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ド健全です。ムラついてるところはある。(
オリエンスはカッコが足んなかったので名前「」になってます
くそながい
田舎の学パロ
きゅんぶろが兄弟です
ご本人様等には一切関係ございません。
星導side
「……あ、ひまわり…咲いてる、」
じりじりとアスファルトの熱か伝わる田舎道。セミの鳴き声、風鈴の音、川が流れる音。いろんな音が聞こえる真夏の朝。俺の家の小さな庭に黄色い向日葵が咲いていた。
「…あっ」
色々な音の中に俺の声が混じる。
いつもは時間が違うはずの俺の幼馴染。小柳ロウが居た。
「おーい、小柳くーん」
『…あ?』
手を大きく振り、彼の名を呼ぶとこちらに気付いた彼が足を止めてこちらを振り向く。
「どうしたんですか?いつもはこんな早くないのに。」
『無駄に早起きした。ゲーム機も母さんに没収されててやることねーから。』
「はは、どんまいですね~笑」
『うっせ、逆にお前いつもこんな早く来れんのすげーな』
「まぁ俺は規則正しい生活をしてるので?誰かさんと違って。」(嘘)
『お前……』
「少しは見習ってくださいね~笑」
『…物忘れする癖に』
「うぐ……それは…まぁ」
痛い所を突かれた。
___学校
小柳side
「もぉ~、小柳くんのせいでちょっと遅れたじゃないですか~!」
『ごめんて』
《お前ら一緒に登校してんの?》
こいつは俺と星導と同じクラスの伊波ライ。俺達とは小学校からの腐れ縁だ。
[ぼくよりかは早いんやからええやろ。]
『お前はもっと早くこい。』
こいつは例に漏れず同じクラスの叢雲カゲツ。中2の時に遠い遠い里からやってきた転校生。
東棟の赤城ウェンも転校生で、カゲツと双子。
性格は似てないけどな。
まぁとっくに俺らとは馴染んでる。
「はぁ…俺の周りはなんで遅刻魔ばっかなんでしょう…」
《いやお前も大概だからな??》
俺達はいつも通りくだらん会話をだらだらと、セミの鳴く音がよく聞こえる教室で喋り続ける。
この時は気付いてなかったが、この時間は俺の大切な時間だった。いつまでも続けたい。そんな時間。
_____星導side
『星導、移動教室。次。』
眠っていた俺の頭を教科書で叩いて起こされた。もうちょっとマシな起こし方はないのか。
「んぅ…どこですか?」
『理科室。』
「はぁ……よりにも寄って遠いとこじゃないですか…」
理科室は俺の教室から2階降りた東棟にある。
『ごちゃごちゃ言ってんなよ。遅れるぞ?』
「そーいう小柳くんも俺の事待ってると遅れますよ」
『お前のせいにするから大丈夫。』
「外道め………」
嫌々と準備し、移動教室へ向かう。
先生【お前ら遅れてんぞ】
「すいませ~ん俺が…」
『俺が星導待たせてた。』
俺の言葉を遮るように彼が言う。
……なんだ、優しい所あるんですね。
「あっ小柳くん。」
授業が終わり、すぐに小柳くんに話しかける。
『ん?』
「さっきはありがとうございます。」
『…あぁ、朝遅れさせちゃったし。これで借り返しとけば雑用に使われないから笑』
前言撤回するかも。
____下校
小柳side
「すいません小柳くん。今日ライに生徒会の用事手伝えって言われてて、一緒に帰れないです。」
星導がそう言ってきた。いつも「一緒に帰ろ。」なども言わないで成り行きで共に帰ってるので、一緒に帰るのがもう固定となっていることに少し喜んだ。
『ん、おけ』
『…』
星導の居ない帰り道は想像以上に静かで。実際はセミの音鈴虫の音扇風機の音などでうるさいにも関わらず。
