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緑茶は飲めないが紅茶は飲める
緑茶は飲めないが紅茶は飲める
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今度はやらかしちゃったみたい。ごめんなさい、って言ってもあなたは怒ってる。
当たり前よね、あなたの心を黙って盗んだんだもの。反省してるわ。だから鍵を開けてくれない?
いやだって。あなたは一度ライフルを構えるけど、おろすの。毎日毎晩そうやって、わたしを監視してる……。
そうあなたは看守でわたしは泥棒……。でもわたしはわたしがいるのに、あなたはひとりぼっちね?
ここはどこ?あなたの心のなか?鍵を閉じて端っこからは水漏れしてるし、けして気持ちいい場所じゃないのに…取り返すまでわたしを牢に入れたままにする?
間違ってるわ、わたしは言うの。目の前で立っているあなたは段々顔をあげるけど、わたしを疑ってる。
わかるのよ、あなたに人差し指でさわられるだけで電気が通ったみたいな快感が。見つめられる黒い目の熱量だけで、何を想像していたか簡単にね。
ねぇ…って話しかけるとあなたは一歩下がるけど、鍵が見える。一瞬でも想像したんでしょ?南の島、誰もいない砂浜、白い貝殻と置かれたソファ……。
怖がらないで…謝ってるでしょ……でも。準備はしておいてほしいわ。
わたしと…共に逃げる準備は……。
毎晩どんな夢を見るの?sir?わたしは尋ねる。あなたは鍵を揺らして牢に掴まる。
いいの、そうやってこちらに来て……足りないんでしょ?心だけじゃなくて盗んであげるから……。
あなたは鍵をさす。ドアが開いたら、わたしは一歩前に出て言うわ。
「準備はできてる…?ひとりじゃなくなる…ね」
あなたは手を出す。わたしを引き走り出す。
わたしを自由にして、シュウ……じっくりいくから……。