肝心のイギリスも、べっちょりしたフィッ シュアンドチップスといういつものゲテモ ノに比べればましなものだった。
しかし、闇鍋が2週目に突入した時に事件 は起こる。
日本「次は――」
アメリカ「オレだな! 二回目だ!」
アメリカがご機嫌で鍋の具を口に含む。
アメリカ「――!? これは、あ、あ、」
イギリス「? アメリカ、どうしました?」
プルプルと震え出したアメリカにイギリス が怪訴そうな顔をする。
アメリカ「ッか、辛い! マジでじぬ…..! 水、 水….!」
アメリカが涙目でむせながら水を求める。
イタリア「え、ええっ水? とりあえずその出汁飲みなよ!」
イタリアが焦って身悶えするアメリカにお たまで出汁を飲ませる。
アメリカ「あ。」
ヒグッと息をのむ音がすると、次いでバタ ン、とアメリカが倒れた。
どうやらノック アウトされたらしい。
日本「…….何ですか、これ」
イタリア「アメリカ、何食べたの….!?」
ドイツ「てか、アメリカが倒れるとか、どんだけ….」
イタリア「っていうか、なんかさっきまでと匂い違くない?」
イタリアがアメリカの飲んだ出汁を指差 す。
確かに先ほどまでとは違う異様な刺激臭というか悪臭が鍋から漂っていた。
すんすん、と匂いを嗅いだカナダが吐き気 を催したように口をおさえる。
カナダ「…….. 炎天下で放置した父さんの料理みた いな匂いがする」
イギリス「は?」
イギリスが若干キレ気味に声を上げたのを 制してドイツが嘆いた。
ドイツ「誰だよ、変なもん入れたの………」
誰も名乗り出ない。
ドイツ「……ほんとに誰も入れてないのか? だったらアメリカは自分が入れた爆弾食材にひっかかったって事か?」
日本「アメリカさんは入れてないと思います。 アメリカさんは破天荒ですが人に害を及ぼすような物を入れる国ではありません」
日本が真面目な顔でアメリカをフォローし た。
掘った落とし穴に自分が落っこちるなんて、流石にアメリカはそこまでバカじゃな いと思ったのだ。
もし本当にそうだったらいい迷惑な上に彼 自身の面目も丸潰れである。
日本「…… とにかくこの凶器鍋は危険です。 回電気を付けましょう」
日本が立ち上がって電気のスイッチを押 す。
パチンと音がしたが真っ暗なままだ。 何度かパチンパチンと明かりを付けようと 試みるが、以前として部屋は暗闇に包まれ ていた。
ドイツ「日本、どうした?」
ドイツが様子がおかしい事に感づいたのか 日本に状況を問うてくる。
日本「…….まずいです。電気がつきませ ん!!」
フランス「えーっ!?」
イタリア「なんでつかないの?」
イギリス「おやおや、どうしたものでしょう」
イギリスが落ち着き払ってため息をつい た。
イギリス「ブレーカーが落ちてしまったのでしょうか…… 大雨でも無いのに」
フランス「やだなぁ、怪奇現象?」
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