ぼ~っと歩いていると、朝は気づかなかったが星導の庭に向日葵が咲いている。
『星導の家って、ひまわり育ててたんだ…。』
そう呟き、家に帰る。
____星導side
もう夏休みの時期に差し掛かり、夏休み前最後の登校日。
俺はいつも通りの時間に家を出た。
最近咲いた向日葵の状態を確認するのが俺の日課となっていた。
__学校
せんせ【明日からは夏休みだけど、宿題がたっぷりある。サボるなよ?笑】
モブ【え~】
【またかよ~】
『……星導、勉強教えて。』
「……俺に出来ると思います?」
小柳くんは涼し気な顔で震えながら言ってきた。
まぁ普通に宿題がヤバいのだろう。
俺もだ。俺も宿題とかやりたくないし普通に無理。
「__ということでライ様にご教授願いたいのですが…」
[ぼくも頼む]
《はぁ…お前ら毎回そうじゃん。》
『ぐ……』
《少しは自分で勉強したら?》
「集中出来なくてェ……」
『意識が途中で飛ぶ。』
《…まぁいいけどさ》
[よっしゃ神]
『まっじでありがとう……』
「俺らに差し込んだ光ですね…」
《なんか気分いいな》
「ふ、ちょろ」
《あ?????》
『やめろ星導機嫌取れ』
[伊波ライ様~]
《………じゃあ明日オレんち集合ね》
「『[は~い/うす/らじゃ]』」
そんなこんなで決まった勉強会。
1日で終わらせてやるぜ!!
「………ゼンゼンオワラナイ…」
『おかしいってこれ東大のやつだろ』
[先生まちがえとんのか?]
《違いますお前らがもれなくバカなだけです。とくにカゲツ。》
[なんで今名指ししたん???]
『てか時間大丈夫?』
「あっやば。もう帰らないと」
《あ~オレもそろそろ親帰ってくるかも》
[はお前らもう無理なん?]
『俺も無理。』
[まじか]
「じゃあもう解散ですかね?」
《だね。お前ら頑張れよ。》
『……どうかな。』
__星導宅
「はぁーッ」ボスンッ
俺は溜まっていた息を勢いよく吐き出しながらベットに倒れ込む。
「つかれたぁ……」
でも楽しかったな。
…宿題は…今日はもういっか。
__夏休み中盤__
小柳side
『……やることが…ない!!!』
そう。俺小柳ロウ。あれから誰とも遊ばずに家でダラダラゲームをするばかり。ゲームも飽きてきて、やることが完全にない。
宿題はあるけど。
まぁ流石に暇すぎるので誰か遊びに誘うことにした。
『ん”~…』
LINEのトークをスクロールしながら、誰にするかを決める。
『ぁ、』
前やった勉強会の時になにかあったら伊波に聞けるよう作って置いたグルラが目に止まった。
_LINE_
『今日暇なヤツいる?』
そう送り、返事が来るまでshortでも見ていよう。
数分後
_LINE_
「自分暇じゃないです」
[今日ばあちゃん家いく。]
《オレ暇~》
と、返信が来ていた。
「じゃあ伊波と遊ぶわ」
_個チャ_
《ロウからなんて珍しいじゃーん笑》
『ゲーム飽きてさすがに暇だった。』
《じゃあロウの家行っていい?》
『うい。』(でてかスタンプの小柳のやつ)
…さて、片付けでもするか。
_数分後_
ピンポーンッ
『お、タイミング良。』
丁度片付け終わった時にチャイムが鳴る。
俺は少し駆け足で玄関に向かい、ライを出迎える。
ガチャ
《おじゃましまーす✨️》
『いらしゃ~』
《お前の家割と遠いんだよね~》
『そうか?まぁ上がれよ。』
《うい》
その後は…まぁ2人でやるゲームしたりだとか駄弁ったりだとか。
普通に楽しい時間を過ごしていた。
《あ、そだ。》
『ん?』
《ロウってさぁ……星導のこと好き?恋愛的に》
『………は?』
時が止まった。この男は急に何を言い出すんだコラ???
