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勝てなくて悔しいという気持ちに加えて、バハムートさんが約束を覚えていないと思って拗ねちゃったのもあるかな?(感動ぶち壊し発言) 最後記憶戻って良かったです😭戦友でもあり相棒でもある。二人の友情は不滅ですね!
こういうの大好きなんですよぉ😇😇 ありがとうございます!!!! バハゾディは全てを救いますね🍀 六神の皆様に幸あれです✨
勝てない。
いくらやっても、どんなに努力しても、何度挑んでも、アイツに勝つ事は出来ない。
悔しい。憎い、自分が、
いや?そんな訳がない、私は毎日寝る間も惜しんで必死に努力してる。
本をひたすら読んで実践して、形態変化の痛みにも耐えて、ずっとずっと努力して来た。
それなのにアイツは何だ?
ただ他の幻獣と関わって、楽しそうにしているだけで私に勝つ。
ふざけるな、私の苦労は何なんだ?
お前に勝つ為だけに生きてきた私と、
他の目的があるお前に勝てない苦しみはどうすれば良い?
憎い、全部憎い、力、力が欲しい!
 ゴトッ
 私      「ん?何だ?」
 突然本が落ちてきた。
そこには強化薬について書かれていた。
そうだ…これを身体に打てば、強くなれる…
これで…やっとアイツに勝てる…
許さない…私の努力を奪う奴なんてこの世にいちゃ行けないんだ!
 
 
 
 
 
 
 バハムート  「ゾディアーク!何処だ!」
カオス 「居ないぞ!おい!返事してくれよ!」
ゼロムス 「何だ!?あっちから聞こえたぞ!?」
アルテマ 「ゾディアークさんの部屋…?」
エクスデス 「嫌な予感がする…急ぐぞ!」
 
 
 バハムート  「ゾディアーク!」
私 「…どうしたんだ、幻獣王様…?」
バハムート 「お前…まさか強化薬を打ったのか!?」
私 「あはは…だから何なんだ?」
バハムート 「その薬は代償が大きいんだ!今すぐにやめろ!」
 代償?そうか…今身体全体が熱く苦しいのはそれが原因か。
だがそれもどうでも良い…
 私      「それが何だ?私はお前に勝つ為に力を手に入れただけだ」
バハムート 「何を言っているんだ!そんなのに頼って私に勝っても、お前の実力じゃ
ないんだぞ!?」
私 「普段勝てない私の苦しみを晴らす為だ。お気楽に生きてるお前には
分からないだろうな?」
カオス 「何でそんな事言うんだよ!バハムートだって頑張ってるんだぞ!?」
私 「知るか。そんな事は私の苦しみを理解してから言え、まぁ良い、
さぁ戦おう!」
 バハムートは哀しそうな顔で私を見ていた。
それも余計に腹立たしい。
 数時間後
 私      「ゲホッ!」
 マズイ…薬の影響で身体全体が痛い…
バハムートはまだ倒れないのか…
 バハムート  「…ぐっ…ゾディアーク…もう…やめるんだ…」
私 「何でだよ?何で倒れないんだよ!私は毎日必死に努力してるのに!
ずっとお前に勝てないんだよ!ねぇバハムート!私は…
 バハムート  「…!」
 バハムート視点
 ゾディアークはボロボロと涙を零す。
私も自然と涙が溢れた。
ゾディアークはずっと苦しんでいたんだ…
 私      「ゾディアーク!ごめん!私…!」
 その時…
 ゾディアーク 「うっ!」
バハムート 「…!?」
ゾディアーク 「あ…が…痛い…!」
 ゾディアークは胸を押さえて苦しんでいる…
薬の代償で身体の細胞が可笑しくなっている。
私は思わずゾディアークを抱きしめてしまった。
 ゾディアーク 「あ…何…で…」
私 「もう良いんだ…もうやめよう…ごめんな…ずっと…苦しませていたんだな…
大丈夫…ずっと…ずっと…一緒だよ…絶対に…幸せにするからね…」
 ポタッ
 ゾディアークの雫が私の顔に当たり、そのまま眠った。
 
 
 
 
 
 
 
 あれからゾディアークは薬の影響で記憶を失った。
そしてまともに身体を動かすことも出来なくなり、ベッドで寝たきりの生活をしている。
 私      「ゾディアーク、おはよう」
ゾディアーク 「おはようございます、バハムートさん」
 ゾディアークは話し方も態度も変わってしまった。
分かっているんだ。どんなになってもゾディアークはゾディアークだって。
でも、やっぱり寂しくて…謝りたくて…
 ゾディアーク 「バハムートさん…?どうかしましたか?」
 ぎゅっ
 私はまた抱きしめてしまった。
 ゾディアーク 「私は…幸せになっちゃいけないの?」
 あの言葉が頭を過って、思わず泣いてしまった。
ごめんね。幸せにするから、ずっと私が守るから、想い出して…
ゾディアーク 「バハムート…さん…えっと…」
私 「ゾディアーク!私は何度でも諦めないぞ!約束だ!」
 私は笑顔でそう言った。ゾディアークとの約束を守る為。
 私はいつも一人だった。
幻獣達からも嫌われて、居場所なんてなかった。
でも、お前だけは懲りずに挑んでくれる。
私を受け入れてくれる。
だから聞いてみたんだ。
 私      「何でお前は…私に優しくしてくれるんだ?」
ゾディアーク 「別に…お前以外に私と戦ってくれる相手が居ないからだ」
私 「…私と一緒だな、私もお前以外に居ないんだ。だからありがとう」
ゾディアーク 「…そうか…まぁだったら約束しよう」
私 「約束?」
ゾディアーク 「何があっても、お互いを諦めない事だ。私はお前の…」
私      「相棒だからな!」
ゾディアーク 「えっ?」
私とアイツの約束、ずっと諦めない。それが約束。
どんなに記憶を失っても、私を忘れても、
大好きな事に変わりは無いから。
ゾディアーク 「バハムート…何で…覚えてるんだよ」
私 「えっ?」
ゾディアーク 「私は…忘れられたのかと思ったぞ?」
ゾディアークは涙を流して笑った。
私      「想い…出したのか…?」
ゾディアーク 「あぁ、全部、覚えてるよ」
私 「私の事…嫌ってないか…?私の事…恨んで無いか…?」
ゾディアーク 「馬鹿だよな、お前はたった一人の相棒なんだから…大好きに…
決まってるだろ…」
私 「あ…あ…ゾディアーク…」ポロポロ
私はゾディアークを強く抱きしめた。
私 「おかえり…おかえり!」
ゾディアーク 「ただいま!」