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「あ、お姉ちゃん!」
私の姉を公園の前の道路で見かけて、駆け寄る。
それは、五時のチャイムが鳴り、家へ急いでいる時だった。
「お姉ちゃん、帰ろうよ! もう五時過ぎてるよっ!」
「……な…で」
「んっ? なに?」
お姉ちゃんがか細い声で呟く。
「こ……で」
再び聞こえるか聞こえないかという小さな声で言う。
「もー、お姉ちゃん、先に帰っとくね!」
そういって私は家へ向かって駆けだした。
そのあとだった。
四時半、お姉ちゃんが車に撥ねられて死亡したことを聞いたのは。