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ガチャ
「いらっしゃいませー あら、璃子ちゃんお久しぶり」
「お久しぶりです」
「もしかして、優希のお誕生日プレゼン買いに来たの?」
優希は私の母で、この人は母のお姉さん、真希さん。
明日が母の誕生日で、蝶のヘアピンをあげようと思っている。
値段は3000円と私みたいな お小遣い1ヶ月500円の子からすると、
結構高かった。
貯金箱に2700円が入っていたので、今月分のお小遣いと合わせてちょうど足りる。
「はい あの紫色の蝶のヘアピンが母に似合いそうだなと思って…」
思い返すと、今まで一度も母にプレゼントなんかした事はなかった。
でも去年、妹の佳子が母にプレゼントをして、母がとても喜んでいたので私もやろうと思ったのだ。
「あ〜 あれね 包装してあげようか?」
「はい お願いします」
実物はガラス越しで見たものより綺麗で、光を放っていた。
「このピンはね、唯一無二の物でね」
「ユイイツムニ?」
「世界に一つしかないって事よ こういう物、私できれば意味のある人にあげたいと思ってるの」
「意味のある人?」
意味のある人ってどんな人なんだろう。
「そう、意味のある人 でもよかったよ、璃子ちゃんが買ってくれて」
「…」
「はい出来上がり 3000円です どうぞ」
「ありがとうございます」
6ヶ月貯めた小遣いの代わりに蝶のヘアピンが代わりに掌に握られる。
ひんやりしていて気持ちいい。
家に帰って、明日になって、母にこれを贈るのが楽しみでドキドキしてしまう。