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俺はいわゆるインキュバス 。
けど性行為は怖くて出来ないし、人間なんて信用のしの文字もない。昔見た”人間の恐ろしいところ100選”なんて本のせいで年齢が上がるにつれて恐怖を感じてる。
でも周りは
「美味しかった〜」
「あの人間最高」
「また会いに行こー」
とか。頭でも沸いてんのか、と何度も反抗するも俺の血族は疑えない。誤魔化していた白濁風味とかいうパックだけじゃ足りなくなって、嫌々食えそうな人間を探すことに。
ふよふよと夜空をとりあえずの羽で浮いていれば、古びた協会の中で祈りを捧げる神父に目が寄った。神父なんて祈ることしか脳がない、神に縋るような奴らの集まりだと馬鹿にしていた俺は、神父の元へと飛び立った。
「お前、俺の餌食になれ 」
祭壇に神父へ押し付け、見よう見まねで跨ったもののその先か分からず、頭をクラクラさせていた。
その人間を選択した俺自身を、この後殴りたくなることを今の俺は知らなかった——
神父様×ポンコツインキュバス