぁ、来年も夏祭り、来ような」
「うん。来年も手、繋いでね」