テラーノベル
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ウオオオオアアアア\( ˙-˙ )/アアアアアッッッッ!!!!!
「…よし」
俺は身支度を済ませて、鏡に映る自分に言い聞かせる。
今日は活動のためじゃない。あいつと喧嘩するためでもない。
今日はちゃんと、全部楽しむ日。
朝からちょっと良いご飯を食べて、ちょっと良い化粧水も塗って、入念に寝癖を直した。
普段よりちょっとおしゃれな、新品のシャツも着た。
耳にはいつもの飾りを付けて、メンバー全員とお揃いのリングは、今日だけはお留守番。
今日はあいつと…彼氏とのデートだ。
大丈夫、一応隣を歩けるくらいにはなってるはず!
「行ってきます!」
あいつとの初デートに期待を膨らませて、俺は集合場所へ向かった。
ある都内の駅前、俺は紫のアホ毛を探す。
「いるま〜!!」
「お〜らん、お疲れ」
「おつ〜」
「服かわいいじゃん」
「どゆことwいるまも今日はかっこいいね?」
「今日は?」
「うん、今日『は』」
「くそが」
「いやwww」
「早く行こーよー」
「行くかー」
電車に揺られ、2人で遊園地に向かった。
遊園地なんていつぶりだろう。下手したら高校生とかが最後だったかもしれない。
俺は、遊園地に2人でいったら絶対に連れていきたいところがあったので引っ張っていく。
「らん!!待てって!!俺それ行かない!!!!」
「えーここがいいの!!俺いるから大丈夫だって!!」
そう!俺が行きたかったのは…
「嫌だ!!!!!!!らん待って!!!!!」
「ねぇもう無理がちで!!!!!!!」
「あーもうほんとに…」
お化け屋敷!!!!!
「うおー、怖!!すごいねいるま!!」
「無理話しかけんな」
「えー?」
やっぱ夏といえば怖いもの!怖いといえばお化け屋敷!!
というわけでお化け屋敷をたっぷり楽しんだ。
いるまと少し休憩をとって、次どこ行こうか、と話しかけようと思ったが
なんかめっちゃ引っ張られてく。
「いるま?どこ行くの?」
「仕返し」
「仕返し?」
上から子供の歓声が聞こえて見上げると、ぐるぐる回るタイプのアトラクション。
「いるませんせー…」
「らん、乗り物酔いはしないよな?」
「いや全然普通にす…」
「しないもんな??」
いや圧。
「はい…ダイジョブデス」
「う”ぉぇ…」
散々だ。何が彼氏とデート🎶だ。
まあ、いるまは満足そうだし。ポカリ買ってきて飲ませてくれたし。記憶曖昧だけど。
夕焼けが綺麗になってきたので、観覧車に並んだ。
「うわーめっちゃ綺麗だね!!」
「そうだな」
「…なぁらん?」
「何?キスする?」
「黙れ」
「すいません」
「…配信でさ」
「配信?」
「うん。…配信で観覧車の話になった時、あん時は誰もお前と乗りたくない感じだったけど」
「あーあれねw」
「俺は普通に乗りたいし。現に今乗ってるし、2人で。嬉しいからさ」
「えーありがと!!いるまデレ期?」
「…今からでも間に合うかな…」
「待ってやめて降りようとしないで」
「冗談だわばかw」
「ね、いるま」
「ん?」
「手ーつなご!!そっち行くね」
「揺らすな!!!!」
「えー怖いの?いるま可愛いねぇ」
「うるせえ」
いるまの手はちっちゃくって、ちょっとあったかくて動物みたいだった。
「じゃーねいるま」
駅の改札前。
「じゃ、また今日な」
「うんー!!ばいばーい!!」
どうせ家に帰ったらディスコード繋いで、みんなと、いるまとももちろん話すだろうけど
今日のことはちょっと特別で、特別が終わるのが名残惜しくて、ちょっとだけ寂しかった。
コメント
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わくわくして書いたのが分かりやすすぎる文章量ですね( ᐕ)