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第二ステージ
「取り換えこっくりさん」 は、
無事に終わった。
誰も、特に重傷を負うことなく。
何故あのタイミングで
クリアに判定されたのかは、
分からないけれど…。
……そういえば、あの女の子は
一体誰だったのだろうか?
「こっくりさん」では ないと
否定していた気がするし…
謎が多い女の子だった。
そして現在、 私たちは
朝食をラウンジで食べているのだが……。
カリン「あんたも妙なのに
懐かれたわね…」
席についたばかりの
カリンはアカツキに 向けて言う。
しかし、それに対してアンヤは
アンヤ「るせえ オカルト女」
「どっか行け」
…なんて言葉で言い返す。
カリン「なんですって」
と、更屋敷さんは
机に思いっきりバンッと手を置き
また悪い空気が流れる。
アカツキ「わああ…ほらほら
プリンですよ~ あ」
アカツキは カリンを
プリンでなだめようとするが
朝食を運ぶヒミコ が
ちょうど通りかかった。
アカツキ「ヒミコちゃん」
それを目にしたアカツキは
ヒミコを呼び止める。
一方の私は、 理想の朝食を
ぺろりと平らげ
食器を片付けに行く。
このまま ここに居てもいいな
と思う 少しちょろい自分であった。
イズミ「♪」コツ コツ
カリン「……ねぇ」
「あんた最後 あの子になにか
言ってなかった?」
アカツキ「んー…そうでしたっけ」
「もう忘れてしまいました」
STAGE2 CLEAR!!
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そこから食事を済ませた後
まだステージがあるということで
パカさんに着いていった
そこは、 ゲノムタワーから
離れたとある牧場だった。
すると パカは、
今回のステージの説明をし出した。
パカ「第3ステージは
恋愛育成シュミレーション」
「「ときめきエッグ☆
ムラサキノウエ」~」
「この卵から
生まれる少女を育成し」
パカ「学園のアイドル 源氏ヒカル君との
恋を見事成就させてください」
そこにはなんと180cm程の
高さがある大きな卵が置かれていた。
イズミ「(恋愛なのか…)」
「…。……」
そして教室の時と
変わらず 空気が悪い。
パカ「おや…屋外なのに 空気が悪い」
「これいかに」
それに比べ 路々森さんと入出さんは
好奇心で 卵に近づいている様子。
アカツキ「すげー!
恐竜の卵みたいです」
そんな二人は気がつけば
卵との距離感がゼロ距離になっていた。
ユズ「アルパカ君!ドリルを
貸してくれたまえ
中身もぜひ観察したい!」
パカ「ダメですよ~
少女の素が流れ出てしまいます」
その言葉に思わず二人はハモる。
「「少女の素!?」」
パカ「さて」
「実況者数は4名以上
今回条件は設けません」
「自薦他薦いかようにでも」
パカ「じっくり話し合って
お決めください」
…参加してみようか?
そもそも まず
『話しかける』 ということが
自分に とって可能だろうか?
……話かけられない限り
絶対にムリだと思う…。
アンヤ「育成ならそいつだろ」
「マメ女」
ヒミコ「…」
アカツキ「マメツキを…呼びましたね」
アンヤ「呼んでねえ」
…
…
時間は待ってくれなかった。
アカツキ「あとは恋愛ゲームだと」
「逢河さん…」
カリン「……だ…大丈夫かしら…」
マキノ「グ―――」
ここでも寝ている逢河さん
外の風が気持ちよくて
寝てしまってるんだろうか。
ユズ「マキマキ
せめて瞼を閉じたまえ」
「ドライアイになるぞ」
ユズはそう言うが否やマキノの瞼を
下へ下へと指で無理やり閉ざそうとする。
アカツキ「立候補なかったら
俺また参加してみたいです」
アンヤ「懲りてねーな このバカ…」
アカツキ「アンヤ君もいかがですか」
「ともに源氏君を口説きましょう」
アンヤ「ヤロー口説いてどうすんだよ」
イズミ「…… 」
という叩く音と共に
地面に転がっていった。
いっいま!毛玉のようなものが…?