しばらく続いた沈黙に、夏の音が大きく聞こえる。
『………なん、でそう思った?』
《ぁ、えーと、ロウってなんかめちゃくちゃ星導のこと見てるし、…よくるべの話するから、?》
『……』
俺…そうだったのか?
いやいや俺が?星導のことを好きだ?そんなはず…そんなはずは…………
『…俺…』
《ごごめん!変なこと聞いて!》
ライが慌てて会話を変えようとする。
その時、俺の頭にはなぜか、あの黄色い向日葵を頭につけ、太陽のように笑う星導が思い浮かんだ。
それを考えた瞬間。ある気持ちが俺の中に芽生えた。
『……俺、………好きだわ。星導のこと。』
《…ぇあ、!い、今気づいた感じ???》
俺の口からはその感情が無意識に飛び出ていた。
『…え俺星導のこと好きなの!?』
《何言ってんの?????自分で言ったじゃん!》
『…そ、ぅか、俺…星導のことが…』
《…はははw早く認めろよ!》
『俺…告白すんの???』
《知らんがな》
『今日は色々とありがとな』
《いやいやこちらこそ笑おもろいもん見れたしお前の弱み握っちゃった~w》
『言うなよ???』
あの後俺はライに色々相談し、その後は普通にゲームをした。
《じゃ、応援してるよ~》
『ん、気を付けて帰れよ✋』
『……まさか、俺が星導のこと好きだとはな…』
そう呟き、壁に背中を当てズルズルとしゃがみこんだ。
『…あいつは、俺のことどう思ってんだろーな、』
好きだと思っていて欲しい。なんて思うほど強情じゃない。
最低でも仲の特別良い友達。だったらいいな、とか思う。
この後のはちらほらと色んなやつと遊び、それなりに充実した日々を送っていた。
…宿題以外は………
そんなある日
ピコンッ
『ん?って星導からだ。』
もう星導への恋心は完全に自覚し、意識してさらに高まっている。
_LINE_
「小柳くん、宿題終わってますか?」
『…終わってねぇけど。』
「俺もです。だから一緒に宿題しません?」
ッ…✨️
あいつから誘われるなんて、願ったり叶ったりだ。
『ライはもう終わってるだろうけどカゲツは?』
「あいつもう終わらしたらしいですよ。裏切り者が」
『ぁ~馬鹿なだけで割と真面目ではあるからな。じゃあ俺が星導の家行けばいい?』
「来てくれるんですか~楽だ。じゃよろしくお願いします」
『うい』(でてかスタンプの以下略)
星導の家に行くのが、正直めちゃくちゃ心が踊っていた。
偶然家が近いので、今すぐにでも家を飛び出ていきたかったが少し髪を整えた。
『いってきまーす』
心の中では叫んで言っていた。
まみー【あらどこ行くの?】
『るべんち』
まみー【宿題は終わったの?】
またこれだ。ガキじゃねぇんだから……
『その宿題をやりにいくから』
まみ【そんなこと言って、どうせゲームでもやるんでしょー?】
『うるせーな、行ってくるから。』
まみ【あちょっと、!】
少し悪態を付いたが、母親にはみんなああだろう。
そんなことよりも早く星導に会いたくてしょうがない。
ピンポーンッ
チャイムを押してうずうずしてる。
そうすると中から階段をかけ下りる音がする。
ダダダッ
ガチャッ
「は、早いですね~小柳くん」
『別に急いで来てないけどな。』
嘘。めっちゃせかせかした。
「そ、そうですか、じゃあ俺の部屋きてください」
『ん』
星導の家は1階だけ日本家屋になっている。
匂いは俺の家とは少し違う。
トン、トン、トン(階段)
「小柳くん何ページまで終わってます?」
『……あれからなんも進んでない。』
「…同じですね」
_星導部屋_
「ち、ちょっと汚いですケド…」
