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〜続きNo視点〜
雫「このページを見て！」
雫はしおりを捲り，と或るページを皆に見せた
メアリー「何々？班員が拉致られた時…
は？何この頁（ページ）」
敦「普通此処まで想定されているしおりなんて見た事無い…」
渚「あはは
殺せんせーおそろしくマメだから何でも書いてあるよ
京都で買ったお土産が東京のデパートで売ってた時のショックからの立ち直り方とか」
杉野「何手先まで想定してんだよ！！」
芥川「鴨川の縁でイチャつくカップルを見た時の淋しい自分の慰め方とか」
杉野「大きなお世話だ！！
後それ芥川が言うのが意外だ！！」
雫「あっ…はは…でも今すべき事がちゃんと書かれてる…
多分大丈夫！皆！カエデちゃんと由希子ちゃんとルイスを助けに行こう！」
11人は頁（ページ）に書かれた場所へと向かった
〜No視点終了〜
〜ルイス視点 潰れたバー〜
茅野「…神崎さん，そういえばちょっと意外
さっきの写真，真面目な神崎さんもああいう時期あったんだね」
神崎「………うん
うちは父親が厳しくてね
良い学歴いい職業，良い肩書きばかり求めてくるの
そんな肩書生活から離れたくて
名門の制服も脱ぎたくて
知ってる人がいない場所で格好も変えて遊んでたの………バカだよね
遊んだ結果得た肩書は「エンドのE組」
もう自分の居場所がわからないよ」
『其れは違…』
ボクが言葉を掛けようとした時不良がやって来て言葉を遮った
リュウキ「俺等と同類（ナカマ）になりゃいーんだよ
俺等もよ，肩書とか死ね！って主義でさ
エリートぶってる奴等を台無しにしてよ…なんてーか，自然体に戻してやる？みたいな
良いスーツ着てるサラリーマンには…女使って痴漢の罪を着せてやったし
勝ち組みてーな強そうな女には…こんな風にさらってよ，心と体に二度と消えない傷を刻んだり
俺等そういう教育（あそび）沢山してきたからよ
台無しの伝道師って呼んでくれよ」
茅野「さいてー」
茅野さんは小さくそう云った
しかし不良の耳に届いていて茅野さんの首を絞めようとした
ボクは茅野さんに体当たりして代わりに絞められる
『ぐっ…ぅ…』
リュウキ「いい子ぶってるのか！」
制服に手を掛けられて破られた
茅野「キャロルさん！」
其の時ギィ…と扉が開いた
リュウキ「お，来た来た
うちの撮影スタッフがご登場だぜ」
不良はそう云った後ボクは投げ捨てられた
『かはｯ…！』
ボクは其の場に丸くうずくまる
だけど入って来たのはボコボコにされた不良と雫達
リュウキ「！？」
雫「修学旅行のしおり1243頁（ページ）
班員が何者かに拉致られた時の対処法
犯人の手掛かりが無い場合
まず会話の内容や訛りなどから地元の者かそうで無いか判断しましょう」
メアリー「地元民では無く更に学生服を着ていた場合は1244頁（ページ）
考えられるのは…相手も修学旅行生で旅先でオイタをする輩です」
茅野「皆！！」
リュウキ「なっ…てめぇら
なんでココがわかった…！？」
敦「土地勘のないその手の輩は拉致した後遠くへは逃げない
近場で人目に付かない場所を探すでしょう
其の場合は付録134頁（ページ）へ
先生がマッハ20で下見した…拉致実行犯潜伏対策マップが役立つでしょう」
神崎「……！！」
スカーレット「其れにしても…凄いわね
此の修学旅行のしおりは完璧な拉致対策よ」
メアリー「修学旅行のしおりは持っておくべきだね
こんなにも重たいからあんまり持ち歩きたくはないけど」
不良「（ねーよそんなしおり！！）」
赤羽「…で，どーすんの？お兄さん等
こんだけの事してくれたんだ
あんた等の修学旅行はこの後全部入院だよ」
リュウキ「…………フン
中学生（チューボー）がイキがんな」
ドガドガドガ
何人かの気配が近付く
でも一つだけ知ってる気配があった
リュウキ「呼んだいた友達（ツレ）共だ
これでこっちは10人
おまえらみたいな良い子ちゃんはな
見た事も無い不良共だ」
10人？少ないね
だけど入って来たのは坊主にされてグルグル眼鏡を掛けている男達
そして殺せんせーと姐さん
尾崎「不良なんて居らぬぞ？
私（わっち）等が片付けちまったからのぉ」
『殺せんせー…姐さん』
尾崎「ルイスや…寒かろう…
私（わっち）の羽織を羽織るが良い」
姐さんは自分の羽織を羽織らせてくれた
殺せんせー「遅くなってすみません
この場所は渚君達に任せて…他の場所から尾崎さんとしらみ潰しに探してたので」
中也「…で，何だ其の黒子みてぇな顔隠し」
殺せんせー「暴力沙汰ですのでこの顔が暴力教師と覚えられるのが怖いのです」
姐さんは普通に顔隠ししてないのに…
…卑怯者…
殺せんせー「渚君がしおりを持っていてくれたから…
先生にも迅速に連絡できたのです
この機会に全員ちゃんと待ちましょう」
リュウキ「……せ，先公だとォ！？
ふざけんな！！ナメたカッコしやがって！！」
尾崎「ふざけんな，は此方の台詞じゃ愚か者」
姐さんは不良に対して殺気を振り撒く
其の殺気で不良達は怯んだ
不良達が怯んでいる間に殺せんせーが不良達に何かをした
姐さんは殺気を振り撒くのを辞めた
殺せんせー「ハエが止まるようなスピードと汚い手で…
うちの生徒に触れるなどふざけるんじゃない」
リュウキ「……ケ，エリート共は先公まで特別製かよ
テメーも肩書で見下してんだろ？バカ高校と思ってナメやがって」
『別にボク達はエリートなんてもんじゃ無いよ』
ボクは静かにゆっくりと口を開いた
『慥かにボク達は名門校の生徒だけど…ｺﾎｯ
学校内では落ちこぼれ呼ばわりされクラスの名前は差別の対象になってる…
だけど，ボク達は其処で“様々な事”に前向きに取り組んでいる…
君達の様な他人を水の底に引っ張る様な真似はしない…
学校や肩書なんて関係無い…ｹﾞﾎｯｺﾞﾎｯ
清流に棲もうがドブ川に棲もうが…前に泳げば魚は美しく育つ…ｺﾞﾎｯ』
神崎「………………！！」
殺せんせー「キャロルさんに言われてしまいました…
さて，私の同僚と生徒達よ
彼等を手入れしてあげましょう
修学旅行の基礎知識を体に教えてあげるのです」
奥田さん，潮田君，杉野君，赤羽君，雫，お兄ちゃん，龍さん，スカーレットさん，メアリーさん，銀ねぇ，中也さんが不良の後ろに周りしおりで頭を思い切り殴った
神崎さんを見れば災難な目に遭ったというのに吹っ切れた顔をしていた…
ボクの言葉で親の束縛の鎖が少なくとも取れたのだろうか
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