テラーノベル
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続きです
試験終了のブザーが鳴り響いた。
広大な演習場を埋め尽くしていた子供たちの喧騒は、
いつの間にか満足げな笑顔と、ヒーローへの純粋な憧憬に変わっていた。
モニターに映し出された4人の名前。
夜嵐、現見、そして轟と爆豪。
これまで「保留」という屈辱的な足踏みを強いられていた二人が、ついにその壁をぶち破った瞬間だった。
観覧席からその様子を見ていた永久は、ふぅ、と小さく息を吐いた。
手すりを凍らせていた氷が、彼女の緊張が解けたことを示すように、パラパラと音を立てて砕け落ちる。
永久 「、、やっと終わった。、、計算通りすぎて、面白くないね」
そう口では言いながらも、彼女の足は無意識に階下へと向かっていた。
演習場の入り口。そこには、汗まみれになりながらも、どこか晴れ晴れとした顔の4人が戻ってきていた。
爆豪が永久の姿を見つける。その瞬間、彼の瞳に一気に熱が灯った。
爆豪 「おい、クソ永久ッ!!」
永久 「あ、おめでと、、勝己。やっと追い付いて――」
言い終わる前に、ニトロのにおいで身体を覆われた。
ドサッ、という重い音と共に、爆豪が勢いよく永久の体に正面から抱きついてきたのだ。
永久 「、、っ!? ちょっと、勝己!? 苦しい、離してよ、、!」
爆豪 「離さねぇ!! 見てたろ、あ!? 俺はよ、てめぇに『期待してる』なんて言われて、落ちるわけねぇだろが!!」
爆豪の心臓の鼓動が、薄い制服越しに永久の肌にまで伝わってくる。泥と硝煙の匂い。
けれど、今の彼からはそれ以上に、真っ直ぐで強烈な「悦び」が溢れ出していた。
永久は戸惑い、手をもたつかせながらも、結局その背中にそっと手を添えた。
永久 「、、分かったから。、、よくやったよ、お疲れ様」
その光景を、数メートル後ろで見ていた轟が、ピタリと足を止めた。
彼の左側の髪が、感情の揺らぎに呼応するように、じりじりと熱を発し始める。
轟 「(、、なんだ。あの距離感は。俺だって、合格したのに。俺だって、頑張ってって言われたのに、、)」
轟の目は、普段の冷静さを失い、ジトッとした強烈なヤキモチの光を湛えていた。
彼は無言のまま、氷を生成しそうな勢いで爆豪の背中を睨みつけている。
一方、観覧席に残された大人二人の反応は対照的だった。
オールマイト 「おおお!! YEAHHHHH!! これぞ青春! 若さの爆発だねぇ!!
爆豪少年のあの真っ直ぐな想い、そしてそれを受け止める敵愛少女! 素晴らしい、実に素晴らしいよ!!」
感極まったオールマイトは、骨張った拳を握りしめ、まるで自分が合格したかのように大興奮で立ち上がっている。
対照的に、その隣に座るエンデヴァーの顔は、有害ガスでも出しそうなほどに険しかった。
腕を組み、鼻に深いシワを寄せ、むすっとした表情で階下の抱擁を凝視している。
エンデヴァー 「、、ふん。図に乗るなよ、爆豪勝己。焦凍の婚約者(仮)に馴れ馴れしく触れるとは、、
焦凍も焦凍だ、何をぼさっとしている。あそこは氷で引き剥がして、自分が間に入る場面だろうが、、」
永久 「、、ねぇ、勝己。いい加減離して。左右から飛んでくる視線が、物理的に痛いんだけど、、」
永久は顔を真っ赤にしながら、爆豪の胸板をポカポカと叩いた。
冬の冷たい空気の中、合格の熱気と、複雑に絡み合う独占欲。
福岡での孤独な戦いを終えた永久にとって、この騒がしくて暑苦しい「日常」への帰還は、
どんな計算式よりも確かな幸せの形をしていた。
はいどうでしたか。
1534文字。
おわります
かかお
#僕のヒーローアカデミア
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コメント
11件
おやおやぁ〜??かっちゃんさん〜??そして轟もモヤモヤしちゃって、、、!バチバチじゃん!! なんかいいね!両挟みっぽくて!私的にこういう展開大好きです! エンデヴァーはコレまたいつも通り、、、頭冷やしましょうね?永久の氷とかどうです?ちょうどいいと思いますけど? 続き待ってます!
おーおー、すごい展開になってきたねぇ✨ てか見るのめっちゃ遅くなってごめんね🙇♀️💦 今回も良かったよ!続き楽しみにしとるねー! けど無理厳禁よ‼️