『そう?俺の部屋より綺麗。』
星導は急いで1階に駆け下りて来てたし、片付けの途中だったのだろう。でも十分綺麗だ。
「じゃあそこ座ってください。」
星導に指定された席は壁を向いたよくある学習机。
でも俺は少しそれが癪に障り、
『向かい合わせじゃダメなの?』
とつい口から出ていた。
星導の部屋には小さめなテーブルがあった。
「……なんか今日の小柳くん、いつもより彼氏味強くないですか、笑」
『そ、そうか?』
俺はドキッとした。無意識にそうなってしまっていたのだろう。猛省…
「まぁ小柳くんが言うならいいですよ笑座椅子ないので枕ですけどいいですか?」
『星導がいいなら。』
「じゃあこれ座ってください」ポスンッ
星導に置かれた枕にすわり、宿題のノートと筆箱を置く。
「はぁ…めんどくさいな…」
『頑張ろうぜ』
と拳を差し出し、星導が意思を汲み取ってくれてコンッと拳を合わせる。
始めてからしばらく経ち、無言になるとカチ、コチ、という時計の音が余計に大きく聞こえる。
「…」
『…』
『「なぁ星導__/すいません小柳くん__」』
発言のタイミングが丁度よく被る。
「………ッふ、はははww」
星導が吹き出し、それにつられて俺も笑う。
『ははw完全に被ったな笑』
「ははwなんですか?w」
『あーあのさ、疲れたくね??』
「同じこと言おうとしてました。」
『まじかよ』
「じゃ1回下行きますか?今アイスありますよ。」
『マジ?じゃお言葉に甘えるわ』
と言い下へ降りて、縁側に座る。
「ソーダでいいですか?」
『あ、大丈夫。ありがと』
「は~い」
星導がアイスを運んできて縁側に座る。
「今日もあちーですね……」
『殺人的だよな』
「…ッは、つめた…」
『おい、垂れてるぞ』
星導のアイスが垂れてたので手に取って舐める。
…あれこれ結構彼氏っぽくなったか…?
星導の方をチラッとみると、少し驚いている星導が居た。
「…小柳くん…それ、絶対に女子にはやんない方がいいですよ。」
『やんねーよ。』
男子にもお前以外にやんねーよと付け加えたかったが、抑えておいた。
「びっくりした~惚れるかと思った、笑」
『はは、笑』
けら、と笑う星導を見て、惚れてくれていいのに、と思った。
「はぁ……宿題戻りたくない…」
『それな……』
近所のガキ【川いこーぜ!!】
ガキ2【かーさんに言ってくる!】
元気な近所のガキの声が聞こえてくる。
「…俺らも行きます?」
『確かに、結構いいかもな』
「そうときまれば早速涼みに行きますか!」
『おう』
「あ、思いっきり濡らしいていいですか?」
『…しかたねぇな。』
__川hey yo_
「わぁ~ここ来たの結構久しぶりだ!✨️」
『カゲツと初めて遊んだとき4人で来たよな。』
「ですね~!」
この川は流れがいつも落ち着いていて、岩場に隠れているので人気もあまり少ない。
髪をポニーテールにまとめた星導が足を入れようとしている。
そ~…「ッぎゃつめた!!」
『慣れれば平気…ッてつめたぁッ!?』
夏だしこんな暑いんだから大丈夫だろとか思ってたけどだいじょばない。
「…ッくぅ~………あ、し、はいったぁ……」
『お前早くねぇッ…ひぁぁ…つめて、』
あんま外出てなかったし、影になっていたので水が冷えていたのだろう。
_数分後
『慣れたわ』
「俺も慣れました。」
意外と体に馴染むのは早く、腹までは浸かれるようになっていた。浸からないけど。
「…じゃあ…」
『?』
「次はこれですねッ!」バシャッ!!(水)
星導が急に水をかけてきた。濡らしていいとは言ったけど!!!