アカツキ「?」
私は、転がっていった
毛玉のようなものが 気になったため
まず試しに近づいてみた。
すると、その毛玉のようなものが
動きだし羽がみえた。
イズミ「羽が生えてる…なにこれ」
アンヤ「きもっ…」
パカ「おや 珍しい」
「こちらは「パカメラ」でございます」
アカツキ「パカメラ?」
パカ 「13番街の至るところに
生息する 撮影ロボットで
目がレンズになっております」
「街の常設カメラを
メインとするなら こちらはサブカメラ」
「屋外での撮影はもちろんのこと
追尾機能がございますので
より臨場感のある撮影が可能なのです」
イズミ「おぉ…!一家に1台
欲しくなるやつだ」
これカメラですか!?」
すると、カメラと聞きつけた
入出さんと路々森さんは
パカメラに近づいては
もふっていた。
パカ「手触りや見た目にも
こだわっております」
「そう…まるでいつも傍に
ワタクシが…」
パカ「なかなか人に
慣れない 生物なので」
「こうして寄ってくるのは
珍しいですよ」
「平常はストーキングと
盗撮を好むので…」
パカメラは気付けば
更屋敷さんのスカートの中を…。
盗撮されかけたことに気づいた
カリンはパカメラを 踏みつけていた。
パカ 「それでは皆様
ご健闘をお祈りします」
「…と そうそう」
「ゲノムタワーや街の 設備に
ついてですがいずれも自由に
使っていただいて構いません」
パカ「…ただ……」
「タワー51階以上は立ち入り禁止
違反者は極刑ゆえ
くれぐれもご留意ください」
カリン「私パス」
「連続参加とか絶対嫌」
アカツキ「今回はジャンル的に
怖くないと思いますよ」
カリン「な なんのこと
別に前回も怖くなかったけど!!」
強がりだなぁ…。
カリン「お 忍霧さんは?女性の扱い
一番まともそう…」
ザクロ「いや…俺は」
ユズ「ザッくんは
女の子が苦手なんだにゃ~」
ユズは会話の輪に割って入る。
ザクロ「別に 苦手というわけでは…」
ユズ「ホイ」
ふにゅ
ユズがカリンを引っ張り
忍霧さんに近づけると同時に後退り。
アンヤ「ぎゃはははだっせえ!!」
「耐性ゼロ!!」
そこには路々森さんと駆堂さんで
忍霧さんのことを笑う姿が…。
そんなこんなしていると
忍霧さんは『 パキッ』と
折り畳み式ナイフを 取り出し
服を掴んで駆堂さんに歩み寄った。
ザクロ「貴様
それは 罵倒のつもりか…?
俺は売られた ケンカは買うぞ」
アンヤ「あァ?オレなんか
売られる前に買いしめんぞ」
ザクロ「馬鹿か貴様」
アンヤ「バカつった方がバカ」
二人は喧嘩していながらも
路々森さんの笑い声は
徐々に大きくなっていった。
カイコク「……」
「おう」
「すまねェが遠慮するぜ」
カイコク「次のに回してくんな」
鬼ヶ崎さんはどうやら
なにか他に用があるようだ。
一体なんだろう。
ユズ「カイさんどこへ?」
カイコク「探検」
ユズ「カイさんもなかなか
マイペースだにゃー」
ザクロ「……」
「…パカの行った方角だ」
これは…そろそろ参加者以外
解散する流れか…。
自分はなにかないかと周りを見る
しかし、伊奈葉ちゃんたちはもう
準備ができていそうな様子だった。
ヒミコ「大きな卵です…」
「本当にこの中から女の子が
生まれるんでしょうか」
伊奈葉さんは、大きな卵に
向かって話していた。
ヒミコ「不謹慎かもしれないですけど
ちょっぴり楽しみです」
アカツキ「俺もです」
「無事に孵してあげましょう」
アカツキがそう言うと
伊奈葉ちゃんは、頷いた。
平和だ!!
