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狂 愛 〘呪術廻戦:真人×夢主〙
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プロローグ ―「私と貴方」―
_____血の匂いが鼻をさす。
私は夕暮れの陽光に照らされ気付く。
それは私の血では無く,
ついさっきまで生きていた,大嫌いで,
顔も見たくない人の血だったと言う事を。
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第一章 「 large a」
ジリリリリ。ジリリリリ。
眠い。何故,朝はこんなにも憂鬱なのか。
時計は遠くにあるように感じてしまう。
私は手を伸ばし,耳障りな音を遮断しようと
スイッチを押す。
時刻は7時12分程であった。
この時間帯なら少しは良いだろうと, 私は 眠気覚ましで隣にあるスマホを取ろうとした。
その時ふっと記憶が蘇った。
_____まずい。
ベッドから物凄い勢いで起き上がり,
机の上を確認する。
やってしまった…………
今日は実験のレポートを出す日である。
7時40分に学校は開き,
1限目に実験のレポートを提出しなければならない理科が入っている。
昨日,徹夜で睡魔と闘いつつも,
私のレポートは完成した。
____はずだった。
肝心な「考察」の部分が抜けてある。
その答えは簡単であった。
私は恐らく,無意識に寝落ちしたのだ。
_______最近,期末テストが終わり,昨日までダラダラと過ごしていたのだが, 実験のレポートの提出が明日である事に 気づいたのだ。 その後は前文の通りで,疲労困憊した脳の錯覚で完成したと思ったんだと思う。
目覚まし時計は私の気も知らずに
時間が過ぎていく。
___通勤時間は12分程だ。
今の時刻は既に7時15分。
交通面も考慮し,学校に着くのは恐らく
7時30分と言った所か…?
私は急いで身支度を済ませ,
髪とメイクは何も施さず,いつも使用しているアイロンと必要最低限のメイク道具をリュックに放り投げ,1階へ降りた。
真っ先に台所に行き,勉強の合間の栄養補給のために取っておいたカロリーメイトもリュックに放り投げた。
準備は万端。流石私だ。
玄関に座り,靴を履き,外に出ようとした。
玄関の大きな鏡に私は映った。
髪は身支度をしていないと思えるほど
細く艶やかで,その先がストンと真っ直ぐ下に下りている。
顔だって二重,忘れ鼻,雪のように白い肌。
体型は…ウェーブで体重は標準以上…
____顔と髪は学校でセットしないで 良くね?
こういう時に両親からの遺伝子は大事だなと私は思った。だが。
でも父はぽっちゃりめだよな。
仮に父がlarge aだとすると,祖父母はsmall aで私は父の体型に遺伝したのか?
__加齢による体重の増加ってだけか?
直ぐ人に私の悪い所を突きつけるのが悪い所だなと自分でも改めて実感した。
はっとなり,私は自分の置かれている身に気づく。
私急がないと行けないじゃん!!!!!
何故,今となって自分の容姿にあれこれ言うのか。やっぱり私は私が嫌いだ。
早く行かないと。
重いドアを引き,太陽の優しい日差しが私に降り注ぐ。今日は……雨降らないよね、?
そう自分に言い聞かせ,家を出たのであった。
_____この日が私の運命を大きく変える日だとも知らずに。