『ぁ”ぁ”ぁ”ぁ”ぁ”!!!!!!!テメェ!!!!』バシャッ!!
「ア゜ァァァァァァ!!やりましたねぇッ!」バシャッ!!
『ぐぁッ!お前が先にやったんだろッ!』ビシャッ!!
「グギギギギギ!」
「…はぁッ…はぁッ…」
『…ッヘクチッッ!!』
「…え、今のくしゃみですか??」
『ぁ”ーそうだけど?』
「ははははwww可愛いくしゃみですねぇ~!ww」
『…うるせッ!!』バシャッ!!
「うわッ急にやめてくださいよ!」バシャッ!!
『うがッ!!目に入ったッ!』ヨロッ…
ドンッッ!!
「うわッ!?」
目に水が入った衝撃でよろけてしまって星導の体を押してしまった。このままでは水があるとはいえ石に頭をぶつけてしまう。
まずいまずいまずい!!!
バッシャーンッ!!!!!
「ッ……!!…あれ、痛くない…」
『…いって…ごめん星導!!!大丈夫か!?!?』
「大丈夫ですけど…この状況って…」
咄嗟に俺がとった行動は星導に抱きつき、俺がクッションになる事だった。運良く剣道部で鍛えられた足腰のおかげで俺にも星導にも重症はならなかった。
『ッあ!す、すまん!///つい…///』
星導との密着にめちゃくちゃ慌ててしまった。制服も透けてるし………って何考えてんだ俺!!!
「ふふっw照れてるんですか?w可愛いですねw」
可愛いのはお前だ!!!!!と心の中で叫びながら体を起こす。
「あッ腕怪我してるじゃないですか!ごめんなさい!」
『いやッ!!俺が押しただけだから!俺が悪い。』
「ぇ~でも~…」
『こんくらいかすり傷だって。第一ほんとにお前悪くないから。』
『そうですか…』
星導は少しション…とした顔をした。
よく考えれば、服も透けていて俺の方を見て、ポニーテールにした髪も濡れた星導なんて滅多に見れない。
そう思いまじまじ見ていると、
「…な、なんですか、///俺なんか付いてます?///」
『あっいや、ごめん…ただ…なんか…』
綺麗だ。と思っていた。
「え?なんか言いました?」
『いや…なんでもない。なんでもないよ』
「そうですか…?」
それと共に、少し「欲情」している自分もいた。__
_なちゅやちゅみあけ_
楽しかった夏休みが終わり、朝のホームルームが始まる。
せんせ【お前らちゃんと宿題やったかー?】
「はぁ……一昨日から死ぬ気で頑張ってました…」
『俺も…』
《お前ら結局最後にやったのかよ…》
[ぼくは早めにおわらせたで。]
「裏切り者ォ………」
《嘘つくなって。》
『…許さない』
[なんでなん?????]
