あれからずっと、ずっと
那月先輩に体を触られ続けた
「はぁっ、」
「もうバテてるの?」
「だって、!もう何時間…」
「あーあ、俺への愛ってそんなもん?」
「え、あ、…」
そんな、そんなもん…?
体の関係でしか愛は伝わらないの、?
「俺のこと好きならさ
もっともっと美晴の体ちょうだい♡
声も表情もぜんぶ、全部俺のものだよね♡」
この人は、この那月先輩はほんとに僕が
僕が求めてた好きだった人なのだろうか
もっと、もっと普通の愛が欲しい
こんなレイプされるくらいなら…!!
「僕、あなたのこともう好きじゃないです」
嘘をついてまででも離れないといけない
「は?」
「んー。そっか」
那月先輩は僕のそれを強めに握った
「いだっい、!」
「なんで?
なんで俺のものなのにそんな口聞くかな」
「え、?」
僕いつから那月先輩のものになったの…
いつから那月先輩こんなに怖くなったんだっけ…
「俺にだけしっぽ振ってろよ
俺にだけ懐いてろよ
俺の愛が欲しいんだろ?」
ただ、僕はあなたに、あなたに
振り向いてほしかっただけなんです
その行動ぜんぶがあなたにとって
満たされるものであっただけなのなら
その感情に僕への愛情はない
好きって気持ちは僕からあなたに向けてるだけで
あなたは満たされるためだけに
嘘の愛を僕に注いでる
僕の体と声しか求めてないんですね
けど、それでも大好きで離れられないんです
大好きなんです
「美晴、?」
「先輩っ、那月先輩はっ…」
なんで僕が泣いたら
そんなに動揺する顔をするんですか…?
「僕のこと好きじゃないんだっ…!」
そんなに驚いた顔をして僕を見ないで
そんなに苦しそうな顔をしながら僕を見ないで
あなたの感情が分からないです
けど、
それでも、
僕はあなたのことが誰よりも大好きなんです
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言葉選びが主の文豪っぷりを物語ってる