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「ちょっと〜、そんなとこで寝たら風邪引きますよ?」
しんしんと雪が降りしきる夜。風呂上がりに髪を乾かしてリビングへ向かえば、まるでこたつと一体化してしまっているようにすら見える彼にそう呼びかける。
「聞いてます?」
「ん゙ー…」
こたつに入りながら様子を伺うと既に半分寝ている状態。まあ寝てしまったらそれはそれで俺が運べばいい話か…と諦め、頬をテーブルにつける拍子に顔へかかっている指通りのいい髪を手に取り、さらりと耳にかける。
相変わらず綺麗な髪だ。
俺と同棲するまで乾かしすらしなかったのに、どうして傷んでいないのかが不思議なくらい。
そのままの流れで彼の丸い頭を優しく撫でると無意識なのか手に擦り寄ってくる彼。そんな様子に心臓がぎゅん、と一度音を立てて、次第に鼓動が速まっていくのを感じた。自分からやっておいて恥ずかしくなってしまい急いで手を離すも、その手は彼によって捕えられ、再度彼の元へと引き寄せられる。
「可愛いことすんね」
まだ少し眠そうなものの、先程よりは明らかに覚醒している彼にそう甘く囁かれる。自覚してしまうと一気に顔に熱が集まって彼の顔が上手く見れない。そんな、寝ぼけてるからと思ってやったのにこんな詰められるとは。
「…もう撫でてはくんねぇの?」
未だ離してはくれない俺の手をいじくりまわしながらこちらを伺う彼。俺がその顔に弱いことを知っていて、わざと仕掛けてきているのが彼のずるい所だ。
「……この強欲狼…っわ、!」
「っねぇ、脚!!わざとですよね!!」
こたつの中へ伸ばした俺の脚にずしりと伝わる重さ。上に彼の脚が乗っているのが感覚で分かる。俺の反応にけらけら笑っている彼をじとりと睨みつけるも、生憎効果はなさそうだった。
慈愛に満ちた目で見つめ返され、続けて軽口を言おうと開いた口が閉じる。いつの間にか左脚に絡み付いていた脚と、親指で優しく撫でられている手の甲によって更に顔が熱くなっていくのを感じた。
「顔赤、茹でダコやん(笑)」
「…うるさい 」
完全に彼にペースを奪われてしまった。今の俺にはこうして小さく悪態をつくことしか出来ない。
いつもなんだかんだで彼には叶わないな、と目を逸らしながら思う。
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