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『今日でホームレス歴丸3日。』
薄暗い住宅街の中、月よりも目立つ街灯の真下にある公園のベンチに仰向けで寝っ転がる1人の女がいた。
その女の視線の先には街灯に群がる虫達がいた。
『あーあ、こんなに街灯が明るかったら星も見えないじゃんね』
その女はよいしょと言いながら立ち上がり、ほぼ何も入っていないバックから財布を取り出した。
『1000円札2枚と100円玉4枚。50円玉7枚に、10円玉12枚。』
5円玉と1円玉は数え切れないほどあった。
『うーん、打つか』
慣れた足並みでパチコン屋に向かう。
夜のパチコン屋は一際明るく感じた。
結果は言うまでもない。
『あは、パチンコで2000円ぽっちで裏切られるかね』
『ついてないなー、』
実はズボンのポッケに入れっぱなしだったしわくちゃの1万円札も使い切ってしまったのだ。
『わたしこれ死ぬのかな』
はーあ。と分かりやすく溜息を着く。
後ろのポッケに入っている煙草を取り出し、一丁前に吸う。
とても小銭しか持っていないような人には見えない。
『こうなったら水商売かー、?』
ピンクと紫の中間のような色に、白色のネオンでラブポーションと書かれた看板を見てふと思う。
その後もぼーっと街を眺めながら歩いた。
「嬢ちゃん。こんな夜中に歩いてたら危ないぜ?」
突然男に声をかけられ驚きを隠せなかった女は、ひぇっと言って尻もちをついた。
辺りを見渡すと路地裏。
確かに危ない。
『あ、ごめんなさい』
ふと男を見てみると、筋肉盛り盛りでガタイが良すぎてまた驚く。
「ぶつぶつ言ってたみてえだがどうしたんだ?」
『ごめんなさい、何か口に出してましたか?』
心当たりがない。というかここ数分、何してたっけ
「金がないだの、家がないだの。キャバ嬢でもやってやろうか、胸だけはあるし。ほんと運ないわ、だの。いろいろ言ってたぜ」
『あはは、お恥ずかしい』
「家ないんだろ?泊めてやろうか?」
『え!?まじすか。あざっす』
「まさかこんな簡単に家にのこのこ着いてくるとはな」
「お前彼氏出来たことないだろ?」
男の家に着き、10分ぐらい経っただろうか。
男はソファで寝っ転がりながら足を組んでいた。
私はというと床で正座。
若干の申し訳なさからだ。
『え?』
女は思わず聞き返した。
「だから、男と関わったことねえだろって」
『いやいや男性と話したことくらいありますよ』
「そーゆーことじゃねえよ」
「良かったな。俺がまともなやつで。」
女は全く理解できていなかった。
「男が女を家に呼ぶ時は誘ってんだよ。」
『何にですか?』
「そりゃセックスに決まってんだろ。」
突然の下ネタに女は硬直してしまう。
ずっとそんな話はしているのだが、女は男という生物に対する理解が甘いのだろう。
「俺は善人じゃねえ。」
「ただでは泊めねえよ。」
「それなりの対価を支払ってもらわねえとな?」
女は正座のまま固まっていた。
「安心しろ。避妊くらいはするし無理はさせねえよ。」
女はごくりと唾を呑み込んでいた。
「さっさと風呂入って体綺麗にしてこい。」
女の顔は真っ赤。突然の出来事に女は動き出せない。
「あ?なんだよ。今やりてえのか?」
男は少し揶揄うように、女を押し倒してみた。
「良い面してんじゃねえか。良い遊び相手が捕まった。」
「今日は良い夜だな。」
結局女はその男の家に、女がある程度収入が安定するまで居たらしい。