先生【じゃあ集めるぞー出席番号1番から来い。】
《あーオレもう行った方がいいか。》
[じゃあぼくめっちゃおそいやん。]
_やちゅみじかん♡_
「ふぅ…今日から学校かー、」
『めンどくせー、』
[宿題やりたない…]
《お前ら最初っからそれでどうすんだよ…テストの時こそは自分でちゃんと勉強しろよ??》
「やめて今テストの話しないで」
『ま、まだ先のことなんだからさ、汗』
[テストきらいやー…]
はぁ…学校ってめんどくせーこと多いよな……
《(あ、またロウ星導のこと見てる…そういえば告白もうしたのかな?……流石に夏休み終わったし夏祭りにでもしたか…)》
_下校時間_
「あっ小柳くん、ちょっと待っててください。」
『ん。』
もう俺らが一緒に帰るのは定番化したようで。
ライは東棟のマナ、カゲツも東棟で兄弟のウェンと帰ってるらしい。
「すいませーんもう大丈夫です。」
『なんかあったのか?』
「いやちょっと先生に頼まれごとしてただけなので。」
『そうか。じゃ、帰るか』
「ですね〜」
_小柳宅_
『はぁ………』
…今日もなんっっっっっもなく普通に終わったな……
家に帰るまではゲームだとかしたいことが沢山あったが、帰った途端になぜかやる気が失せてしまう。
『お腹空いたな………』
ふと今日の夕飯はなんだと気になる。
『母さーん!今日の夕飯何ー?』
モブ【今日はたこ焼きよー】
『ふーん…』
そういえばウチたこ焼き器あるんだったな…最近やってなかったけど。
とか考えてたら、電話がかかってきた。
『…誰だ?』
と言いスマホを見るとそこには“いなみそ”と書いてあった。俺が勝手に変えた名前だ。
ピコンッ
『どうした?なんかあった?』
《あもしもしーきこえる?》
『聞こえる聞こえる。』
《あーあのさ、》
『?』
少し真面目そうなテンションだ。もしかして俺なんかしたか?
《あのー、その、星導に告白ってもうした?》
超予想外のことを言われ、安心したと同時にまだしてないという焦りも同時に来た。
『…まだ、…してない…』
《はっ!?まだなの!?!!?》
『ッ急にうるっせぇな!』
《夏休み中に言うって言ってたじゃん!!》
『~~~ッ、でもな、…』
《善は急げだよ!先に誰かに盗られちゃったらどうするのさ!》
『…!!い、いやだ…』
星導に恋人が出来るのを想像し、嫌な気持ちに蝕まれる。
《でしょ!?だから早く言えって!》
『…ッ!分かった。言ってくる。』
《うんうん…って今!?》
『ああ、今。じゃ言ってくる』
プツンッ
《……マジか…まぁ、頑張れよ!》
『ッは、ッはッ!!』
夏が終わるまでに、あの向日葵が枯れるまでにこの想いを伝えなければ。そんな気がした。
『ッはッふッ』
あの恋心を自覚した日よりも明らかに早まって訪れた夜に、家を飛び出して星導の家に走って向かう。
『ッは、』ピンポーンッ
タッタッタッ
るべ母【はーい?って、小柳くんじゃないのー!どうしたのそんな疲れて…】
『すいッません、あのッ、星導ッ、はッ!』
るべ母【ショウならコンビニに行ったけど…】
『…!!あ、ありがとうございますッ!!』
るべ母【あちょっと!?】
ダダダダダダッ
急いでコンビニの方向に向かい、星導の姿を見つける。
スマホを弄りながら鈴虫や蛙の鳴き声が聞こえる田舎道をラフな格好をして呑気に歩いている星導の手を掴んだ。
「ッ!?って、小柳くんじゃないですか!どうしたんですか?そんな慌てて、」
と、星導は少し慌てて言う。
『ッは、話したいことがッあるッ、!』
「…?」
星導は眉を顰め、困惑しながら自分の手を引く俺に着いていく。
俺が向かっている先は丁度近くにあったベンチ。
そこに座り、星導も座る。
「…で、なんなんですか…?」
『…あのさッ!俺…』
「…??」
あーやべぇ緊張してきた。落ち着け、俺。
『俺……!』
……よし、言うぞ。
『俺!星導のことがッ!!好きなんだッ!!!あのッ、恋愛的に……!/////////』
「……はっ…?/////」ボンッ
俺の決死の覚悟で伝えた思い。伝われ!!!