「んなもん適当でいいじゃねーか!!」
「マメ女とアイマスク来い!!」
アンヤ「とっとと終わらすぞ!」
アカツキ「おー~」
「アンヤ君がやる気です」
イズミ「(なにあそこ尊い一生見てたい)」
…
…
結局のところ私は、
中々「参加をする」 とも
話すこともできずに
部屋にいることにした。
なんだかんだいって
ここでの自分の部屋に入るのは
初めてだったのですこしながら
緊張し唾を飲む。
イズミ「えー自分の部屋は…っと」
「609号室か」
ゆっくりと扉を開け
部屋に入ると
シンプルな壁紙に
机、PC、ベッド、本棚、クローゼット
必要最低限なものが揃っていた。
だがその中に一つ異常なものがあって。
イズミ「……量多くない?」
そう…異常なほどの量の
メモ帳とスケッチブックが
ぎっしり詰められていた。
これは、絵を描いていることを
知っているぞという知らせなんだろうか
はたまた 「ちゃんと見ているぞ」か…?
どちらにしろ気味が悪いのは確かだ。
それにメモ帳は
推理ゲームを思い出すな。
まめ「あのゲームほんと
面白かったよな~…じゃなくて!
今は部屋を探ってみないと」
次はクローゼットを開けて
みることにした。
クローゼットの中には
私服、衣装、パカパーカーがあった。
イズミ「パカパーカーとは!?」もふ
手触りがよかったので
なかったことにした。
イズミ「まぁ…」
「キケンなものなどないか
確認できたことだし」
「このノートたちで
今まであったことを整理してみるか」
私は 机の上に置いてあった
パカシャーペンを使う
…こだわりがスゴいな。 ……えー
『第一ステージ 「 アニマル合戦」
で 起こったこと』
『いつも通りに実況動画を撮り
作ろうとしたところ不自然な点を見つけ
製作者側のミスかと思い
パソコンの電源を閉じたら
突然不自然な眠気が襲い
目を覚ますと 見知らぬ森に』
『そこから人が他にもいたのと
その人たちは制服で…』
。
○
…徐々に意識が戻ってきた。
いつの間に寝ていたんだろうか?
近くには、聞こえないはずの
小鳥の鳴き声が聞こえてくる。
イズミ「……って
あれ 小鳥っていたっけ」
パカメラ「ぷえ~」
まめ「なんだ パカメラか」
パカメラ「ぷぇ?」
まめ「…」
「いや私を撮るんじゃない!!!
もっとほら 他の人撮ろうよ!」
パカメラ「プギィィ…」
そう叱っている時。
と ものすごい音で扉が叩かれていた。
パカメラ「ぷえ”!?」
イズミ「え!?だっ誰ェ!?」
扉越しから声が聞こえてくる。
??「誰だろうな~」
???「いや言いなさいよ」
イズミ「その声は…」
私は 恐る恐る扉を開ける。
ユズ「やあ!」
イズミ「路々森さんと更屋敷さん!
おはようございます」
なんだろう…更屋敷さんがいる安心感。
カリン「お おはよう…?」
ユズ「おはよう!」
イズミ「えーっと…その…それで
なにかありました?」
カリン「その」
「伊田ちゃん大丈夫?」
「昨日の話し合いから
ずっと見かけてなかったから」
イズミ「!?」
「見かけてないって ホントですか!?」
カリン「ええ」
部屋に着いて…安全確認して
ええっとまず時間か。
イズミ「い 今の時間帯は…?」
ユズ「 次の日の朝 かね」
気がつけば自分は次の日の朝まで
寝ていた どうりで頭が痛いわけか…。
イズミ「な なるほど…」
ユズ「それで本題なのだが」
「ボクたちと一緒に あっきーたちの
様子を見に行かないか?」
イズミ「…様子見ですか」
ユズ「ああ」
う~ん…このまま部屋に
籠ってもなんだし…。
イズミ「行きます!」ぐう~