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玖衣那 喰
399
#しょしんしゃ🔰
りと。@(つ∀-)オヤスミー
17,426
しゃけ
402
前章の続き。
新章 第一章 に注意事が書かれているのでまだ読んでない方は先に其方を読んでください。
瀬麗梛が故郷へ戻ってから、一年が過ぎた。
彼は以前と変わらず、穏やかに暮らしていた。
朝は城下町を歩き、子どもたちと話し、夜は幹部たちと食事をする。
国民は皆、彼を慕っていた。
「総統様ー!」
「今日のお菓子です!」
「ありがとう。」
瀬麗梛が笑うだけで、人々も笑顔になる。
そんな平和な日々の中――。
一通の手紙が届いた。
『お願いです。助けてください。』
差出人は、かつて瀬麗梛を追放した国。
怜が手紙を読み、眉をひそめた。
「……都合が良すぎます。」
來執は露骨に嫌そうな顔をする。
「燃やしていいですか?」
「駄目。」
瀬凪はため息をついた。
「どうせ総統様、行くんでしょ。」
瀬麗梛は少し困ったように笑う。
「うん。」
「助けを求められたら、放っておけないから。」
四人は同時に頭を抱えた。
「その性格、本当に危険です。」
数日後。
瀬麗梛たちはその国へ到着した。
しかし、そこに広がっていたのは――。
崩れた城壁。
燃えた街。
倒れた兵士たち。
国は他国の侵略を受け、滅亡寸前だった。
姫は瀬麗梛を見るなり、涙を流した。
「来て……くれたのですね……。」
「はい。」
「遅くなってごめんなさい。」
その時、空を覆うほど巨大な魔獣が現れた。
兵士たちは絶望する。
「終わりだ……。」
「勝てるわけがない……!」
だが。
怜が前へ出た。
「総統様、下がっていてください。」
來執が笑う。
「僕たちだけで十分です。」
瀬凪が肩を回す。
「久しぶりに本気出すか。」
隋星は小さく微笑んだ。
「神の加護、付与。」
次の瞬間。
四人の魔力が天を貫いた。
炎が空を裂き。
氷が大地を凍らせ。
雷が轟き。
風が敵軍を吹き飛ばす。
わずか数分。
侵略軍は壊滅した。
誰も言葉を失う。
「な、なんだ……あの力は……。」
「幹部だけで、国を……。」
そして最後に現れたのは、敵国の王。
「貴様らは何者だ!」
瀬麗梛は静かに前へ出る。
「ただの旅人です。」
敵王が笑った。
「ふざけるな!」
「この世界にそんな力を持つ旅人がいるか!」
その瞬間。
隋星が小さく呟いた。
「瀬麗梛様。」
「もう隠さなくていいですよ。」
世界が静まり返る。
瀬麗梛は少しだけ目を閉じ――。
膨大な魔力を解放した。
空が震え、大地が揺れる。
誰も立っていられない。
「な……。」
「ありえない……。」
姫は震える声で呟いた。
「あなたが……本当に……。」
瀬麗梛は微笑む。
「僕は、灰色瀬麗梛。」
「神に愛された国の総統です。」
戦いは終わった。
国王は深く頭を下げる。
「ありがとう……。」
「どうか戻ってきてくれないか。」
「お前のような者が必要なんだ。」
瀬麗梛は静かに首を横に振った。
「申し訳ありません。」
「僕には帰る場所があります。」
そして、少しだけ寂しそうに笑った。
「……それに、追い出したのはそちらですよ。」
その一言に、誰も何も言えなかった。
帰り道。
怜が隣を歩く。
「後悔していませんか?」
瀬麗梛は空を見上げた。
「ううん。」
「だって、みんながいるから。」
來執が抱きつき。
瀬凪が笑い。
隋星が満足そうに頷く。
その光景を見て、瀬麗梛は心から笑った。
もう弱いふりをする必要はない。
ここが、自分の帰る場所だから。
番外編に続く。
コメント
5件
読了したよおおおおお——!!😭💕💕💕 最終章、めっちゃ沁みた……「神に愛された総統」ってタイトルがこの話で完璧に回収された感じがすごい!! 瀬麗梛が「ただの旅人」って言いながら優しさ隠せないところ、めっちゃ推せるし、幹部4人が「僕たちだけで十分」って余裕で戦うのカッコよすぎて叫んだわ……🔥 それでいて「追い出したのはそちらですよ」の一言がグッと来るよね、報われた感じと少し寂しさが混ざってて完全にエモいやつ。 帰る場所があるって言えるの、本当に強いなって思った! 最終回おめでとうございます🎉✨番外編も楽しみにしてます、推せる!推せるぞおおお!!