「えっ、///いや、え?//////そ、そんな冗談__」
『ッ冗談じゃないッ!!ほんとに、ッ星導のことが…好き…ッ/////////』
「え、え、え、~~~~~ッ///////////////」
『…!!///』
恐らく思考回路がショートしているであろう星導をじっと見つめる。
「…こ、こやなぎくんのこと、///いいんですか、//////しんじて、///」
『あぁ、大丈夫だ。本当に大好きだ。///』
「~~~ッ//////いちいち、いうなぁッ///」
『それで…あの、返事は…』
「…すいません、おれ、今まで小柳くんのことそういうので見たこと無かったので…///」
まぁ…当たり前にそうだ。こんなもので気づ付きやしない…。
『まぁ、そうだよな___』
「な、なのでッ!!ためしに、付き合う…ってのは…どう…か、と……//////」
言ってて恥ずかしくなったのか、途中で声が小さくなってゆく。
いやいやいやてかそんなのこっちとしては都合良すぎるんですけど????夢???
『えッい、いいのか!?//////』
「…いいですよ。小柳くんなら///」ニコッ
『…それはッ…反則だろぉ………』
緊張感が急に解れた安堵と、試しという形ではあるけれど付き合えた嬉しさで涙がどっと溢れてきた。
「ええッ!あ、泣ッ!?、その、えと、あ!」
ギューッ///
『…は?スンッほ、星導、今のって………』
「あっえっ…とぉ…///は、はぐ、?/////////」
いやいやいや可愛すぎだろ流石にコレで我慢出来るやつ居ないしいいよね?いいね。おけ。分かった。
『ッ』グイッ
「うわッ…」
『チュ~ッ///ッぷはッ、///絶対に好きに、させてみるから。』
「えぅあえ!?!?い、い、い、いま…き、き、きす…しました!?////////////」
『おう、分からなかったんならもう1回するか?』ニヤ
「いいいいいです!!!!!//////初めてだったのに…!//////」
『はは、俺も。』
「~~~ッ//////も、もう俺、限界です。帰ります……」
星導が顔を抑えて言う。流石に可愛いか。これ。
『俺も一緒に帰るな!♡』
「ムリデスゥ…//////」
_後日_
《はぁ……よかったー!お前らようやく付き合えたんだな…》
「ライ知ってたんですね!?」
『こいつに気付かされたからな。』
[えまってまってまってまって頭追いついて無いんやけど?????]
モブ【うわっ!なんか東棟のやつが来てるっ!】
モブ2【キャーかっこいい♡】
クソ【あたしの為に来てくれたのね♡】
ガラッッッ!!!
「うおッびっくりしたぁ~、」
《もっとゆっくり開けろや!!》
宇佐美「いやいやそれどころじゃねぇって!!だってるべと小柳がつき…」
テツ「わー!わー!まって!そんな大声で言わないであげて!」
マナ「ほんまびっくりしたわぁ~、で、経緯は?」ニヤニヤ
KP「そ~だそ~だ早く言えよぉ~!」
[あ、兄ちゃんたちや!]
KP「やほ~聞き付けてきたよ~」
テツ「先生に止められたけどリト君が無理やり行っちゃって…怒られるぅ~!」
「小柳くん……一体何人の人に言ったんですか!!!!!」
『いやぁ…舞い上がっちゃって…つい……』
宇佐美「で!?で!?どこまでヤったの!?」
《お前さァ!!!!!!!!!!!》
KP「ちょ!純粋な弟がいるんだから!言い方ってもんがあるでしょ~!?」
「はぁ~~~ッ//////」
この後、2人は他何人かにも詰め寄られましたとさ…
_数年後_
星導side
あれから俺たちは正式に付き合い、今日は周年記念のデート。
いつもよりも気合いを入れて髪や服を整えた。
「…あ…ひまわりまた咲いてる…!」
『おーい星導?どうした?』
「あっすいません!今行きます~」
向日葵に少し微笑み、小柳くんの所へ戻っていく。
あの夏と同じ夏だけれど、今は前とは違う。彼がいる。
ちなみに、向日葵の花言葉は________。
健全を書きたかった‼️それだけ‼️
あ、向日葵の花言葉自分で調べてください(
コメント
2件
純情凄い好きです…ずっと見てられる…